左右のイヤホンが分離または独立する――いわゆるフルワイヤレスイヤホンの販売が好調のようだ。なかでも2016年12月の発売から昨年半ばまで在庫不足が続いたApple純正の「AirPods」は、在庫の安定化と共に最大8割のシェアを獲得、同じころから他メーカーも続々と発売に乗り出すなど市場に火を付けた存在になっている。
断線なし、絡みなし、革新的なペアリングを実現した「AirPods」が好調
家電量販店・ネットショップの実売データを集計するBCNの分析によると、2018年3月におけるフルワイヤレスイヤホンの販売数は前年比で10倍を記録。さらに、有線のイヤホンを含めた市場全体の販売シェアにおいても「AirPods」の発売時に比べて16倍にも上昇したようだ。
フルワイヤレスイヤホンが最初に注目を集めたのはAppleが2016年9月に開催したスペシャルイベントだ。イベントではイヤホン端子が廃止されたiPhone 7シリーズとAirPodsが発表された。発表直後はデザインがダサいという声もあったが、左右のイヤホンが独立した斬新なデザインと革新的な機能を持ち合わせた製品は大きな注目を集め発売直後すぐに完売となり、半年以上も在庫不足が続いた。
BCNによれば2016年12月の市場全体におけるフルワイヤレスイヤホンの月間販売シェアはわずか0.5%だったが、AirPodsを追いかけるように市場に参戦するメーカーが急増したこともあって最大で21倍の10.5%のシェアを記録したとのこと。
フルワイヤレスイヤホンのシェアでは、iPhone 8シリーズの発売月にAirPodsが80%超となった。SONYの「WF-1000X」やBOSEの「SoundSport Free wireless headphones」も人気を集めているようだが、ケースを開けた瞬間にiPhoneとのペアリングが完了し、iCloud同期によってiPadやMacともペアリングが完了する「AirPods」は依然として高いシェアをキープするなど頭ひとつ、ふたつ、みっつと抜けた存在になっているようだ。
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