Googleが最新チップGoogle Tensor G3を搭載した最新スマートフォン「Pixel 8」と「Pixel 8 Pro」を発売中です。
Pixel 8は112,900円から、Pixel 8 Proは159,900円から購入できます。
両機種には共通点も違いも多いため、予算を考慮してPixel 8を選ぶのか、より高いお金を出して大画面で優れたカメラを搭載するPixel 8 Proを選ぶのか頭を悩ませている人も多いはず。
この記事では、最適なPixelスマートフォンを選ぶために必要なPixel 8とPixel 8 Proの違いを比較しました。ぜひ購入の参考にしてください。
目次
「Pixel 8」と「Pixel 8 Pro」の違いを比較
Pixel 8 | Pixel 8 Pro | |
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デザイン | ||
価格と容量 |
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素材 |
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サイズ |
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重さ | 187 g | 213 g |
ディスプレイ |
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カメラ |
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フロントカメラ |
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写真機能 |
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動画機能 |
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AI |
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ベンチマーク | ー |
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チップセット |
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メモリ | 8GB | 12GB |
バッテリー |
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ワイヤレス充電 |
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SIM |
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5G | Sub6 | ミリ波・Sub6 |
Wi-Fi |
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Bluetooth | 5.3 デュアルアンテナ | 5.3 デュアルアンテナ |
FeliCa | ◯ | ◯ |
防水・防じん | IP68 | IP68 |
USB | 3.2 Gen 2 | 3.2 Gen 2 |
セキュリティ |
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センサー |
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位置情報 |
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アップデート保証 |
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同梱品 |
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価格と容量
Pixel 8シリーズはドコモ、au、ソフトバンクからも購入できます。
機種代金や負担金、割引や料金プラン込みの支払額はこちらの記事でまとめていますが、負担金数十円から購入できます。
Google Storeの価格はPixel 8が112,900円から、Pixel 8 Proが159,900円から。
両機種の差額は47,000円と大きな差があります。この大きな差額はどちらかを選ぶか大きな判断基準になるでしょう。なお、512GBが選べるのはPixel 8 Proだけです。
容量はほとんどの人が128GBで十分。写真や動画をたくさん撮る人は256GB以上の容量が必要です。現在使っているスマートフォンの容量と使用済みの容量を確認して決めましょう。以下の手順で確認できます。
デザインとカラー
Pixle 8とPixel 8 Proは、どちらもアルミフレームと強化ガラスで構成されていますが、仕上げに違いがあります。
Pixel 8のアルミフレームはマット仕上げ、ガラスは光沢仕上げの組み合わせ。対するPixel 8 Proのアルミフレームは光沢仕上げ、ガラスはマット仕上げで、より高級感があります。
Pixel 8のカラーはObsidian、Hazel、Rose、Mintの4色。Pixel 8 ProのカラーはObsidian、Porcelain、Bay、Mint(日本未発売)の4色から選べます。
2024年1月にはMintカラーが追加されました。なお、日本で購入できるのはPixel 8(128GB)のみ。他の容量やPixel 8 ProのMintカラーは日本では購入できません。
大きさと重さ
Pixel 8の画面サイズは6.2インチです。
幅70.8mmのコンパクトサイズで画面の半分以上に指が届くため、片手操作も可能。
片手操作モードを使えば、指が届きづらい通知シェードやコントロール設定パネルもカンタンに操作できます。
Pixel 8 Proの画面サイズは6.7インチ。
片手で握れる程度の大きさですが、片手操作では指が画面の半分以下にしか届きません。
角が丸くなった新しい形状を採用したことで深く握り込めるはずですが、画面上部を操作する必要がある通知シェードやクイック設定パネルを表示するには、片手操作モードを多用する必要があるでしょう。
重さはPixel 8は190gを切っており、Pixel 8 Proに比べて26gも軽量で長時間の操作でも手が疲れにくいです。
ディスプレイ
どちらも有機ELディスプレイを搭載。表現力に関わるコントラスト比やHDRも同じです。
映像のきめ細やかさを表す画素密度には差があるものの、人間の眼で違いがわかるレベルを超えています。
違いは「画面サイズ」「リフレッシュレート」「明るさ」「耐久性」にあります。
リフレッシュレートは画面のなめらかな動作に直結するもので、レートが高ければ高いほど対応する動画やゲームの映像、画面のスクロール、アニメーションをなめらかに表示されます。一方で消費電力が増大します。
Pixel 8のリフレッシュレートは60-120Hz、Pixel 8 Proのリフレッシュレートは1-120Hzのため、なめらかさは変わらないものの、消費電力については最小レートの低いPixel 8 Proの方が優れています。
画面の明るさは、Pixel 8のピーク輝度が2000ニト、Pixel 8 Proのピーク輝度が2400ニトでそれなりの違いがあり、日差しの強い屋外で利用する場合は、Pixel 8 Proの方が画面が見やすいです。
画面を保護する強化ガラスは、Pixel 8がGorilla Glass Victus、Pixel 8 Proは最新のGorilla Glass Victus 2です。
キズのつきやすさはどちらも同じですが、コンクリートのような粗い表面への落下耐性が向上しています。開発するコーニングによると、Victus 2はコンクリートを模擬した表面への落下は最大1mの高さから、アスファルトを模擬した表面への落下は最大2mの高さから落下させても破損しなかったとのこと。
カメラ
「Pixel 8」と「Pixel 8 Pro」の最も大きな違いはカメラです。
Pixel 8が広角と超広角の2つのレンズを搭載するデュアルカメラに対して、Pixel 8 Proはズーム撮影でも画質が劣化しない望遠レンズを追加したトリプルカメラを搭載。また、フロントカメラはPro限定でオートフォーカスに対応しています。
以下の表にそれぞれのレンズの違いについてわかりやすくまとめました。
広角レンズ | 超広角レンズ | 望遠レンズ |
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被写体や撮影シーンなど選ばずオールマイティに使えるレンズです | 広範囲を写せるレンズ。人間の視野よりも広範囲を写すために旅行で景色をダイナミックに撮影したり、屋内でも活躍します | ズーム機能を使って遠くの被写体を撮影できるレンズ。スポーツ観戦やポートレート撮影で便利、望遠圧縮でスマホ離れした写真も |
望遠レンズ
Pixel 8 Pro限定の望遠レンズは、前作から56%も光を多く取り込めるようになったことで暗い場所でも明るくノイズの少ない撮影が可能になりました。
光学5倍ズームのレンズはクロップズームによる光学相当の10倍ズームにも対応。望遠圧縮が楽しめる10倍ズームの画質もPixel 7 Proから向上しています。
超広角レンズ
両機種とも景色をダイナミックに撮影できる超広角レンズが搭載されています。視野角はほぼ同じ。オートフォーカス対応でマクロ撮影も可能です。
違いはカメラセンサーで、Pixel 8 Proのセンサーは4倍も高画素のため、細部まで拡大してもディテールが保たれます。
なお、超広角レンズのセンサーは、Pixel 7 Proに比べて105%も多くの光を取り込めるため、明るくノイズの少ない撮影が可能です。
マルチゾーンレーザー検出オートフォーカス
両機種ともレーザー検出オートフォーカスセンサーを搭載しているため、精度やスピードが大幅に落ちてしまう暗所でもストレスなく利用できます。
単一ゾーンのPixel 8に対して、Pixel 8 Proはマルチゾーンに対応しています。
Googleはこの違いについて説明していませんが、単一の範囲でピントを合わせるPixel 8に対して、複数の範囲でピントを合わせられるPixel 8 Proでは、ペットなど動きの速い被写体でもブレにくいと予想されます。
写真機能
Pixel 8 Pro限定の写真機能は「ズームエンハンス」「次世代の消しゴムマジック」「プロ設定」「高解像度の画像」です。
提供時期未定のズームエンハンスは、撮影後の写真を拡大する時に失われるディテールを生成AIで埋めて解像感を引きあげる機能です。望遠レンズのないPixel 8こそ必要な機能だと思いますが、なぜかPixel 8では利用できません。
同じく生成AIを使った次世代の消しゴムマジックでは、写真から消した跡を写真のどこかから引用して埋めるのではなく、AIが作り出した完全に新しいピクセルを活用することで、より自然に邪魔な対象物を消すことができます。
プロ設定はシャッタースピード・ISO・フォーカス・ホワイトバランスを調整しレンズ選択も可能な機能。また、高解像度の画像撮影に対応したことで、これまで12.5MPに限定されていた写真撮影を50MPのフルピクセルで撮影できます。
動画機能
Pixel 8 Pro限定の動画機能は「動画ブースト」と「ビデオ夜景モード」です。
動画ブーストは明るさや色合いを正しく再現できない時に、色や明るさ、手ぶれ、画像の粗さを自動調整してシネマティックに撮影できる機能です。
ビデオ夜景モードは写真機能で高い評価を得ている夜景モードを動画にも適用できる新機能です。
性能と電池持ち
チップセットは、どちらもGoogle独自のGoogle Tensor G3を搭載しています。
第1世代のGoogle Tensorと比較すると、より洗練された機械学習モデルをオンデバイスで2倍以上実行可能になりました。
機能ベースでは、Googleアシスタントが会話の間、「えー」「あのー」といった間をつなぐ言葉を理解できるようになったことで、より自然な会話に。
機械学習の進化によって顔認証のセキュリティレベルも向上したことで画面ロックの解除だけでなく、銀行系アプリの起動やパスワード管理アプリ、決済アプリといった重要な情報にアクセスするためのアプリでも使用できます。
メモリの容量はPixel 8の8GBに対して、Pixel 8 Proは12GB。複数のアプリを起動して、アプリ間を行き来しながら操作するマルチタスキングの利用が多い場合は、Pixel 8 Proの方が快適です。
バッテリー容量はPixel 8が4,575mAh、Pixel 8 Proが5,050mAhです。電池持ちはどちらも24時間以上と案内されています。
筆者のバッテリーテストでは、Googleマップのルート案内、Notionでレビューの下書き、Instagramのフィードチェック、Gmailの確認、Chromeでのブラウジングなどライトな使い方と650枚の写真や動画を撮影したところフル充電の状態から8時間後に電池がゼロになるなど、Pixel 8 Proの電池持ちは優秀と評価できます。
Gemini Nano
Pixel 8 Proでは、安全・安心に利用できるオンデバイスの高性能AIモデル「Gemini Nano」を活用した機能を利用できます。
1つは長時間にわたる会議の内容をレコーダーアプリで録音すると要約してくる機能。もう1つは標準の文字入力アプリGboardがメッセージの文脈を読み取って返信内容を提案してくれるスマート返信です。
2024年1月のアップデートでは、Googleメッセージアプリで入力した文章のトーンを変更できる「Magic Compose」が追加されました。
入力した文章をAIがリミックス、興奮、チル、シェイクスピア、詩的、フォーマルに変換したり、短くまとめてくれます。
Magic Composeはオンデバイスで動作し、Pixel 8ではクラウド上のAIで動作します。
ただし、残念ながら現時点ではいずれの機能も日本語では利用できません。
- レコーダーアプリ
- 音声を書き起こした内容をAIが要約
- Gboard
- スマート返信:AIが会話の内容を汲み取って返信内容を提案
- トーン変更:入力した文章をビジネス調などに変更
急速充電とワイヤレス充電
対応する充電出力はPixel 8が最大27W、Pixel 8 Proが最大30Wです。
両機種とも対応出力が前作からアップしました。Googleは純正の「Google 30W USB-C 充電器」を使用した場合の充電速度は約30分で最大50%と案内しています。
発売後の検証ではPixel 8で約20分、Pixel 8 Proで約10分充電時間が短縮されており、両機種とも約80分でフル充電できます。
Google純正の充電器以外を選ぶ場合はPPS・30W出力・USB PD対応の充電器を購入しましょう。単ポートであれば、折りたたみ式のプラグを搭載した超コンパクトサイズで持ち運びも便利な「Anker 511 Charger」がおすすめです。
また、ワイヤレス充電ではQi対応充電器を使用すると最大12W出力で充電できます。Pixel Stand (第2世代)では、Pixel 8が最大18W出力、Pixel 8 Proが最大23W出力に対応しています。
残念ながら2023年末から対応製品が登場し始める次世代のワイヤレス充電規格「Qi2」には対応していません。
Qi2はマグネットを活用することで、スマートフォンに内蔵された充電コイルと充電パッドをピタッと正確に吸着させて、ワイヤレス充電特有の問題である“位置ズレ”による効率を低下させることなく充電できる標準規格です。
温度センサー
Pixel 8 Pro限定で非接触の温度センサーが搭載されています。Pixelスマートフォンに温度センサー搭載されるのは今回が初めて。
2024年1月のアップデートでは待望の体温測定に対応。Googleは、おでこで計測する体温計よりも正確に動作すると説明しています。
ただし、残念ながら日本では利用できません。日本でも今後のアップデートで機能追加される可能性はあるものの、現時点では予定も時期も明らかにされていません。
まとめ:Pixel 8とPixel 8 Proどっちを買う?
Pixel 8とPixel 8 Proは、握りやすくなった丸みのある新デザインのボディに、最新の独自チップTensor G3、明るくなったフラットなディスプレイ、ディスプレイ内蔵型の指紋認証を搭載。驚愕の7年間のアップデートにも対応しています。
Pixel 8 Proが明らかに優っているのは、スマホ最高クラスに明るい6.7インチのビッグディスプレイと、スマホ離れした写真撮影が可能な光学5倍/光学相当10倍ズーム対応の望遠レンズ、次世代の消しゴムマジック、ビデオ夜景モード、ズームエンハンスなど、より多くのAI機能を搭載したカメラ、オンデバイス生成AI、そして今のところ用途が限定されている温度センサーです。
動画やゲームも快適に楽しめる巨大なディスプレイ、スポーツ観戦にも役立ち、望遠圧縮効果でスマホ離れした撮影が可能なカメラを求めるのであれば、Pixel 8 Proをオススメします。
一方でカメラや大画面、温度センサーに魅力を感じず、片手に収まるサイズ感を重視するのであれば、47,000円も安いPixel 8を選ぶ方が良い選択になるでしょう。浮いたお金に少しプラスすることで、51,800円のPixel Watch 2を購入することもできます。