当メディアではアフィリエイト広告を使用しています

Netflix、スポーツの放映権が高すぎることを理由に「損失リーダー」と発言

bio
Yusuke Sakakura公開日:2022/12/12 12:05
Netflix、スポーツの放映権が高すぎることを理由に「損失リーダー」と発言

事前の予想を大きく覆して日本代表がドイツとスペインに勝利し、ノックアウトステージに進んだことから大きく沸いているサッカーワールドカップ。

今年はABEMAがサッカーワールドカップの放映権を獲得し、予選から決勝まで全試合生中継していることで、視聴する場は4年前の地上波からスマホやタブレット、テレビなどのネット中心に変わっています。

ABEMAはワールドカップの放映権に留まらず、プレミアリーグの放映権も獲得するなど、ネットのスポーツ配信に期待が高まっています。

一方、今年DAZNは値上げを行い、プレミアリーグの放映権も獲得できない状況にあります。さらに、動画サブスクの巨人であるNetflixでさえもビッグリーグスポーツの放映権獲得には後ろ向きのようです。

Global TMT Conferenceの基調講演にてNetflixの共同CEOであるTed Sarandosは、「ビッグリーグのスポーツの放映権から利益を得る道筋が見えない」と発言したとのこと。

さらに、スポーツの放映権を獲得することが「あり得ないことではない」と前置きしながら「放映権の劇的な高騰化によってスポーツは事実上、損失リーダーになっている」として、スポーツの放映権獲得には後ろ向きであることを明かしました。

“We’ve not seen a profit path” from “renting big-league sports,” co-CEO Ted Sarandos said during a keynote session at the UBS Global Technology, Media & Telecom Conference. “We’re not saying there never will be,” he added,” but “dramatically expensive” rights have made sports effectively a “loss leader.”

日本では楽天が2017-18シーズンから5年契約の総額254億円でNBAの放映権を獲得したと報じられ、目立った発表はなかったものの、放映権が更新されたことで2022-23シーズンも日本で独占配信が継続されています。

報道によればNBAの放映権は値下げされたようですが、楽天はNBAを見るために加入が必要なサブスクリプションサービスの料金を値上げしています。

また、サービス開始当初は多数のオリジナル番組配信し、日本語での実況解説も充実していましたが、現在はいずれも激減。チームパスやシングルチケットといった単価の安いプランも廃止されていることから苦労がうかがえます。円安の影響が大きいとしても、おそらく思ったような利益は得られていないのでしょう。

推定200億円ともされるサッカーワールドカップの放映権においては、NHKや民放でも買えなかったところにABEMAが救世主として登場したことで購入が可能になったと報じられています。

これを聞いた時に「テレビ局やスポンサーにはそんなに金がないのかな」とも思いましたが、実際のところは動画サブスクの巨人であるNetflixですらもスポーツの放映権獲得には難色を示しており、ABEMAによるワールドカップの放映権の獲得は短期的なペイを考えていない投資目的という特殊事情だからこそ可能だったようにも思えます。

ABEMAが購入した放映権の原資は「ウマ娘」を筆頭にしたサイバーエージェント(ABEMAの運営元)のゲーム事業と好調な広告事業とされており、4年後にも放映権を買えるのか、4年後も投資目的としてワールドカップの放映権を買う必要があるのかわかりませんが、開局10周年となる4年後のワールドカップもABEMAに全試合生中継して欲しいところです。

コメント
コメント利用規約

質問は必ず記事を読んでから投稿してください

質問する際は画面にどういったメッセージが表示されているのか、利用機種・OSのバージョンも書いてください。

誹謗中傷を含む場合は発信者情報開示請求します。

攻撃的・侮辱的・過激・不快な表現を含む場合はIPアドレスを明記して公開します

VPNを使った書き込みおよび連投は承認されません。

コメントを残す

(任意)

Recommendこんな記事も読まれています