AI検索SearchGPTのプロトタイプ登場。劣化したGoogle検索の代替なるか

Yusuke Sakakura公開日：2024/07/26 8:41

OpenAIがウェブの情報をリアルタイムに検索できるAI検索「SearchGPT」のプロトタイプを発表しました。

生成AIブームに火をつけたChatGPTはリアルタイムな情報を検索するのは不向きで、例えば、記事執筆時点でSearchGPTのことを聞いても的外れな回答を返してきます。

SearchGPTでは、リアルタイムなウェブ検索と生成AIをミックスすることで、発表されたばかりの新サービスや新製品についても正確な情報を提供するなど、より優れたAI検索体験が提供されます。

将来的にはChatGPTとSearchGPTの統合目指す

SearchGPTで検索を行うとリアルタイムなウェブ情報を参考に、AIが回答を生成して利用者に提供します。

これまでのウェブ検索では、回答を導き出すために何度も情報を検索したり、複数のページを読んで自分なりの答えを導き出す必要がありましたが、その作業を生成AIに任せることで劇的な効率化が可能になります。

現在のChatGPTでは引用元がほとんど目立たず、ただ乗りされているとメディアが懸念を示していますが、SearchGPTでは回答を導き出した引用元が目立つ形で表示されます。

引用元を明確に確認できる

チャットUIならではのフォローアップの質問も可能。例えば、おすすめのレストランを聞いて店名が回答されたら「空いている時間を教えて」と聞くなど、店名を含めることなく、簡単な質問でさらなる情報を得るなど、会話の文脈を活かした検索体験が強化されます。

SearchGPTは今日から利用できますが、少人数に公開されていて順番待ちが必要。スピーディに展開したことでつまづいたGoogleを反面教師にしているようです。

OpenAIの最終目標はSearchGPTとChatGPTの統合し、全体的なAI体験を向上することにありますが、具体的なスケジュールは明かされていません。

SearchGPTはソフトバンクが提携を発表し、ワイモバイルやLINEMOユーザーも含めて1年無料で使えるPerplexityの直接的な競合になります。

Perplexityは自社の検索エンジンによって利用者が求めるリアルタイムなウェブ情報を探し出し、その情報をもとにAIが答えを生成することでGoogleが長年提供してきた検索体験よりも優れたAI検索体験を提供しようとしています。

生成AIの統合によってウェブ検索には大きな変動が来そうです。旧来のウェブ検索の王であったGoogle検索は初手でつまづいているので、OpenAIやPerplexityにとっては大きなチャンスになるかもしれません。