パスワード不要 スマホのセンサで本人認証する「Abaqus(アバカス)」が2016年登場
Image by Google Developers – YouTube
グーグルが昨年の世界開発者会議―Google I/Oでお披露目した「Project Abaqus」を2016年末までにAndroid開発者に提供されることを明らかにしました。
「Project Abaqus」は、スマートフォンのセンサーなどを使って本人認証を行う画期的な認証システムで、管理が面倒なパスワードを利用せずに認証が行えます。
スマホのセンサーで本人認証 パスワードよりも偽装しにくい認証システム
「Project Abacus(アバカス)」は、スマートフォンの各種センサーを利用して本人の移動パターンやスワイプ操作、文字入力、話し方、利用するアプリなどのクセを学習・解析して、「Trust Score」と名付けられた信頼度を元に本人認証を行う全く新しい認証システム。
グーグルによれば、要求する信頼度をアプリごとに変更することも可能で、例えば銀行系のアプリであれば90/100を要求し、写真を管理するアプリでは70/100を要求するといったことが可能。それでも、パスワードよりも遥かに本人確定が可能(偽装しにくい)とのこと。
複数の金融機関で試験運用後、2016年内にも開発者にAPIを提供へ
グーグルは2016年末までに「Trust Score API」を開発者に提供する予定。Abaqusは、スマートフォンのセンサーを利用するものの、センサーの追加は不要なため、開発者が「Trust Score API」を使って自身のアプリに組み込むだけでAbaqusを利用できます。
一方、この認証システムの弱点としてバッテリーへの影響が考えられます。スマートフォンのセンサー利用して本人のクセを学習・解析するため、以前よりも確実にバッテリーが減るはずです。
なお、このAPIは6月から複数の大規模な金融機関で試験運用が開始されるとのこと。試験運用が成功すれば、活気的な認証システムの信頼度が高くなり、一気に普及する可能性があります。
6月に「いくつかの非常に大きい金融機関」が信頼APIの初期テストを開始する、とKaufmanは言った。
「これがうまく行けば、世界中のAndroidデベロッパーが年内には利用できるようになる」と付け加えた。
管理のわずらわしさに耐えつつ、長年利用してきた古臭いパスワードが消える未来も近いかもしれません。
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