Googleが昨年12月に配信したアップデートで、Pixel 8 Proに高性能AIモデルGemini Nanoが搭載されました。
オンデバイスの生成AIによって、プライバシーを保護しつつ、レコーダーアプリに要約機能、文字入力アプリGboardに会話の内容を汲み取って返信内容を提案してくれるスマートリプライ機能、1月のアップデートでは文章のトーンを変更できる文章マジックが追加されています。
一方で同じチップを搭載したPixel 8にGemini Nanoが搭載されていないため、利用者からは不満の声が聞かれています。これまでGoogleはその理由について説明を避けていましたが、3月8日に公開した#TheAndroidShowの動画にてハードウェアの制限であることを明かしました。
動画の質疑応答パートにてGemini NanoがPixel 8で利用できるか聞かれると、Androidの生成AIチームのエンジニアが「いくつかのハードウェア制限のため、Pixel 8にGemini Nanoは提供されない」と回答しています。
Pixel 8とPixel 8 Proの比較記事でも書いたように両モデルは同じGoogle Tensor G3チップを搭載していてメモリの容量が違うだけです。
しかしながら、Pixel 8と同じ8GBのメモリを搭載したGalaxy S24では、Gemini Nanoによる文章マジックを利用できることからモヤモヤが残ります。
GoogleとSamsungの要求するパフォーマンスに違いがあるのかもしれませんし、Google Tensor G3とSnapdragon 8 Gen3 for Galaxyの大きな性能差が影響しているのかもしれませんし、その両方かもしれません。
なお、言語の壁によって日本語環境ではGemini Nanoで利用できるすべての機能を利用できません。
同じGemini関連では、チャットボットAI「Geminiアプリ」の提供拡大について懸命に取り組んでいるとしています。
Geminiアプリはすでに日本でも提供が始まっていますが、すべての日本ユーザーが利用できるわけではないようで、筆者のPixel 8 Proでもまだ利用することはできません。
コメントを残す