9月20日までに米事業を米企業に売却しなければアメリカでの使用を禁止すると警告されていたTikTok。オラクルが買収交渉に勝利したと報じられていたが、20日から配信禁止になることが発表された。
命令取り消しの可能性も
米商務省が中国企業が提供するメッセージアプリ「WeChat」と動画共有アプリ「TikTok」に“関連する取引”を20日から禁止する。
関連する取引にはアプリのダウンロードとアップデートが含まれる。WeChatは送金や決済機能も禁止され、TikTokにおいても11月12日以降にアプリの機能が制限される。
禁止理由として中国共産党がこれらのアプリを利用してアメリカの国家安全保障と外交政策、経済を脅かすための手段と動機を示したと説明されている。位置情報や閲覧履歴、検索履歴など膨大な量のデータを収集して安全保障上の容認できないリスクを生み出しているため、アプリへのアクセスを禁止し、機能を大幅に縮小することでユーザー保護するとしている。
取引禁止の方針については8月の時点で示されていたが、今回は具体的な取引禁止の理由や内容まで示された形。
なお、TikTokに関しては安全保障の懸念が解消されれば命令を解除する可能性もあるとしている。命令を解除するための手段の1つは米事業を米国企業に売却することだ。
TikTokの買収に関してはMicrosoftが手を引いた一方でオラクルが買収競争に勝利したと報じられている。ただし、TikTokがアメリカで事業を続けるためにオラクルがパートナーとなりユーザーデータを取り扱うなど事業の完全買収ではないためトランプ大統領が承認するかはわからない。
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