Appleが昨年発売したiPhone 12シリーズは米国版のみ5Gのミリ波にも対応。残念ながら日本を含む多くの地域で販売されたモデルは比較的低速なSub6しか利用できない。
しかし、今年後半の発売が噂されているAppleの新型iPhone(仮称:iPhone 13またはiPhone 12s)では、米国版以外のモデルでもミリ波に対応し、電池持ちを改善しながら5Gに接続できる最新のモデムチップを搭載する可能性があるようだ。
ワンチップで各国の5Gに接続できる5Gモデム
DigiTimesによると、iPhone 13シリーズにはクアルコムが昨年発表した5Gモデムチップ「Snapdragon X60」が採用されるという。
X60の最大の特徴は世界各国で使われている主要な5Gの周波数帯をサポートしていること。各国に合わせたモデムを採用することなく、ワンチップで各国の5Gに接続できるため世界中で販売されるiPhoneとの相性が良い。
世界初のミリ波とSub6のキャリアアグリゲーション(周波数帯を束ねることで高速化・安定化する技術)にも対応することで通信速度は受信時最大7.5Gbps、送信時最大3Gbpsによる高速通信が可能。スタンドアロン5GではSub6のキャリアアグリゲーションによってピーク速度が従来の2倍になる。
世界初はもう1つ。X60は初めて5nmで製造されたモデムチップのため、iPhone 12シリーズで採用された7nm製造のX55よりもコンパクトで消費電力に優れる。
現在は5Gのエリアが非常に狭いため不満は少ないが、5G接続時にデータ通信するとみるみるうちに電池が減っていくため、iPhoneの電池持ち改善に繋がるアップデートは歓迎だ。
なお、MacRumorsはAppleとQualcommの和解文書から2022年に発売されるiPhone 14には、受信時最大10GbpsのX65が採用される可能性が高いと判断している。同文書にはiPhone 12シリーズにX55が採用されるとも記述されていることから信憑性は高い。
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