国内小売最大手のイオンが様々なサービスを1つにまとめた――いわゆるスーパーアプリを構築する。日本経済新聞が報じた。
また、イオンはQRコード決済サービスの「イオンペイ」を9月より提供するとのこと。現在もWAONを提供しているが、チャージ不要で高額の買い物にも使いやすいQRコード決済も選択肢として用意するという。
サービスやポイントシステム一本化でイオン経済圏を構築
イオンペイは、イオンフィナンシャルサービスのクレジットカードを登録すると、決済用のQRコード等が発行されて商品代金の支払いができる。
様々なサービスを1つにまとめるスーパーアプリには、イオンペイやネット通販、ネットスーパー、店舗での割引情報を知らせるアプリやサービスが含まれるとのこと。
スーパーアプリの提供によって、イオングループが提供する50種類のアプリを個別にダウンロードする必要がなく、共通のIDでサービスを利用できるという。
これに合わせてクレジットカード利用で貯まる“ときめきポイント”、電子マネーWAONの利用で貯まる“電子マネーWAONポイント”、現金利用で貯まる“WAONポイント”といった別になっているポイントシステムも一本化する。
スーパーアプリによって利便性が向上するだけではなく、イオン経済圏を構築することで自社サービスにどっぷり浸からせて顧客流出を防げる。経済圏の構築はLINEや楽天がリードしているが、両社の経済圏がオンラインに特化しているのに対し、多くの実店舗を持つイオンはオフラインに強い経済圏を構築することになる。
イオンが様々なサービスをまとめた一括アプリを構築する。スマートフォン決済を9月に始め、ネット通販など既存のサービスと一体で使えるようにする。幅広いサービスを一括提供してデータを収集・分析し、事業拡大につなげる経済圏づくりは国内では楽天グループやLINEといったネット勢が先行している。実店舗を持つイオンが参入することで勢力争いが激しくなる。
- 引用元
- 日本経済新聞
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