12月9日、auが新サービス発表会を開催して3つの新料金プランを発表した。新料金プランはいずれもデータ使い放題でAmazonプライム付きのセットプラン。
前週ドコモが発表した月額2,980円・20GB・5G対応の新プラン「ahamo」の対抗プランではないが、10月でキャンペーンが終了したDAZNや昨年12月から1年間無料キャンペーン中のAmazonプライムとのコラボはドコモへの対抗意識が感じられる内容になっている。
注目されるahamoへの対抗については「必ず満足できるものを頑張って出していきます」と対抗の新プラン投入を示唆した。
マルチブランド戦略のなかでahamo対抗か
KDDIの東海林副社長は発表会の冒頭で、国内キャリアで唯一提供するデータ使い放題とサブスクリプションサービスのセットプランが強みであると述べ、そのなかで20代の61%のデータ通信量が20GB以上であると説明。
明らかに20代をターゲットにするドコモの新料金プラン「ahamo」を意識したもので、20代は20GBでは足りないと言いたげだった。
質疑応答ではデータ使い放題のプランではなく料金の安い20GB以下の低〜中容量のプランを投入する考えはないのか聞かれると、マルチブランド戦略のなかで提供していると答えるに留め、メインブランドでの対抗について明言しなかった。
また、ahamoについて聞かれると2,980円の料金設定は市場に対して一定のインパクトがあると回答。
続けてドコモが今月中に既存プランの見直しを宣言していることを踏まえ、そうなればソフトバンクも動くため動向を見ないとわからないとした上で、auとUQ mobile、BIGLOBEモバイル、新設する新たなブランドといった「マルチブランド戦略でずっとやっていくので必ずお客様にご満足いただけるものを頑張って出していきます」と答えた。
発表会で“マルチブランド戦略”を繰り返し、5Gが普及していくなかでコンテンツがリッチ化してデータ使用量が増加していく考えを示して「大容量プランをお求めやすい料金で提供したい」と答えるなど、メインブランドでのahamo対抗プランの投入については慎重になっていると感じた。
個人的にはUQ mobileを含めた別のブランドや他社へののりかえ手続きが簡素化され、手数料の値下げ、eSIMの普及などによってハードルが下がれば、メインブランドでの料金値下げや新プランは不要だと考える。
メインブランドの値下げは大手3社の寡占化が促進され、安さをウリにするMVNOや楽天モバイルに大きな打撃を与える。他社の競争力が落ちた時を見計らって大手3社が値上げしないとも限らない。
携帯料金の値下げを強く迫る武田総務大臣はのりかえ時の手数料や手続きについて痛烈に批判し、高く評価したahamoと意味がないと評価したUQ mobileの新料金プランの違いについてものりかえ時の手数料と手続きをあげたが、auは手数料の見直しについて前向きに検討すると答えている。
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