どこが進化した?Galaxy S26 UltraとGalaxy S25 Ultraを比較
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

Samsungが2026年の最新スマートフォン「Galaxy S26 Ultra」を3月12日に発売します。
実機に触れた筆者の一番の推しは“のぞき見”を防止できる新機能「プライバシーディスプレイ」です。正面からは普段どおりに見えるのに、斜めから見ると画面が暗くなって内容が見づらくなる——思わずおー!と唸ってしまう便利な機能です。
性能面も抜かりなし。シリーズ史上最薄のボディに最速最強のチップを搭載。大型のベイパーチャンバーによって放熱性能も強化されています。ゲームのような高負荷な場面でも安定したパフォーマンス期待できます。さらに、Galaxy AIは、“先回り”をテーマに進化し、Google Pixelライクな便利機能も取り込んでいます。
この記事では、Galaxy S26 Ultraの購入を検討している人向けに、前作「Galaxy S25 Ultra」から何がどれだけ変わったのかを項目別に整理し、買い替える価値があるのかをわかりやすく比較します。
Galaxy S26 UltraとGalaxy S25 Ultraの違いを比較
| Galaxy S26 Ultra | Galaxy S25 Ultra | |
|---|---|---|
| デザイン |
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| 素材 |
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| サイズ |
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| 重さ | 214 g | 218 g |
| ディスプレイ |
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| カメラ |
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| フロントカメラ |
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| チップセット |
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| メモリ | 12/16GB | 12GB |
| バッテリー |
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| ワイヤレス充電 |
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| SIM |
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| 5G | Sub6・ミリ波 | Sub6・ミリ波 |
| Wi-Fi |
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| Bluetooth | 6.0 | 5.4 |
| FeliCa | ◯ | ◯ |
| UWB | ◯ | ◯ |
| 防水・防じん |
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| USB | USB 3.2 Gen 1 | USB 3.2 Gen 1 |
| セキュリティ |
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| センサー |
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| 位置情報 |
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ディスプレイ:他人の視線を気にせず動画も見れる“のぞき見”防止
Galaxy S26 UltraとGalaxy S25 Ultraは、どちらも6.9インチの大画面を採用しています。画面サイズは同じですが、S26 Ultraにはモバイル業界初の機能として「プライバシーディスプレイ」が追加され、これまでのスマホにはない利便性がプラスされています。
Samsungはこれまで、片側/両側が湾曲したエッジディスプレイや折りたたみ、さらには三つ折りといった“形”の進化でディスプレイの可能性を広げてきました。
一方、Galaxy S26 Ultraの新機能「プライバシーディスプレイ」は、見た目のインパクトとは別軸の進化です。
満員電車やエレベーターなどで「今、画面を見られているかも……」と感じる小さなストレスを減らし、視線を気にせず動画を見たり、通知を確認して、メッセージに返信できる実用的な機能で、短時間でも一度触れると、個人情報の塊になったスマホには、最初から備わっていてほしいと感じるほど、魅力的な機能です。



最大の特徴は従来のフィルム型と違い、必要なときだけオンになるようカスタマイズできることです。例えば、視聴している動画を他人に見られたくないなら、YouTubeだけオンにすることも可能。さらに、通知エリアだけ見ないようにすることもできます。
この機能はソフトウェアだけで実現しているわけではなく、Samsungが培ってきたディスプレイ技術も活かしたハードウェアとソフトウェアによる進化です。
通常の有機ELは、視野角が広くなるように設計されたピクセルが敷き詰められているため、斜めから見ても表示内容を把握できます。一方、Galaxy S26 Ultraは、光を広く拡散するピクセルに加えて、光をまっすぐ飛ばすピクセルも均等に配置。
クイック設定からプライバシーディスプレイをオンにすると、光を広く拡散させる側をオフにし、まっすぐ飛ばすピクセルだけを点灯させることで、正面からは見えるのに横からは見えにくい状態を作ります。
つまり、のぞき見を防止する機能に魅力を感じるのであれば、ソフトウェアアップデートによる追加は期待できないため、Galaxy S26 Ultraを選ぶしかありません。
さらに、プロセッサの進化によって画質も向上しています。
画像処理エンジン「mDNIe」が強化され、より繊細で自然な色彩表現と、夕景のように青とオレンジが混ざり合うグラデーションを滑らかに再現可能に。空はより鮮やかに、影はより深く表現されます。
加えてAI強化の「ProScaler」との組み合わせにより、SNSで動画を再生するといった日常のシーンでも、文字や細部はくっきり、質感はなめらかに整えた映像表示が可能になります。
AI:Google Pixelで好評な体験がGalaxy AIにも
最新のGalaxy AIは、「先回り」と「使いやすさ」にフォーカスして大きく進化しています。
実機に触れた印象を正直に言うと、体験の方向性はかなりGoogle Pixelぽく進化しています。もちろん、単に機能を真似したという話ではありません。SamsungはGoogleとAI分野で提携しており、Geminiを取り込んだうえでGalaxy流に落とし込んでいます。
最も便利な機能は「通話スクリーニング」です。
近年はロボコールによる迷惑電話が増えています。知らない番号からの着信に出たら不要な電話だった——ということはめずらしくありません。通話スクリーニングでは、連絡先に登録していない知らない番号から電話がかかってきた場合、Galaxy AIが代わりに応答して、名前と用件を確認し、その内容をリアルタイムで文字起こしします。表示された内容を見て、通話に出るか、出ないを選ぶことができます。
こうした機能はGoogle Pixelが早い段階から提供してきたことで知られ、最近ではiPhoneにも搭載されています。スマホを使ううえで“あって当たり前”になりつつある機能が、ようやくGalaxyでも使えるようになりました。




新機能の「Now Nudge」は、画面に表示された情報を読み取り、AIが先回りして次に必要なことを提案する機能です。
例えば、メッセージで友だちから「3月12日12時から予定空いてる?映画でも行かない?」と聞かれたら、キーボードの上にカレンダーを開くボタンが表示されます。さらに予定が被っていれば、そのイベントも一緒に表示されるため、「15時からフットサルがあるから、それまでなら大丈夫」といった返信がスムーズにできます。
AIのサポートがないと、メッセージアプリとカレンダーアプリを何度も行き来して確認する必要がありますが、Now Nudgeならその手間を大きく減らせます。






これはGoogle Pixel 10シリーズに搭載された「マジックサジェスト」とほぼ同じ機能です。ただし、マジックサジェストはGoogleの標準アプリ中心で、使える範囲が限られていましたが、Now NudgeはLINEでも使えるため、日常で触れる機会が多く、便利さを実感しやすのが強みです。
ほかにも、Google Pixelで利用できるスクショのAI管理アプリ「Pixelスクリーンショット」に似た、「スクリーンショット分析」では、過去に撮影したスクショがどこにいったかわからなくならないように、最大8つのカテゴリに自動分類される機能が追加されています。
なお、こうしたGalaxy AIの一部は旧機種にもアップデートで提供される可能性があります。
- かこって検索:複数の写真を一度に検索可能に。全体をかこって「服装を並べて」と指示してまとめて検索が可能に。SNSで見かけた推しの服装を囲って調べてそのまま試着することも可能
- Automation:ひと言お願いするだけでAIが必要な操作をすべてやってくれる機能。家族のグルチャで聞いた注文内容をGeminiにまとめさせて、そのままフードデリバリーできます。発売時は米国、韓国のみ対応しています
- Now Brief:予約情報をAIが読み取り、必要に応じて重要なものをリマインドする機能が追加
- オーディオ消しゴム:新たにYouTube、Netflix、Instagramにも対応。クイックパネルから気になった音声ノイズを低減できる
- 文章スキャン:レシートや名刺を連続してPDF化できる機能。映り込んだ指や紙のしわ、角の折れ、スクリーンを撮影したときのモアレを綺麗に除去できる機能も
- フォトアシスト:テキストで「背景を夜に変えて」と指示するだけで編集が可能に。単に背景を差し替えるだけではなく、水面に夜空の星が映り込むなど、自然な整合性まで作り込まれるのが印象的です。生成は繰り返し実行でき、背景を夜景にしたうえで服装を変える、といった段階的な編集にも対応します。
- クリエイティブスタジオ:1つのスタンプを元に、シーンに合わせたバリエーションを複数生成できます。作ったスタンプはキーボードからすぐ呼び出して送れるため、チャットでの使い勝手も良好です。
カメラ:暗所性能が劇的向上、常に水平で撮れる「水平ロック」も
Galaxy S26 Ultraには、引き続き最高2億画素のセンサーと最大100倍ズームが可能なクアッドカメラが搭載されています。
それでもSamsungが推し続けるナイトグラフィは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって大幅に進化しました。Samsungによると、2億画素のメインカメラは47%、50MPの5倍望遠カメラは37%も明るくなったとのこと。
どれほど性能が進化しているのかは以下の写真を見れば一目瞭然です。左からGalaxy S24 Ultra、S25 Ultra、S26 Ultraです。明るさ自体は同じですが、ディテールがまったく異なり、夜景でありがちな油絵のようになる現象を回避できます。

写真だけでなく、動画撮影も大きく向上しています。
- ノイズの低減性能が大幅に向上
- 暗いところは暗く、白になりやすい黄色も正確に表現
- ゴーストフレアも抑えてクリアな夜景が撮影可能に
実機に触れて特に驚いたのは、水平ロックとスーパー手ぶれ補正です。
水平ロックは本体を360°回転しても記録する映像は水平が保たれるという、プライバシーディスプレイに続く不思議な感覚になる驚きの機能です。Samsungによると、ジャイロセンサーと加速度センサーをベースにリアルタイムで重力データを算出し、ソフトウェアで補正しているとのこと。劇的なチップ性能の進化で実現したのでしょう。

動画撮影のためにGalaxyを使っているという声もよく耳にしますが、Galaxy S26 Ultraは新たにプロ向けのビデオ作成APVに対応。繰り返し編集しても事実上劣化しないビデオ品質が保たれるプロ向けの規格。大掛かりな機材不要でスマホだけでプロ向けの撮影が可能になりました。
モンスタースペック:最薄最軽量のボディに最高のスペック
ボディの素材にチタニウムを採用するGalaxy S25 Ultraに対して、Galaxy S26 Ultraはアルミニウムを採用しています。
耐久性はチタニウムが優れる一方で、放熱性や軽量性についてはアルミニウムの方が優れています。
より軽量なアルミニウムに回帰したことで、Galaxy S26 Ultraはシリーズ最軽量を実現。さらにスリム化され、薄さは7.9mmとなりました。重さについても4g軽量化されています。
Galaxy S Ultraシリーズは、実質的にNoteシリーズの後継ということもあって、ボディの形状が角ばっていました。今作は角の曲率がほかのモデルと統一されたことで持ち心地が大きく改善されています。

最薄・最軽量のボディには、最新の「Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy」が搭載されています。Galaxy S25 Ultraと比べて、NPUは39%、GPUは24%、CPUは19%高速化されています。
ここで重要なのは“数字そのもの”より、スマホの動き方がどう変わるかです。以下にまとめたように、基本性能・AI・ゲーミングの多方面で進化を遂げました。特にゲーミング性能についてSamsungはポケットに入る据え置き型ゲームレベルと表現しています。
- アプリの起動、画面切り替え、スクロールの反応が速くなる
- ブラウザでタブを行き来しても“待ち”が出にくい
- 複数アプリを同時に使っても重くなりにくく、「戻ったときに一瞬止まる」ストレスが減る
- 要約・提案・画像処理などAI機能の処理が短時間で完了
- 待ち時間が減ることで、AIの使用をためらわなくて済む機能に
- 重い3Dでもフレームレートが落ちにくく、カクつきが減る
- Vulkan最適化により描画が安定し、動きが滑らかに
- レイトレーシング性能の向上で、水面の反射や影の動きなどがより自然に
AIの高度化とパフォーマンス向上において重要なメモリは、新たに16GBも選べるようになりました。ただし16GBを選ぶには、1TBのストレージが必要になります。
また、性能は「一瞬だけ速い」よりも、「重い処理を続けても速さを保てる」ことが重要です。
Galaxy S26 UltraはSamsungいわく“過去最大”のベイパーチャンバーを搭載しています。第6世代目となるベイパーチャンバーには、「Side TIM」をプロセッサの側面に沿って新たに配置することで、熱を逃がす面積を広げて、より効率よく放熱できます。
電池持ちと充電:有線もワイヤレスも高速化
バッテリー容量は前作と同じ5,000mAhで、動画の連続再生時間も最大31時間と変わりません。電池持ちは同等レベルと考えてよさそうです。
一方で、充電性能は大きく進化しています。
有線充電は45W出力から65Wへ高出力化され、30分の充電量は最大65%から75%に向上。Samsungいわく過去最速の充電スピードです。寝る前に充電を忘れてしまっても、短時間で「とりあえず1日使える」レベルまで回復しやすくなりました。
ワイヤレス充電も最大15Wから25Wに向上。Galaxy S26 UltraはQi2.2に対応していますが、本体にマグネットは搭載されていません。磁石で位置ズレなく充電したり、スマホリングや三脚など便利なマグネットのアクセサリを使用するには、Galaxy S25 Ultraと同様にマグネット内蔵の純正ケースが必要です。


まとめ:想像以上の進化、ネックは価格
Galaxy S26 Ultraは、S25 Ultraと同じ6.9インチを維持しつつ、体験の中身をしっかり更新してきました。
最大の変化は、モバイル業界初の「プライバシーディスプレイ」です。必要なときだけオンにでき、アプリ単位や通知だけといった細かな制御にも対応。見た目を変える進化ではなく、日常のストレスを減らす方向でディスプレイの価値を伸ばしたのがS26 Ultraらしさです。
AIは「先回り」と「使いやすさ」に軸足を置いて進化しました。
通話スクリーニングのように迷惑電話対策として実用性が高い機能に加え、Now Nudgeのような提案型AIにより、画面サイズの限られるスマートフォンで、小さなストレスが積み重なるアプリを切り替える手間を減らすことができます。
カメラは2億画素+最大100倍ズームの構成を継続しながら、ナイトグラフィが大幅に強化されました。暗所写真のディテール差は分かりやすく、動画では水平ロックやAPV対応など、撮影機材としての完成度も上がっています。
パフォーマンス面では、Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxyへの更新に加えて、内部構造が進化し、過去最大のベイパーチャンバー放熱強化で、高負荷時の安定性を高めています。電池持ちは据え置きですが、有線65W・ワイヤレス25Wへと充電が高速化し、30分で最大75%まで回復できるのは実用面で大きな進化です。
実機に触れてみると、進化は想像以上に大きく感じました。一方で、価格が大きく上がっているのはやはりネックです。
Samsung公式ストアでは、構成によっては21万円を超える価格設定になります。負担を抑えるなら、毎月の支払額を小さくできるキャリアの端末購入サポートや最大49,000円のポイント還元を受けられるキャンペーンを組み合わせて購入したいところ。価格とキャンペーンについてはこちらの記事でくわしくまとめています。
また、S26 Ultraの登場で値下げや施策が出やすくなるS25 Ultraをあえて狙うのも、十分アリな選択肢です。



















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