Google Pixel 10シリーズが米国で過去最高の販売記録。AIスマホ路線が好調の兆し
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

米国でGoogle Pixel 10シリーズが過去最高の販売台数を記録しました。
これは調査会社Counterpointが明らかにしたもので、2025年9月の販売台数が前年同期比で28%の大幅な増加を記録。Google Pixelシリーズとして史上最高の単月販売記録を更新したとのこと。
スマートフォン市場の成熟するなかで、新記録を打ち立てたのは快挙と言えます。
高価格帯でもシェアを伸ばす
Counterpointの調査(1,2)によると、600ドル以上の高価格帯に限定したスマホシェアにおいて、Google Pixelが6.1%を記録したとのこと。3年前が0.1%だったことを考えると、短期間で大幅な成長を遂げたことになります。

キャリア別ではAT&Tで2.3%に留まっているものの、Verizonでは0.1%から7.0%に成長。T-mobileでも2022年9月の0.1%から6.5%に拡大しています。
同月にiPhone 17シリーズとiPhone Airを発売したAppleも8%増を記録し、Samsungが8%減となったことを考慮すると、Googleは他のAndroidメーカーからシェアを奪った形になります。
批判される性能と評価されるAI
Googleの7%というシェアは、80%のApple、12%のSamsungと比べればまだ小さいものの、今の時代にシェアが拡大しているという事実こそが重要です。
Googleは2021年にSnapdragonから自社チップのGoogle Tensorへ切り替え、他社より先行してAIを前面に打ち出してきました。
価格帯やチップ性能を抑えた戦略については批判もありますが、Snapdragon for GalaxyによってAndroidでチップ性能を全面に押し出してきたSamsungがシェアを減らし、その反対の方向性を取ってきたGoogleがシェアを伸ばしたのは象徴的なことです。
スマホを買い替える理由として性能が上位に挙げられることは確かですが、多くの人にとって重要なのは日常的な使用を快適にこなせることであり、ゲームを快適にプレイすることではないのかもしれません。
今回の調査は600ドル以上の高価格帯に限定されていますが、Googleは499ドルのPixel 9aも販売しています。調査によれば後継となるPixel 10aの発売が近づく時期においても販売は好調とのことです。
Pixelシリーズの好調は、ハードウェア性能だけでスマートフォンを選ぶ時代から、AIを含めた全体の体験で選ぶ時代へと移りつつあることを示しているのかもしれません。





















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