Photo by Niall Kennedy
当時、Javaを所有していたサン・マイクロシステムズの買収からたった9ヶ月後の2010年10月に「グーグルのAndroidがJava APIを無断で使用している」と訴え、グーグルに対して93億ドル――日本円にして1兆円の損害賠償を請求したJava API裁判。
5年以上続く裁判の戦況は、当初グーグル有利に進んでいたものの、その後、オラクル有利に傾き、さらにまたグーグルが有利に立つ判決が下されました。
賠償額1兆円のグーグル vs オラクル訴訟、グーグルにJava APIのフェアユースが認められ形勢逆転。
2010年、Java APIの特許と著作権侵害で訴えるオラクルに対して、グーグルは「根拠がない」と反論。
2012年の第一審では、グーグルに特許侵害なしと認められ、著作権侵害についてはAPIは著作権の保護対象にならず、侵害の対象やフェアユース(公正な利用)の判断対象にも当たらないとしてグーグルの完全勝利の判決が出ます。
オラクルは特許権で争うことはやめたものの、著作権の判決を控訴したことで訴訟は継続。
2014年の第二審判決では、Java APIが著作権保護の対象であるとの逆転判決が出ましたが、グーグルが主張していたAPIのフェアユースは第一審に差し戻され、現地時間の2016年5月26日にフェアユースを認める判決が出たことで戦況が逆転しました。
これで、オラクルは著作権侵害でも完全に敗北する結果となったわけですが、オラクルは「多数の根拠がある」とコメントしており、まだ裁判を終結させる気はないようです。
「Googleは、携帯端末市場に迅速に参入するためにJavaのコア技術を違法にコピーしてAndroidを開発したとわれわれは強く信じている」とOracleのゼネラルカウンセルを務めるDorian Daley氏は声明で述べた。「OracleはGoogleの違法行為を止めるためにこの訴訟を起こした。われわれは、上訴のための多数の根拠があると考えており、米連邦巡回区控訴裁判所にこの問題を控訴する計画である」(Daley氏)
- 引用元
- CNET Japan
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