30分未満でフル充電できる“神ジューデン”を謳うスマートフォンもあるなかで、Google Pixelの充電速度は平均レベルまたは遅いぐらいです。
Pixel 7 Proもフル充電には90分かかりますが、今月発売されたPixel 8シリーズは対応する出力を引き上げ、プロセスも改善することで充電時間を大幅に短縮させています。
Pixel 8 Proは約10分間の充電短縮
Googleが2,970円で販売している「Google 30W USB-C 充電器」でPixel 7 Proを充電したところフル充電に約90分かかりましたが、Pixel 8 Proは約80分で完了しました。
充電時間が短縮した理由は2つあります。
1つは対応出力の改善。Pixel 7は最大21W、Pixel 7 Proは最大23Wでしたが、Pixel 8は最大27W、Pixel 8 Proは最大30Wに向上しました。
もう1つは充電プロセスの改善です。
Android Authorityのレポートによると、Pixel 7は充電開始から約20W出力のフラットで充電し、70%に到達すると徐々に出力が落ちていくとのこと。対するPixel 8は35%に到達するまで約24Wでブースト充電し、80%まで20W出力で充電して徐々に出力を落としていきます。Pixel 8 Proもピーク時の出力等は違うものの傾向はおおむね同じです。
つまり、充電開始から高い出力で高速充電するのに加えて、バッテリーを保護するために出力を落とすタイミングを70%から80%に遅らすことで充電時間が短縮されたようです。
100%までの到達時間はPixel 7が100分、Pixel 8が77分。80%までの到達時間もPixel 7が58分、Pixel 8が47分と短縮されています。45W出力対応のGalaxy S23 Ultraが約60分でフル充電できることを考えると、まだ足りないものの最大で20分も短縮されたことは評価できます。
充電の高出力化と高速化に伴い本体の熱はピーク時で2-3°C高い38°Cを記録したことがレポートされていますが、リチウムイオン電池の劣化が始まる45°Cまでは十分な余裕があることを考えると心配はなさそうです。
Pixel 8とPixel 8 Proで利用する最適な充電器はGoogleの純正品ですが、よりコンパクトで持ち運びに便利な折りたたみのプラグを採用し、複数のUSB-C製品を充電するための端子を多く備えたサードパーティの製品を選ぶ場合は、PPSおよび30W出力対応の充電器を選ぶ必要があります。
1つのポートであれば「Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)」、複数のポートを搭載した製品であれば「Anker PowerPort III 2-Port 65W」、コンパクトな複数ポート搭載充電器では「Anker Prime Wall Charger (67W, 3 ports, GaN)」がおすすめ。すべてPPSに対応しています。
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