芸能スキャンダルは落ち着きつつありますが、LINEのトーク流出については落ち着く様子がありません。
昨日、iPhoneであれば複数台の端末から同一のLINEアカウントにアクセスできることを検証した記事をアップしました。今のところこの方法が最も有力とされているようですが、LINE社は「極めて限定的な状況下にない限り、起こりえません。」との見解を示しました。
ホントにそうでしょうか?
「極めて限定的な状況下」でなくとも、LINEのトーク画面にアクセス可能
LINEが22日に発表した見解は、トーク内容が流出した3つの可能性から語られています。
1つ目は他のスマートフォン端末からのアクセス、
2つ目はスマートフォン以外のタブレットやPCからのアクセス、
3つ目はスマートフォン自体の盗難等によるアクセスです。
2と3についてはLINEの見解どおりだと思います。ただ、1に含まれる複数のスマートフォン端末からアクセスするという件に関してLINEは「極めて限定的な状況下にない限り、起こりえません。」としていますが、そんなことはありません。
LINEが「極めて限定的」とした理由として、他のスマートフォンからLINEのアカウントにアクセスするために、以下の条件がすべて揃っている必要がある、としています。
- 1.アクセスの対象となるiPhoneを物理的に保有する
- 2.1の画面ロックを解除できること
- 3.1の端末のバックアップができること
- 4.1の端末のバックアップを異なるiPhoneに復元すること
これらの条件は、他のスマートフォンからLINEのアカウントにアクセスするために必要な条件ではなく、第三者が他人のiPhoneをバックアップし、他のiPhoneに復元するために必要な条件です。
本人がiPhoneをバックアップをして、本人が異なるiPhoneに復元し、バックアップ元のiPhoneが第三者の手に渡れば、上記の条件を全て満たさなくとも他のスマートフォンからLINEのアカウントにアクセスすることができます。
例えば、iPhoneを買い換えた時です。これまでに使っていた古いiPhoneのバックアップをiTunesを使ってPCに保存し、購入したばかりの新しいiPhoneに復元するというのがそれにあたります。
あとは、古いiPhoneをどうやって他人に渡ったかですが、本人から譲り受けたか、本人が家に放置していたものを無断で操作したかのどちらかでしょう。
画面ロックを解除するために指紋認証やパスコードが必要になりますが、トーク内容が流出したということは、なんらかの方法で画面ロックは解除されたわけです。
LINE社は複数のiPhoneで同じアカウントが使えてしまうことについて「極めて限定的な状況下にない限り、起こりえません。」と語っていますが、上記に示したとおり、自然な流れで環境が整い、親しい人であればカンタンに他人のLINEにアクセスすることができます。
LINEだけではなく、すべてのアプリで起こり得ること。
ただ、この件に関しては、すべてのアプリにおいて言えることでLINEに限定された話ではありません。
ほとんどのアプリにおいて、復元された新しいiPhoneではログインを求めますが(求めないアプリも非常に多い)、旧機種ではログインが維持されたままです。今回の件に関して、LINEではなく、メールを使うべきという声もありますが、対策として全く無意味です。
正しい対策としては、過去に使っていたiPhoneがあるのであれば、そのまま放置せずに初期化するかメッセージ系・SNS系のアプリを削除しておきましょう。
どうしてもデータを残しておきたいのであれば、画面ロックに数字のみのパスコードや寝ている時に認証される可能性もある指紋認証から文字や数字を使えるパスワードに変更することで画面ロックが解除されないようにすることです。
iPhoneのバックアップをiTunesに保存しておき、iPhoneにはデータを入れておかないというのも効果的です。(復元するためにはバックアップ時に設定したパスワードとApple IDへのログインが必要になるため、他人がバックアップから別のiPhoneに復元するのは難しい)
また、これからは他人に見られて困るものは保存しないことが大切です。
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