GPT-5の不満改善。会話力が向上した「GPT-5.1」が公開、ChatGPTには新たな性格が追加
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

OpenAIが最新モデルの「GPT-5.1」をリリースしました。
最新モデルは、AIの知能向上だけでなく、「対話も楽しめるべき」というユーザーの声を踏まえ、コミュニケーション能力も改善されています。
今年8月に公開されたGPT-5は、応答の雰囲気が大きく変わったことで多くのユーザーから不満の声が寄せられました。筆者の体幹としても、GPT-5は以前よりどこか頑固で、冷たさを感じることがありました。
OpenAIはこうした声を受け、使い慣れた応答を選べるようGPT-4oを再び提供する対応をとっていました。
より賢く、自然な口調になったGPT-5.1
GPT-5.1は、これまでと同じく、即答を重視するInstantと、じっくり考えるThinkingの2つのモデルを使い分けられます。
いずれのモデルでも知性が向上し、応答の口調もより自然で柔らかくなっています。
提供は今日からPro / Plus / Go / Businessなどの有料プランから開始され、今後、無料ユーザーや非ログインユーザーにも順次拡大される予定です。
GPT‑5.1 Instant:知性向上とともに、より親しみやすい応答に
高速応答が特徴の「Instant」シリーズ。最新モデルのGPT-5.1 Instantは、知性が強化されただけでなく、指示の理解精度が向上し、応答の温度感もより人間らしく、親しみやすいものになりました。
例えば、「いらいらするからリラックスする方法を教えて」と依頼した場合、GPT-5は業務的な返答になりがちですが、GPT-5.1では状況に寄り添うような言葉を添えて回答してくれます。


さらに指示を遵守する制度も向上しています。
これまでは言うことを聞かないことが多々ありましたが、GPT-5.1は「常に6単語で回答して」といった細かな指定に対しても、一貫してルールを守りながら応答してくれます。
GPT-5.1 Thinking:無駄な長考の現象と精度の向上
長考型の「Thinking」シリーズ。最新モデルのGPT-5.1 Thinkingは、簡単なタスクはにはより素早く、複雑なタスクにはよりじっくり時間をかけるように、思考時間を動的に調整する仕組みを備えています。
この最適化によって、無駄な長考が減りつつ、深い推論が必要な場面では、より精度の高い回答が得られるようになりました。
さらに、専門用語や定義の曖昧な表現が減り、説明の明瞭さも改善されています。
例えば、野球用語の「BABIPとwRC+の違いを説明して」と依頼すると、GPT-5が情報を羅列しがちだったのに対し、GPT-5.1はそれぞれの指標の役割や意味を対話的にわかりやすく整理してくれます。


「ChatGPTの性格」を変更して、自分好みのAIに
GPT-5では、応答の雰囲気が大きく変わったことで、不満の声が多く寄せられました。
こうした声に応えるようにトーンを調整できる「ChatGPTの性格」が充実化し、より自分好みのAIに調整できるようになりました。
今回新たに追加されたのは、几帳面で落ち着いた「プロフェッショナル」、率直でポジティブな「率直」、お茶目で想像力豊かな「個性的」の3種類。既存の性格と合わせて、合計8種から選べるようになりました。
さらに、応答の簡潔さ、親しみやすさ、読みやすさ、絵文字の使用頻度などを細かく調整できる新機能も試験的に登場。今週後半から限定ユーザーを対象に試験提供されます。
会話のなかで「もっと柔らかい口調にして」「絵文字を減らして」など、トーンやスタイルの変更を求めるよう伝えると、わざわざ設定画面を開かなくてもトーンの切り替えを提案してくれる仕組みも導入予定です。
APIの導入は今週後半から。既存モデルは引き続き利用可能に
GPT-5.1は、今週後半からAPIでも利用できるようになります。
- GPT-5.1 Instant:gpt-5.1-chat-latest
- GPT-5.1 Thinking:GPT-5.1
合わせて、既存のモデルも一定期間はレガシーモデルとして引き続き利用できます。OpenAIは、今後モデルを切り替える際にはスムーズな移行期間を設ける方針を示しており、今回も数か月間の併用期間を確保するとしています。




















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