Google、暗所でもiPhoneのFace ID並みに速い顔認証を開発中?
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

プラットフォームレベルでスマートフォン向けの顔認証をいち早く実現したのは、実はGoogleです。
といっても、当時の顔認証はかなり簡易的で、写真でも突破できました。まだ現在ほど重要な個人情報をスマホに保存する時代ではなく、生体認証が普及するまでパスコードすら設定していない人もめずらしくなかったこともあり、設定しないよりはマシな時代でした。
その後、GoogleはPixel 4シリーズで専用ハードウェアを搭載し、3Dの顔認証を実現します。ただ、マスクが必需品となったコロナ禍に突入した不運か、それとも使い勝手や精度が不評だったのか、いずれにしても、わずか1年で姿を消すことに。
そして最新情報によると、Googleは再び“本格的な顔認証”に挑戦しているようです。今度はスマートフォンだけでなく、PCでも動作することを想定しているようです。
パンチホールの3D顔認証?
Android Authorityは、匿名の情報提供者の話として、Googleが“Project Toscana”と呼ばれる新しい顔認証技術を開発していると報じています。
すでに、パンチホール型のフロントカメラが1つだけあるGoogle Pixelと、2台のChromebookを使ったテストが行われており、さまざまな照明条件下でも認証スピードはiPhoneのFace ID並みに速かったそうです。
Face IDやPixel 4の3D顔認証は、顔に無数のドットを投影し、それをスキャンする専用ハードウェアで、顔の立体形状を読み取って照合する仕組みです。ドットの投影には赤外線が使われるため、暗所でも動作するのが強みです。

一方、Pixel 8シリーズ以降の顔認証は赤外線を使わない方式のため、暗所に弱いのが弱点です。
試しに遮光カーテンを付けた真っ暗な部屋でPixel 9とPixel 4の顔認証を使い比べたところ、Pixel 9は「十分な光がありません。指紋認証をお使いください」と表示され、顔認証が機能しませんでした。対して、5年も前に発売されたPixel 4はスムーズに認証できました。
現行のPixelは指紋認証も使えるため、利便性の問題はないものの、Pixel 4シリーズのように顔認証だけ搭載する場合、暗所でも高精度に動作することは避けて通れない課題です。
とはいえ、3D顔認証にもデメリットがあります。専用ハードウェアを配置するため、画面の一部が大きく欠けたり、厚めのベゼルやノッチ、ダイナミックアイランドのような“切り欠き”が必要になりがちです。ところが情報提供者によると、Project Toscanaの試作機はパンチホールだけだったといいます。
Project ToscanaはPixel 11シリーズに搭載?
Project Toscanaが赤外線を使っているのか、画面内にセンサーを内蔵しているのかなど、実現方法は現時点で不明です。ただ、現行の顔認証よりも高度なアプローチになっている可能性は高そうです。
GoogleはPixel 5シリーズで指紋認証へ回帰し、Pixel 7で顔認証を復活させましたが、フロントカメラのみを使う方式で、利用できるのは画面ロックの解除に限定されていました。Pixel 8以降は、センサーと機械学習の進化により、決済や銀行アプリ、パスワード管理アプリなどでも利用できるようになり、使える場面が大幅に増えています。
そして、今年発売のPixel 11シリーズで赤外線方式の3D顔認証が復活するという噂もあります。それがProject Toscanaによるものなのかはまだ分かりませんが、続報に注目です。




















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