「Chrome OSは好調、廃止しない」グーグルがAndroidとChrome OSの統合を完全否定
グーグルが開発を手がけるPC向けの「Chrome OS」とスマートフォン向けの「Android」を統合するとウォール・ストリート・ジャーナルが報じ、国内外で大きな話題となりました。
この報道に対してAndroid、Chrome OSの担当上級副社長であるヒロシ・ロックハイマーがグーグルの公式ブログにて「Chrome OS」は売上好調であり、同OSを廃止しないことを明言しました。
Chrome OS搭載のPCは毎日3万台がアクティベートされている
ウォール・ストリート・ジャーナルの報道では、AndroidにChrome OSが吸収される形で統合されることになり、その理由はChrome OSの低いシェアを一つの原因としてあげていました。
これに対しグーグルは、アメリカの学校では約3万台の新しいChromebookが毎日アクティベートされており、生徒にウェブページや課題、お知らせを共有・通知する9月にリリースしたばかりの拡張機能は150以上の国で200万人の生徒が利用しているとannounce。
一方、企業ではネットフリックスやスターバックス、当然グーグルもChromebookを利用しており、Amazon.comではベストセラーPCとして度々掲載されているとして、Chrome OSのシェアが低い、使われていないという報道を否定しています。
In fact, every school day, 30,000 new Chromebooks are activated in U.S. classrooms—that’s more than all other education devices combined. And more than 2 million teachers and students in more than 150 countries have the Share to Classroom Chrome extension, which launched in September and gets students onto the same webpage, instantly.
引用元:Google Chrome Blog: Chrome OS is here to stay
2016年には数十の新しいChromebookが発売される
Androidとの統合については、ChromebookにAndroidに関連する機能を追加してきたことを認めた上で、今後のChrome OSの計画として、新しいメディアプレイヤーの導入やマテリアルデザインへの移行、パフォーマンスの改善、セキュリティ性の継続的な改善をあげています。
さらに、2016年には数十の新しいChromebookがリリースされるとしており、Chrome OSを廃止する計画がないことを明らかにしています。
Chrome OSを搭載したPCとAndroidを搭載したPCが共存
Chrome OSの特徴はローカル側に大きな保存容量を要求しないためコストが低いこと、WindowsやMacのようにアプリをPCに保存して使うのではなく、ウェブアプリとして動作させるなどセキュリティ性が高いことがあげられますが、Androidと統合した場合これらのメリットがすべて失われてしまう可能性もあります。
グーグルはお互いのOSの良さを消さないためにも、今までどおりChrome OSを継続して開発しつつ、年末発売予定の「Pixel C」などのAndroid搭載PCを開発していくことを決めたようです。
なお、スマートフォン/タブレット向けの「iOS」とPC向けの「Mac OS」、2つのOSを開発するアップルも1つに統合することでお互いのOSの良さが消されてしまうとして、統合を行わないことを明言しています。
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