
iPhone SEシリーズは、最新のチップを搭載しつつ、手ごろな価格で購入できるモデルとして高い人気があります。
コンパクトなデザインも人気の理由の1つでしたが、2025年2月に発表された「iPhone 16e」の発売に伴い、販売が終了しました。
iPhone 16eは、画面サイズが大きくなり、最新チップを搭載したことで、動画視聴やゲームプレイがより快適になりました。おそらく買い替えを検討している人もいるでしょう。
この記事では、iPhone SE (第3世代)からの買い換えを迷っている人のために、iPhone 16eとの違いを徹底比較していきます。
iPhone 16eとiPhone SE3の違いを比較
iPhone 16e | iPhone SE3 | |
---|---|---|
ディスプレイ | ✅6.1インチ 有機EL | 4.7インチ 液晶 |
チップ | ✅A18 | A15 Bionic |
カメラ | ✅48メガピクセル、2倍望遠に対応 | 12メガピクセル |
ナイトモード | ✅対応 | 非対応 |
ドルビービジョン | ✅対応 | 非対応 |
アクションボタン | ✅あり | なし |
電池持ち | ✅最大26時間のビデオ再生 | 最大15時間のビデオ再生 |
Apple Intelligence | ✅対応 | 非対応 |
充電端子 | ✅USB-C | Lightning |
防水・防じん | ✅IP68等級 | IP67等級 |
画面のロック解除 | 顔認証 | 指紋認証 |
デザインとサイズの変化
最新のiPhone 16eは、エッジトゥエッジのデザインに進化しました。
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デザインの進化とともに、操作方法も一新されています。ホームボタンは廃止され、より直感的なジェスチャー操作に置き換えられました。画面の下からスワイプするだけでホーム画面に戻れるほか、アプリの切り替えもスムーズに行えます。
画面サイズは、iPhone SE (第3世代)の4.7インチから6.1インチに拡大。画面が大きくなったことで、動画もゲームもブラウジングも快適に楽しめます。
一方で、画面サイズに合わせて本体も大きくなったことで片手操作は困難になりました。重さも23g増量されています。
クラシックなデザインが好きな人には賛否あるかもしれませんが、オールスクリーンの利便性は一度使うと戻れないほど快適です。
指紋認証は廃止、マスク対応の顔認証に
ホームボタンの廃止と同時に、ロック解除、認証、支払いを安全に実行できる方法が指紋認証のTouch IDから顔認証のFace IDに変更されています。
TouchIDは、手が濡れていたり、料理中で指が汚れていると認証しづらいという弱点がありましたが、Face IDならその心配はありません。
また、寝る前に電気を消していたり、マスクをつけているときでも認証できますが、環境によっては精度が著しく低下することもあります。
Touch IDに慣れている人は少し戸惑うかもしれませんが、多くの人はすぐに慣れると思います。
有機ELで美しくなったディスプレイ
ディスプレイは大きくなっただけではなく、液晶から有機ELに変更されたことで画質が大幅に向上しています。
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有機ELは、鮮やかな発色と漆黒の黒で映像をより美しく表現し、高いコントラスト比によって、文字や画像をくっきり表示できることが特徴です。HDRにも対応しているため、動画もより一層綺麗に映し出します。
さらに、画面の明るさも向上し、日差しの強い屋外でも画面をくっきり視認できます。
有機ELがもたらす画面の美しさはSE3からの大きな進化ポイントです。すべての映像が綺麗に映し出されるため、特に動画や写真を見る人は満足度が大幅に上がるはずです。
画素数が4倍に、ズーム性能と暗所撮影が大幅強化
カメラは48メガピクセルとなり、画素数が4倍になりました。
画素数の大幅な増加は、特に「ズーム性能」と「暗所撮影」の強化につながっています。
iPhone SE3のカメラでズームすると、12メガピクセルの画像から一部を切り抜いて、大きく引き伸ばしていました。これによって画素が粗くなり、画質が大幅に劣化していましたが、iPhone 16eでは、48メガピクセルから12メガピクセルをそのまま切り抜くことができます。
画質を大幅に劣化させる引き伸ばしの工程がなくなることで、画質を保ったまま2倍のズーム撮影が可能になります。
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
さらに、4800万もの画素を贅沢に使い、複数の画素を1つに束ねることで、暗い場所でも明るく、ざらざらとしたノイズを抑えた写真を撮影できます。新たにナイトモードにも対応しています。
12メガピクセルに向上したフロントカメラは、より高精細な撮影が可能になり、オートフォーカスに対応したことでクリアに撮影できます。
また、本体側面に追加されたアクションボタンを長押しすることで、画面オフの状態からでもカメラをすぐに起動できるほか、よく利用するアプリをボタン一発で起動することもできます。
高画素カメラの搭載によって、2倍の光学ズームオプションが追加されました。机の上に置かれた料理も美味しそうに撮れるようになり、暗所でも明るくノイズの少ない写真が撮影できます。
Apple Intelligence対応。最新AIで
Appleがパーソナルアシスタントと説明する「Apple Intelligence」に対応し、iPhone SE (第3世代)では、利用できない便利な機能が多数搭載されています。
例えば、母が飛行機で実家から遊びに来るとき、Siriに「母のフライトの到着時間は?」と聞けば、事前にやりとりしたフライトの情報とリアルタイムな運行状況をもとに最新の到着時刻を教えてくれます。
これまでは、母とのやりとりを探し、検索機能を使ってフライト情報を確認したら、Safariに切り替えて遅延状況を調べる必要がありましたが、これからはSiriがすべてをやってくれます。
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さらに、「iCloudって何?」「スクリーンタイムについて知りたい」「タイマーの設定方法は?」といったiPhoneの操作方法やわからないこともSiriに聞けば、ステップバイステップで教えてくれます。
Apple Intelligenceは、発売時点で英語のみ対応ですが、4月初旬の日本語対応が明言されています。現時点では一部機能のみ利用できますが、順次追加される予定です。
A18チップで高速、電池は超長持ちに
iPhone 16eには、iPhone 16と同じ最新のA18チップが搭載されています。
iPhone SE (第3世代)のA15 Bionicチップと比較すると、CPU性能は最大40%向上しています。
一方で、iPhone 16のA18チップからGPUのコアが1つ削られています。いずれにしてもiPhone SE3と比較すると、グラフィック性能は大きく向上していて、アプリの起動やウェブの閲覧など基本操作はもちろん、ゲームも快適にプレイできます。
さらに、Appleがデザインした初のモデム「C1」を搭載。このモデムは、iPhone史上最も電力効率に優れたモデムで、並外れた電池持ちを実現します。
C1やA18、iOS 18の先進的な電力管理機能により、iPhone SEより最大12時間長く持続するとAppleは説明しています。
最新チップによってサクサク動作するiPhone 16e。パフォーマンスの大幅向上と電池持ちの大幅改善は前モデルからの買い替えメリットが大きいポイントです。
充電端子はUSB-Cに、MagSafeには非対応
iPhone SEシリーズとして初めてUSB-Cを搭載します。
メリットは、MacやiPadとケーブルを使い回しできること。これからは、iPhoneにしか使えないLightningを持ち運ぶ必要はありません。
Qiのワイヤレス充電に対応しているため、充電パッドに置くだけで充電が可能。ただし、充電パッドにピタッと吸着して、位置ズレなしで効率的に充電できるMagSafeには対応していません。
なお、USBの規格は2.0で、転送速度はLightningと同じ480Mbpsです。
Lightningケーブルを使い続けている人は、USB-Cケーブルに買い替える必要があるため出費が増えますが、USB-Cの利便性を考えると、長期的にはメリットが大きいです。
価格
iPhone SEシリーズは「手頃な価格」が最大の魅力でしたが、iPhone 16eの販売価格は99,800円。最低価格は37,000円の大幅な値上げになりました。
それでも、最新のチップと高性能な48メガピクセルのカメラを搭載し、Apple Intelligenceにも対応。電池持ちはiPhone 16 Proに匹敵するほどで、価格以上の価値を持つコストパフォーマンスの高いモデルと言えるかもしれません。
結論:iPhone 16eに買い替えるべき?
iPhone 16eは、デザイン・画面・カメラ・性能のすべてが大幅に進化したモデルです。さらに、最新のAI「Apple Intelligence」にも対応しました。
価格は大幅に値上げされたものの、長く快適に使えることを考慮すると、買い替えに値するモデルとなるかもしれません。
買い換えのオススメポイントは以下のとおりです。
- ✅ 6.1インチの大画面で快適な操作
- ✅ 48メガピクセルになったカメラ性能の大幅な向上
- ✅ A18で処理速度が大幅に向上。長期間のアップデートも期待できる
- ✅ USB-C対応で充電ケーブルの使い回しが可能。充電が便利に
- ✅ 消費電力の改善による電池持ちの大幅な向上
特に買い換えをおすすめするのは、動画の視聴やゲームをプレイする際に画面が小さいと感じていて、6.1インチの画面サイズに魅力を感じる人です。
48メガピクセルのカメラで撮影した写真や動画も大きく、有機ELによって美しく表示されます。
iPhone SE (第3世代)の電池持ちに不満を感じている人も買い換えのメリットは大きいでしょう。最新モデルはモデムとチップの電力効率に優れているため、長時間の使用が可能です。
一方で、SEシリーズ最大の特徴であるコンパクトサイズを重視する人や、指紋認証のTouch IDを使い続けたい人は、iPhone SE (第3世代)をそのまま使い続ける選択肢もあります。
iPhone SE (第3世代)は、おそらく今後も数年間は使い続けることができますが、アップデートの配信がいつまで続くかは不明です。アップデートが打ち切られると、最新機能が利用できなくなるため、長く快適に使いたいなら、お得な発売記念キャンペーンが開催されている間に購入するのがオススメです。
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