Appleの日本法人であるApple Japanが17日に開催された総務省の「競争ルールの検証に関するWG」に参加し、日本の5G普及率が韓国などに比べて低いことから普及を拡大させるために、5G対応スマートフォンについては端末値引きの上限から除外するよう要望した。
2万円規制によって端末販売数は減少
総務省は携帯電話の料金が高止まり防止を目的として2019年10月に電気通信事業法の一部を改正し、通信契約と端末をセットで購入した時の端末代金の値引き等の利益提供を上限2万円に制限している。
例外としてセット契約と同じ条件で端末のみを販売する場合、利益提供は自由。これを利用してドコモは「スマホおかえしプログラム」、KDDIは「かえトクプログラム」、ソフトバンクが「トクするサポート+」といった端末の返却や機種変更を条件に、端末代金の支払いを不要(半額など)にする端末購入サポートプログラムを提供することで2万円を超える利益提供を行っている。
端末値引き制限の影響をヒアリングする有識者会議に対してドコモは「端末販売数は減少傾向」と答えており、制限前と比べて21年2月までに1割程度端末販売数が減少していると説明した。KDDIも「端末販売数は減少」と説明している。一方、ソフトバンクは「改正法施行後も端末販売数に大きな変化はない。中~低価格帯端末の構成比が増加」していると回答した。
今回のワーキンググループは端末メーカーに対して上限2万円規制後の端末販売状況をヒアリングするものでApple Japanが参加した。
Apple Japanの提出資料は非公開となっているが、共同通信によると端末分離が進むなかで、アップルの担当者は5Gのインフラと端末は切り離せない関係で「高速道路が整備されたなら、そこを走る車が必要になる」と指摘したと伝えている。
コメントを残す