AppleがEUのデジタル市場法(DMA)に遵守するために、これまで拒み続けていた他社のアプリストアを容認し、外部決済と最大3割の手数料ルールにも手を加えました。
さらに、iPhoneユーザーが最も利用するアプリの1つであるブラウザにも2つの手を加えます。
日本でも実現か
1つ目はブラウザのデフォルト設定です。
すでにAppleはSafari以外のブラウザを利用することを容認していて、iOS 14でデフォルトのブラウザを変更することも許可しています。ただし、すべての利用者がデフォルトのブラウザを変更できること、そしてその手順を知っているわけではありません。iOS 17.4では、Safariを初めて起動したときにデフォルトのブラウザを変更するかをiOSが確認します。
2つ目はブラウザエンジンです。
これまでAppleはChromeやFirefoxといったSafari以外のブラウザを開発するデベロッパーに対して、Safariと同じブラウザエンジン「WebKit」の利用を強制していました。車で言えばボディの色や形、内装が違うだけでしたが、今後、開発者はWebKit以外のブラウザエンジンを導入することができます。
GoogleはChromeにBlinkを導入し、FirefoxはGeckoを導入することが予想されます。
なお、AppleはWbKit以外のブラウザエンジンを採用する場合、パフォーマンスや電池持ちに影響を及ぼす可能性があるとしています。
EUだけでなく日本もAppleに対してデフォルト設定されるブラウザについて選択画面を表示することと、ブラウザエンジンの利用を義務付けることを禁止する方針を示しています。
内閣官房デジタル市場競争本部事務局の最終案では、WebKitは他のブラウザエンジンに比べると、性能が劣っていて不具合が多く対応も遅いため、むしろユーザーを危険に晒していると評価されています。
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