アップルが、先日配信を開始した「iOS 9.3」ですが、大幅なアップデートになったものの、配信当日に発表されたiPhone SEや、iPad Pro 9.7インチなどの新製品の影に隠れてしまいました。
過去に問題となった重大なバグの改善や、地味ながら嬉しいアップデートを含んでいるので紹介します。
1.3D Touchによるショートカット起動のサポート拡張
iOS 9では、ホーム画面でアプリのアイコンを深押しすると、特定の画面や機能をショートカットで起動できる機能を備えています。
iOS 9.3では、新たに「設定」「コンパス」「株価」「ヘルスケア」「天気」アプリで利用できるようになりました。また、App Storeでは「検索」「コードを使う」が追加されています。
2.3D Touchを使ったカーソル移動・文字の範囲選択がスムーズに
iPhone 6s / iPhone 6s Plusで利用できる新機能「3D Touch」を使ってカーソル移動や文字の範囲選択が可能ですが、操作感がイマイチで使いたい時に使えないことがほとんどでした。
iOS 9.3では、信頼性が向上したことによって、だいぶマシに動くようになりました。
3.Live Photosからの静止画抽出が可能に
Live Photosで撮影した写真から静止画を抽出するには、別アプリをダウンロードする必要がありましたが、iOS 9.3では写真アプリから抽出できるようになりました。
ただ、お気に入りのシーンを選択して抽出することはできないようです。
4.Live PhotosがAirDropとiMessageに対応(iPhone⇔Mac)
Live Photosで撮影した写真を、AirDropとiMessageを使ってMacに共有できるようになりました。何度も共有を試みましたが、Macが認識されずストレスを感じていましたが、これまでは非対応だったようです。
5.バッテリー残量が正しく表示されない不具合の解消
今年1月に発見されたバッテリー残量が正しく表示されない不具合。バッテリー残量が正しく表示されないことで、iPhoneが突然シャットダウンしたり、iPhoneを再起動すると1%まで減ってしまうという報告もありましたが、iOS9.3でようやく解消されました。
6.1970年問題の解消
iPhoneやiPadの日付を1970年5月以前に変更後、電源を切ると、それ以降起動しなくなる「1970年問題」の存在が報告されていました。
iPhoneの日付を1970年に変更するにはかなりの手間がかかり、約50年も前に日付を変更する機会もほとんどないことから、影響はそこまで大きくないとされていましたが、「iPhoneを高速化する裏ワザ」として紹介するデマが散見されていました。