Google Play、手数料を引き下げ。新旧ユーザーで差をつける理由とは
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

Googleが、Google Playの支払い方法を拡大し、サービス手数料(いわゆるGoogle税)を引き下げる新制度の詳細を発表しました。
今年3月には方針が明らかにされていましたが、今回の発表では、新制度の開始時期に加えて、対象地域・料率・適用条件が整理されています。
なお、日本ではスマホソフトウェア競争促進法への対応として、独自の決済手段や外部購入リンクを提示できる仕組みがすでに用意されています。
きっかけはEpicの完全勝利
新制度の背景にあるのは、フォートナイトをめぐるEpic Gamesとの訴訟です。
2020年、Epic Gamesはフォートナイトに独自の課金システムを導入したことでGoogle Playストアから削除され、Googleを相手に訴訟を起こしました。
裁判では、Googleがアプリ配信と課金システムにおいて違法な独占を行っていたと認定され、裁判所はGoogleに対して恒久的差し止め命令を発行。Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOは、これを受けて完全勝利を宣言していました。
その後、Googleは今年3月、Epic Gamesとの合意を背景に、Google Playのビジネスモデルを見直し、外部決済や自社サイトへのリンクを認める方針を発表しました。
外部決済や自社サイトへのリンクを拡大
Googleが今回発表した新制度では、Google Playの請求システムに加えて、開発者の独自決済システムや自社サイトでの購入リンクも提示できるようになります。
さらに、Google Playが用意する標準の選択画面だけでなく、GoogleのUXガイドラインに沿って独自の選択画面を設計することも可能になります。
振り返ると、フォートナイトがGoogle Playストアから削除された当時、Epic Gamesは独自の課金システムを通じて、Google Play経由よりも割安な価格でアプリ内課金を提供していました。
今回の変更によって、開発者はGoogle Play以外の決済手段を提示しやすくなり、価格設定の自由度を高めたり、収益改善につなげたりできる可能性があります。
アプリストアと決済システムで分離される手数料
あわせて、Google Playの手数料体系も見直されます。これまで一体的に扱われてきた手数料は、Google Playの利用と請求システムの利用に分離されます。
つまり、Google Playの請求システムを使わない場合は、決済処理にかかる追加手数料を回避できますが、Google Play以外の方法で決済してもサービス手数料は残る仕組みです。
- Google Playの利用に対する「サービス手数料」
- Google Playの請求システムの使用に対する「請求手数料」
請求手数料
米国、英国、欧州経済領域では、Google Playの請求システムを使う場合に5%の請求手数料が追加されます。
日本を含むその他の市場における請求手数料は、今後案内される予定です。
サービス手数料
サービス手数料は、取引内容やユーザーのインストール状況によって変わります。
年間収益の最初の100万ドルまでは、サブスクリプションを含めて10%が適用されます。
年間収益が100万ドルを超える場合でも、自動更新サブスクリプションのサービス手数料は10%のままです。一方、サブスク以外の取引では、新制度の開始後にインストールまたはアップデートされたユーザーによる取引が20%、それ以前から利用している既存インストールからの取引が25%になります。
ただし、既存インストールからの取引でも、外部ウェブリンク経由の取引は20%に下がります。

つまり、新制度の開始前後で手数料が変わる仕組みです。
Googleとしては、既存ユーザーの取引にはこれまでのGoogle Playによる配信・獲得の価値を反映しつつ、新制度開始後のユーザーには新しい低い料率を適用する狙いがあると考えられます。
外部決済の拡大に対応しながら、既存売上への影響を段階的に抑える意図もありそうです。
優れたアプリやゲームにはさらに低い料率も
Games Level UpまたはApps Experienceの対象となるアプリ・ゲームでは、さらに低い料率が適用されます。
サブスクリプションは10%、新規インストールにおけるサブスク以外の取引は15%、既存インストールにおけるサブスク以外の取引は20%です。外部ウェブリンク経由の取引では15%になります。

日本への展開時期は2026年末に
今回の新制度は、まず米国、英国、欧州経済領域で2026年6月30日から開始されます。日本では2026年12月31日までに提供される予定です。
Googleは、技術インフラの整備や各地域の規制対応にあわせて、段階的に対象地域を広げる方針です。
なお、米国、英国、欧州経済領域ではGoogle Playの請求システムを使う場合の請求手数料が5%とされていますが、日本における請求手数料の詳細は今後案内される予定です。





















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