イーロン・マスクの買収後、API有料化や予告なしでツイートの表示回数制限を導入(一時的なもの)などで、ユーザーと開発者から度々、猛烈な批判を浴びて失望の域まで達しているTwitter。
多くのユーザーが移行先を探すなかで注目を集める「Threads」(スレッズ)の提供が7月6日にスタートします。
MastodonやBlueskyとは違う「Threads」
これまでTwitterの代わりになるアプリやサービスは、Mastodonなどいくつか登場しましたが、Twitterが使えなくなった時や仕様変更で一時的にトラフィックが急増するだけで多くの人がTwitterに戻っていく現象が繰り返されています。
もはやTwitterは知り合いや友だち、共通の趣味を持つ他人とメッセージをやり取りするソーシャルサービスではなく、ニュースアプリと化している(アプリストアでもニュースにカテゴライズされている)ため、ニュースを投稿する人が充実していなければ、移行先にはなり得ません。
そして、ニュースを投稿する人はユーザーが多いサービスに投稿します。
Twitterの創設者であるジャック・ドーシーが立ち上げたBlueskyも移行先として注目を集めているものの、インフラが盤石ではないこともあって招待制を敷いています。
多くの人は始めたくても招待されない限り、始めることができずにそこで諦めてしまいます。筆者もその1人で「他人から積極的に招待状をもらうのは気を遣うし面倒だし、とりあえずはTwitterで困ってないから今はいいか」となりがち。
招待制を敷いている限り、Twitterから多くの人が流れることはなく、Twitterの有力な移行先にはならないでしょう。ようやく使えるようになった頃には熱が冷めていそうです。Clubhouseのように。
Mastodonはインスタンスの仕組みや複数あるタイムラインの違いを理解するのが難しく、わからないままやめていった人も多いはず。Twitterが今ほど弱っておらず、ほとんどの人が移行を必要としていなかったことも大きいです。
対するThreadsはFacebookやInstagramを運営するMetaが提供することもあってインフラは盤石と言えます。MetaはTwitterよりはるかに多くのユーザーを抱えたSNSを提供していて、初日からフルオープンになるかもしれません。
肝心の中身については「Instagramのテキストベースの会話アプリ」と説明されていて、慣れ親しんだ画面でやり取りができそうです。
App Storeで公開された画面はTwitterそっくりで、いいね・返信(リプライ)・リツイート(リポスト)・DMといったアイコンが確認できます。一方で、投稿の表示回数などイーロンマスクがTwitterに追加して「余計」とも言われた機能は見当たりません。
Instagramのアカウントでログインして、同じアカウントのフォローを提案する画面も確認できることからTwitterからスムーズに移行できるはず。
また、“Switch accounts”という記述からは複数アカウントに対応していることも確認できるため、既存のInstagramアカウントと切り離した新しいアカウントで始めることも可能でしょう。
Threadsは、コミュニティが集い、関心のあるトピックから次に来るトレンドまで何でも話し合える場です。興味・関心のジャンルが何であれ、お気に入りのクリエイターや自分と同じ興味・関心を持つ人をフォローし直接つながることができます。あるいは、自分の熱心なファンを増やし、世界に向けて自分のアイデアや意見、クリエイティビティを発信することができます。
- 引用元
- App Store
ThreadsのアプリはApp Storeで既に公開済み。ダウンロードはできないものの、事前予約を受け付けています。
一方、Google Playストアでは公開されておらず、AndroidデバイスからThreadsの公式サイトにアクセスすると「Coming soon」と表示されています。もしかすると、Androidでは後日提供になるかもしれません。
なお、公式サイトではカウントダウンが行われていて、7月4日20時時点では残り2日と3時間と表示されており、日本時間の23時からサービスがスタートするようです。
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