7月11日、日本レコード協会など4つの音楽団体とLINE MUSICなど音楽配信サービスを提供する4社は、米Appleに対して「無許諾音楽アプリ」の対策強化について要望書を提出したと発表した。
若い世代の70%超が利用経験のある違法音楽アプリ
要望書を提出した音楽団体と音楽配信サービスを手がける事業者によると、「無許諾音楽アプリ」が広まっていることで多くのユーザーが当該アプリで音楽を聴き、運営者がアプリ上に掲載される広告から不当に利益を得ることで著作権が侵害されているとのこと。
本来であれば、音楽CDやダウンロード、ストリーミング販売を通じて著作権者や事業者が正当に得られるべき収益が奪われていると訴えている。
対策として日本レコード協会を通じてAppleに対して削除申請を行い、対応するといった流れを数年にわたって実施しているが、削除申請したにも関わらず、削除されず、削除されても形を変えて再度登録されることからApple側の対応が十分とは言えないとした。
要望書では以下の対応・対策強化を早急に要望するものとしている。
- アプリが登録・公開される前の審査段階において、無許諾音楽アプリと思われるアプリに関して、事前に日本レコード協会と連携するなどの事前審査の強化
- 権利者から削除申請がなされた場合、Apple Inc.のアプリ規約に違反するアプリに対する迅速な削除対応の強化
Music FMなどの違法音楽アプリは常にApp Storeのダウンロードランキングで上位に位置している。それだけ利用しているユーザーが多いということだ。ナイルの調査によると、主に若い世代の認知度と利用率が高く、15〜19歳の学生においては約80%の認知度で、現在使っていると答えたユーザーの割合では35%以上が15-19歳、29.9%が20-29歳。利用する理由として最も多いのは74.7%の「無料だから」となっている。
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