
Googleが2023年の最新スマートフォン「Pixel 8」を発売しました。
サテン仕上げのメタルフレームとガラスを組み合わせたボディに、直射日光下でも見やすくなった6.2インチのActuaディスプレイを搭載。最新のGoogle Tensor G3チップによって、まばたきした表情やカメラ目線ではない表情を交換できるベストテイク、被写体を自然に移動できるマジックエディタ、邪魔なノイズを低減してメインの音を強調する音声の消しゴムマジックなど、画期的なAIカメラ機能に対応した最新モデルです。
今年5月に発売された手ごろな価格の「Pixel 7a」と「Pixel 8」のどちらを購入すべきか迷っている人も多いはず。
そこで最適なPixelスマートフォンを選ぶために必要な「Pixel 8」と「Pixel 7a」の違いをまとめて比較しました。ぜひ購入の参考にしてください。
目次
「Pixel 8」と「Pixel 7a」の違いを比較
Pixel 8 | Google Pixel 7a | |
---|---|---|
デザイン | ||
素材 |
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サイズ |
|
|
重さ | 187 g | 193.5 g |
ディスプレイ |
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カメラ |
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フロントカメラ |
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写真機能 |
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動画機能 |
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AI |
| ー |
チップセット |
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メモリ | 8GB | 8GB |
バッテリー |
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ワイヤレス充電 |
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SIM |
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5G | Sub6 | Sub6 |
Wi-Fi |
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Bluetooth | 5.3 デュアルアンテナ | 5.3 |
FeliCa | ◯ | ◯ |
防水・防じん | IP68 | IP67 |
USB | 3.2 Gen 2 | 3.2 Gen 2 |
セキュリティ |
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センサー |
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位置情報 |
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アップデート保証 |
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同梱品 |
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デザインとカラー
カーブエッジの背面ガラスに賛否あるカメラバーなど、Pixel 8とPixel 7aは同じデザイン言語を使用しているため、よく似ています。
形状には違いがあり、Pixel 8のボディは角が丸いため、手になじみ深く握れる形状になっています。
カメラバーはガラスの面積も拡大しました。これは超広角レンズの視野角が大きく拡大した影響と思われます。
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耐久性にも違いがあります。
高温で成形された3D複合素材カバーガラスとテキスチャ加工の合金製フレームのPixel 7aに対して、Pixel 8はより耐久性の高いGorilla Glass Victusとアルミニウム製フレームを使用しています。
また、防水・防じんでもPixel 7aのIP67に対して、Pixel 8は最高等級のIP68に対応しています。
カラーはPixel 8がObsidian(黒)、Rose(赤)、Gray(灰色)の3色。Pixel 7aはSea(水色)、Snow(白)、Charcoal(黒)の3色に、Google Store限定のカラーCoral(現在在庫なし)を加えた4色から選べます。
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大きさと重さ
Pixel 8はコンパクトな幅70mmです。高さ、幅ともにPixel 7aよりも小さく、片手でも快適に操作できます。
重さは193.5gのPixel 7aに比べて6.5g軽くなっていますが、手に取って比べても違いはほぼ感じられません。
ディスプレイ
画面サイズはPixel 7aが6.1インチ、Pixel 8が6.2インチで大きな違いはありません。解像度も同じです。
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違いは「リフレッシュレート」「画面の明るさ」「耐久性」の3つです。
対応するゲームや動画、スクロール、アニメーションがなめらかに表示されるリフレッシュレートはPixel 7aの最大90Hzに対して、Pixel 8は最大120Hzで、よりなめらかに画面が動作します。
なめらかに動作するディスプレイは消費電力も高くなりますが、Pixel 8は必要のないときは画面の切り替え回数を1秒間に120回→60回まで落とすことで電池の消費量を抑えます。
Pixel 8のディスプレイは画面の明るさも特長の1つ。ピーク時の最大輝度は2000ニトで直射日光下でも見やすいです。
また、画面をキズから守るカバーガラスもPixel 7aのGorilla Glass 3(2013年製)に対して、Pixel 8は耐久性の高いGorilla Glass Victus(2020年製)を使用しています。
カメラ
Pixel 7aには、全世界が参加したカメラテストにて最も画質が優れた1台として評価したPixel Aシリーズ最高のカメラが搭載されています。
Pixel 6aに比べて72%も大型化したカメラセンサーを搭載。44%も多くの光を取り込めるようになり、暗所でも明るくノイズを抑えた撮影が可能。
さらに、64MPの超高画素センサーを活用した複数の画素を1つに束ねるピクセルビニングによって、明るく広いダイナミックレンジで表現豊かな写真を撮影できます。
ズームに強い望遠レンズはないものの、超高画素センサーの中心を切り取った光学相当の2倍ズームにも対応しています。
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Pixel 8のカメラは、より優れた50MPの広角レンズと、新たにオートフォーカスに対応した視野角の広い12MP超広角レンズで構成されています。
オートフォーカスは暗所でも性能が落ちにくいシングルゾーンレーザー検出AFセンサーを搭載。自然な色合いに補正するためのスペクトルセンサー、照明のちらつきを抑えるためのフリッカーセンサーが搭載されているのもPixel 8だけです。
さらに、Pixel 8には画期的な写真機能や動画機能も豊富に用意されています。以下にまとめます。
写真機能
最も注目される新機能は「ベストテイク」です。
これは複数人で写真を撮影するときに難しい表情合わせを解決するもので、Pixel 8がベストな表情をいくつか提案して好みのものを選択するだけで顔が交換されます。例えば、カメラ目線でない顔、まばたきしている顔など、顔を交換することで残念な写真をベストな写真に変換できます。
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今年のGoogle I/Oで披露されて多くの人の度肝を抜いた「マジックエディタ」にも対応します。
マジックエディターでは、選択した被写体を好きな位置に移動させたり、サイズを大きくしたり、小さくすることもできます。また、消しゴムマジックのように不要なものを写真から削除することも可能です。
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ハイライトをより明るく、シャドウをより暗く、鮮やかな色で写真を表現するウルトラHDRでの撮影もサポートしました。なお、ウルトラHDRで撮影した写真はすべてのデバイスで表示できるわけではなく、HDR対応のディスプレイ、OS(Android 14は対応済み)/ブラウザのサポートが必要です。
新機能ではないもののモーションモードもPixel 8だけの機能です。
モーションモードは長時間露光に加えて、躍動感を生む流し撮りを簡単に撮影できるアクションパンを利用できる撮影モード。Pixel 7aは長時間露光には対応していますが、アクションパンには対応していません。
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動画機能
Pixel 8では、動画の新機能として風の音などの邪魔なノイズを低減してメインの音を強調する「音声消しゴムマジック」が利用できます。
#Pixel8 音声消しゴムマジック🪄 pic.twitter.com/X653Cjp1SG
— Yusuke Sakakura🍎携帯総合研究所 (@xeno_twit) October 15, 2023
これまで写真に限定されていた多数の人気機能も動画に移植されています。
Pixel 7aの動画撮影では全体的な露出(明るさ)調整しかできませんが、Pixel 8では暗い部分と明るい部分を分けて調整できる「デュアル露出補正」に対応。
また、動画でのマクロ撮影、評価の高い肌の色を忠実に再現する「Real Tone」、映画のような映像が撮れる広色域と高コントラストの「10bit HDR動画」、動画の背景をぼかしながら撮影できる「シネマティックぼかし」、ズームした対象から出る音を増幅する「音声ズーム」に対応しているのもPixel 8だけです。
急速充電とワイヤレス充電
Pixel 7aは18W出力、Pixel 8は最大27W出力の急速充電に対応しています。
高出力対応のPixel 8では、別売りの「Google 30W USB-C 充電器」を使用すると30分間で50%まで充電可能。充電性能はPixel 8の方が優秀です。
発売後の検証ではPixel 8が約80分間でフル充電できることが確認されています。これはPixel 7aに比べて約20分も早い充電時間です。
Google純正の充電器以外を選ぶ場合はPPS・30W出力・USB PD対応の充電器を購入しましょう。単ポートであれば、折りたたみ式のプラグを搭載した超コンパクトサイズで持ち運びも便利な「Anker 511 Charger」がおすすめです。
ワイヤレス充電にも大きな違いがあります。
Pixel 7aの最大7.5W出力に対して、Pixel 8は最大12W出力をサポートし、Pixel Stand (第2世代)では、最大18W出力の高速充電も可能です。
チップの性能
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Pixel 8には最新のGoogle Tensor G3が搭載されています。
チップの基本性能を比較したところ、Pixel 7aのTensor G2に対して、Pixel 8のTensor G3はCPUが最大15%、GPUが最大25%向上しています。
特にゲーミングの快適さに関わるGPUの性能が大幅に向上。特にTensor G2で問題となっていた発熱が大幅に改善されたことによって、長時間のゲームプレイでも発熱しにくくなりました。
高度なグラフィック処理を要求する高級ゲームをプレイするのであれば、Pixel 8を選ぶことをおすすめします。
Google Tensorシリーズ最大の特長であるAI性能も向上しました。
Tensor G3は高度な機械学習を高速で実行できるようになり、Googleアシスタントが会話の間や「えー」「あのー」といった間をつなぐ言葉を理解できるようになったことで、より自然な会話が可能に。
機械学習の進化によって顔認証のセキュリティレベルも向上。画面ロックの解除だけでなく、銀行系アプリの起動やパスワード管理アプリ、決済アプリといった重要な情報にアクセスするためのアプリのロックを解除する際にも顔認証を利用できます。
残念ながらPixel 8 Proで利用できる高性能AIモデル「Gemini nano」には対応していません。
電池持ち
Google Tensor G3は電池持ちの向上につながる電力効率も改善されています。
バッテリー容量はPixel 8が4,575mAh、Pixel 7aが4,300mAh。電池持ちはどちらも24時間以上と案内されています。
24時間以上の電池持ちはスマートフォンの機能を大幅に制限するスーパーバッテリーセーバーをオンにした時のものでまったく参考にならないので、電池持ちの報告を行なっているメディアのレビューを引用しましょう。
Android PoliceはPixel 8の電池持ちを「素晴らしい」と評価しています。
ヘビーに使っても1日が終わる前に電池残量がゼロになることなく、Wi-Fiに接続していた日の画面オンの時間は6時間30分を記録。旅行で電波状況が悪い場所で過ごした時でさえも電池持ちは1日を超え、画面オンの時間が5時間50分を記録したと報告しています。
一方で、Pixel 7aの電池持ちについては最高でも平均的と評価し、具体的にはスムースディスプレイをオフにしても20時過ぎまで使えることはなかったとしています。なお、端末を初期化して1から再セットアップしたところ、ライトユースであればスムースディスプレイと常時表示機能を有効にしても画面オンの時間を5時間に延ばすことも可能としています。
いずれにしても少しでも長い電池持ちのスマートフォンを購入したいのであれば、Pixel 8を選択することをオススメします。
7年間のアップデート保証
Pixel 8とPixel 7aの最も大きな違いの1つはアップデート保証の長さです。
Pixel 7aは発売から3年間のOSアップデートと5年間のセキュリティアップデートをサポートしていますが、Pixel 8はOSアップデート、セキュリティアップデート、3ヶ月に一度の機能追加アップデートそれぞれ7年間保証しています。
価格と容量
2024年8月時点でPixel 8はau、ソフトバンク、UQ mobile、Googleストアで販売されています。ドコモでは販売が終了しました。
ソフトバンクとワイモバイルの機種代金は59,472円。ソフトバンクでは、端末返却によって実質負担金24円で購入できます。
Pixel 7aはソフトバンク、ワイモバイル、Googleストアで販売されています。ドコモとKDDI系列のサブブランドでは販売が終了しました。
ソフトバンクとワイモバイルの機種代金は55,440円。ソフトバンクでは、端末返却によって実質負担金24円で購入できます。
Pixel 8の価格
docomo | ||
容量 | 128GB | 256GB |
---|---|---|
機種代金 | 119,900円 | 販売なし |
負担金 | ▼23ヶ月目に返却47,828円毎月の支払額2,079円/月 | 販売なし |
au | ||
容量 | 128GB | 256GB |
機種代金 | 販売なし | 販売なし |
負担金 | 販売なし | 販売なし |
SoftBank | ||
容量 | 128GB | 256GB |
機種代金 | 59,472円 | 126,000円 |
負担金 | 端末返却で29,760円毎月の支払額1,240円/月 | 端末返却で34,200円毎月の支払額1,425円/月 |
UQ mobile | ||
容量 | 128GB | 256GB |
機種代金 | 74,000円 | 127,900円 |
新規契約 | ||
負担金 | 端末返却で11,047円毎月の支払額480円/月 | 端末返却で46,500円毎月の支払額2,021円/月 |
機種変更au/povoからのりかえ | ||
負担金 | 端末返却で22,047円毎月の支払額958円/月 | 端末返却で57,500円毎月の支払額2,500円/月 |
のりかえ | ||
負担金 | 端末返却で47円毎月の支払額2円/月 | 端末返却で35,500円毎月の支払額1,543円/月 |
Y!mobile | ||
容量 | 128GB | 256GB |
機種代金 | 59,472円 | 販売なし |
負担金 | 59,472円毎月の支払額1,652円/月(36回) | 販売なし |
容量 | 128GB | 256GB |
機種代金 | 112,900円 | 122,900円 |
Pixel 7aの価格
docomo | |
機種代金 | 53,911円 |
負担金 | ▼23ヶ月目に返却26,983円毎月の支払額1,173円/月 |
au | |
機種代金 | 販売なし |
負担金 | 販売なし |
SoftBank | |
機種代金 | 55,440円 |
負担金 | 端末返却で27,240円毎月の支払額1,135円/月 |
UQ mobile | |
機種代金 | 販売なし |
負担金 | 販売なし |
Y!mobile | |
機種代金 | 55,440円 |
新規契約 | |
負担金 | 割引適用で36,720円毎月の支払額1,020円/月(36回) |
機種変更 | |
負担金 | 割引適用で55,440円毎月の支払額1,540円/月(36回) |
のりかえ | |
負担金 | 割引適用で27,720円毎月の支払額770円/月(36回) |
機種代金 | 69,300円 |
最適な容量を確認する
Pixel 8を購入する場合は128GBと256GBから選ぶことができます。Pixel 7aは128GBのみ選べます。
ほとんどの人が128GBで十分ですが、写真や動画をたくさん撮る人は256GBが必要です。現在使っているスマートフォンの容量と使用済みの容量を確認して決めましょう。以下の手順で確認できます。
まとめ:Pixel 8とPixel 7aどっちを買う?
Pixel 8は最新のGoogle Tensor G3を搭載することで、基本性能だけでなく高度な機械学習によって、各種音声機能が向上し、画期的なAIカメラ機能に対応しています。
撮影後に残念な表情をベストな表情と交換できるベストテイク、被写体を自然に移動できるマジックエディタ、動画のノイズを抑えられる音声消しゴムマジック、100%以上も多くの光を取り込めるようになった超広角レンズはマクロ撮影にも対応しました。
Google StoreにおけるPixel 8とPixel 7aの差額は43,600円。かなり大きな違いがあります。
Androidがスムーズに動作する高性能なチップ、7年にもわたる長期間のアップデート保証、高画質かつ画期的なカメラ、有線・ワイヤレスともに高出力の高速充電、256GBの大容量モデルに魅力を感じるのであれば、Pixel 8がおすすめですが、多くの人は4.3万円も安いPixel 7aで満足するはずです。

詳細はソフトバンクの公式サイト(https://www.softbank.jp/mobile/)でご確認ください。
- いつでもカエドキプログラムの負担金は、24回払いで購入後、23ヶ月目までの特典利用の申し込みと機種返却が条件です。
- 新トクするサポート(スタンダード)の負担金は、48回払いで購入後、25ヶ月目に特典利用を申し込みと機種返却が条件です。
- UQ mobile:機種購入と同時にトクトクプラン/コミコミプランと増量オプションIIに加入した場合の価格です
- スマホトクするプログラムの負担金は、24回払いで購入後、13カ月目~25カ月目までの特典利用の申し込みと機種返却が条件です。
- Y!mobile:契約するプランによって割引額が異なります