Appleが日本時間6月8日に開催した開発者向けのビッグイベントWWDC2021の基調講演にて、Apple Watch向けの最新ソフトウェア・アップデート「watchOS 8」を発表しました。
この記事では「watchOS 8」の新機能や変更点、いつ配信されるのか、などまとめています。情報は随時更新します。
目次
- watchOS 8の配信はいつ?
- watchOS 8の対応機種
- 新しい「マインドフルネス」アプリ
- ワークアウト
- 新しい文字盤「ポートレート」
- メモリーやおすすめにも対応する写真アプリ
- 完璧な文字入力
- GIFに対応したメッセージ
watchOS 8の配信はいつ?
watchOS 8は今年秋に正式版がリリースされる予定です。
なお、開発者向けにはベータ版が提供中。動作は不安定ですがいち早くApple Watchの新機能を体験できます。
watchOS 8の対応機種
watchOS 8の対応機種は以下のとおりです。watchOS 7が利用できるモデルであればアップデートが可能です。
なお、iPhoneのバージョンがiOS 14であれば、最新のiOS 15でなくてもwatchOS 8にアップデートできます。
watchOS 8の対応機種 |
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Apple Watch Series 3 |
Apple Watch Series 4 |
Apple Watch Series 5 |
Apple Watch SE |
Apple Watch Series 6 |
呼吸アプリは「マインドフルネス」アプリに
これまでにあったことやこれから起きることではなく、今この瞬間に意識を向ける“心のストレッチ”マインドフルネスに注目が集まっています。
ストレスを減らしたり、体と心をリラックスさせることができるマインドフルネス。Apple Watchにはマインドフルネスを手軽に実践できる呼吸アプリが備わっていますが、watchOS 8では、呼吸に新しい機能を加えて大幅に強化されます。
呼吸の新しいアニメーション
定期的にApple Watchが深呼吸を促す呼吸アプリのアニメーションが美しい心地よいデザインに変更されます。
心を落ち着かせるための新しい「リフレクト」
また、マインドフルネスを実践できる新しい機能として「リフレクト」が加わります。
リフレクトは、例えば“あなたが好きなこと。なぜがそれが好きなのか考えてください”といった通知を表示して自分の心と向き合うことを促す機能。
開始をタップするとApple Watchに優しいアニメーションが表示されて集中力を高められます。
意味があるのかな?と思いがちですが、定期的なマインドフルネスの実践によって気持ちが前向きになり、心理的にも良い状態になる可能性があるとの研究結果もあるそうです。
新しいマインドフルネスアプリ
これまでの呼吸機能に新しいマインドフルネスを実践できる機能としてリフレクトが加わったことで、呼吸アプリは「マインドフルネス」アプリに変更され、リフレクトも同じアプリで利用できるようになります。
睡眠時の呼吸数を記録
watchOS 7で追加された待望の睡眠アプリケーション。watchOS 8では睡眠時のもう1つの主な指標である呼吸数を記録できるようになります。
睡眠時の呼吸数は時間の経過と共に安定する傾向があり、呼吸数の変化から健康状態の変化を発見できる可能性があります。平均呼吸数に変化があった場合はiPhoneに通知が届いて健康管理に役立てられます。
Apple Watchが記録した1分間あたりの呼吸回数は、1日ごとの呼吸数/分の変化や呼吸数/分の範囲、1日の呼吸数/分など詳細をヘルスケアアプリで確認できます。
太極拳とピラティスのワークアウトが追加
watchOS 8では人気の高いワークアウトが2種類追加されます。
1つは太極拳。何千年もの歴史がある中国武術で動きのある瞑想とも言われています。武術らしくないゆったりとした動きにはストレス軽減と心を安らかにする効果があります。
もう1つはピラティス。体感の強さや姿勢、バランス、柔軟性を改善するために最適なワークアウトです。
Apple Fitness+
Apple Fitness+にも新しいワークアウトが追加されます。
ハリウッドトレーナーと称されるフィットネス専門家のJeanette Jenkinsを起用し、筋力トレーニングと高い強度のインターバルトレーニングに絞った7つのワークアウトを提供します。
ワークアウトに欠かせない音楽。新たにアーティストスポットライトシリーズが登場し、それぞれのワークアウトをレディ・ガガやジェニファー・ロペス、キース・アーバン、アリシア・キーズのプレイリストをかけながら楽しめるようになります。
いずれも今月末に登場。なお、日本でApple Fitness+は利用できません。
新しい文字盤「ポートレート」
Apple Watchで最も人気の高い文字盤「写真」。watchOS 8ではお気に入りの写真が楽しめるもう1つの新しい文字盤「ポートレート」が登場します。
iPhoneで撮影したポートレート写真からセグメンテーションデータを使って一眼レフで撮影した写真のように奥行きのある写真の文字盤が楽しめます。
時刻の表示位置は写真の構図に合わせて調整することで、被写体をメインに置きながら時刻もしっかり確認できます。デジタルクラウンを回すと被写体が拡大強調される遊びも用意。
メモリーやおすすめにも対応する写真アプリ
Apple Watchの写真アプリは、ハートをつけた写真だけでなく、メモリーとおすすめの写真もApple Watchで確認できるようになります。
メモリーをタップするとモザイクレイアウトで写真が表示。デジタルクラウンを回すと画面がスクロールして思い出の写真を手首で確認できます。
iOSが提案してくれた写真の中からお気に入りの1枚が見つかったらApple Watchを操作してメッセージやメールで写真をシェアすることも可能です。
完璧な文字入力
watchOS 8では使いにくいと感じていたApple Watchの文字入力も改善されます。Appleいわく「完璧な文字入力」
音声入力やスクリブル、絵文字の追加が同じ画面で入力できるようになります。
手書き入力のスクリブルでは変更したい箇所を選択して削除したり、インラインでテキストを編集することも可能。デジタルクラウンを回してカーソル位置を変更することもできます。
GIFに対応したメッセージ
メッセージアプリではApple WatchからGIFを送ることも可能になります。
watchOS 8ではこのほかにも以下のような機能が追加されます。
- 連絡先アプリの追加
- ヒントアプリの追加
- 計算機やマップ、ミュージックアプリが常に表示に対応
- AirTagなどを探せる持ち物を探すに対応
- 複数のタイマー設定
- ミュージックアプリの刷新
- ワークアウト中の音声フィードバック
- 次の1時間の降水量を知らせる通知