Appleが現地時間6月4日に開催する開発者向けのイベント「WWDC18」では例年どおりiOS/macOS/watchOS/tvOSの次期バージョンが発表される見込み。なかでも注目を集める「iOS 12」と「macOS 10.14」では、アプリが共通化されてiPhoneアプリがMacでも動作可能になると報じられていたが来年になる可能性があるようだ。
共通化の対象は限定的
昨年12月、BloombergはHomeアプリなどiPhone用の標準アプリがMacでも動作可能になると報じた。コードネーム「Marzipan」と呼ばれるこのプロジェクトは今年秋に配信される「iOS 12」の主要機能とされており、Axiosなども今年サポートされると追報している。
「Marzipan」がサードパーティにも開放されれば開発者はOSごとに分かれているプロジェクト(ソースコード)を一本化してアプリを開発できるかもしれない。1つのソースで複数のOSに対応できればメンテナンス性も飛躍的に向上してアップデートが放置されがちなMacアプリにも最新機能がすぐに利用可能になるとみられていた。
開発者もユーザーも待望としていた機能だが、Daring FireballのJohn Gruberは独自取材によって今年のWWDC18で発表される可能性はほぼゼロと報じ、2018年に登場する予定があったのか疑わしいと伝えた。大まかな「Marzipan」の実装イメージなども伝えた上で同機能が実現するのはiOSとmacOS間のAPIの違いを吸収するなど限定的なものになるとしている。
「iOS 12」はiOS 9のようなアップデートに?
ただでさえ「iOS 12」は、ホーム画面のリフレッシュやメールなど主要アプリの改善、写真関連のアップデートが2019年に先送りになり、品質向上を目的としたアップデートになると報じられている。もしかすると「iOS 12」は主だった新機能がなかった「iOS 9」のようなアップデートになるかもしれない。iOS 9も安定化とパフォーマンス改善に注力すると噂されたバージョンだった。
ただ、昨年リリースされた「iOS 11」ではバグが多発し、いまだに「AirPlay 2」や「Messages on iCloud」といった新機能がリリースされていない状況を考えるとユーザーの多くはOSの安定化を望んでいるのではないだろうか。
コメントを残す