現地時間5月7日から開幕するGoogle I/O 2019での先行発表が期待されるAndroidの次期バージョン「Android 10」の最新情報が報じられた。
これまでに報じられているなかで最大の注目を集めているのは「ダークモード」だが、その他にも魅力的な機能が搭載されるかもしれない。
3D顔認証をAndroid OSで標準サポートへ
XDA DevelopersがAOSP版の次期「Android 10」から3D顔認証に関連する文字列や複数のメソッド・クラス、フィールドを発見したと報告した。これらのコードがAndroid 9 Pieには存在しないことから次期バージョンに追加される可能性があるという。
Androidは顔認証機能をOSの標準機能としていち早く取り入れた(2011年10月にリリースしたAndroid 4.0 Ice Cream Sandwichで搭載されている)が、登録した人物の写真でもロックを解除できるなど安全性が低く実用的ではなかった。Googleは「Trusted Face」を簡易的なロック解除機能「Smart Lock」の中に閉じ込め、昨年発売された「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」では利用することもできなくなっている。
他のAndroidメーカーは、Appleが3D顔認証「Face ID」に対応したiPhone Xを発表した直後から顔認証に再び注力。現在は「HUAWEI Mate20 Pro」などの一部端末に3D顔認証が搭載されている。
問題は3D顔認証をAndroidメーカーが独自で実装しているため、ユーザーはインターフェースがバラバラでわかりにくく、OSとの完全な連携がないため最良の体験が得られないこと。メーカーにもそれなりの開発コストがかかる。OSで標準サポートされればほとんどの問題が解消されるはずだ。
XDA Developersによれば「Android 10」に搭載される3D顔認証は指紋認証と同様にパスワードやPIN(パスコード)またはパターンと併用する必要があるとのこと。デバイスの起動時に併用した認証方法を要求することでセキュリティ性を高めることもできる。また、画面ロックを解除できるだけでなくアプリや課金といった有料コンテンツの承認やアプリへのサインインにも利用できるそうだ。
なお、今回明らかになった情報は「Android 10」のデコンパイル後に生成されたソースから発覚したもの。Pixel 3 XLにインストールして設定を試みたが失敗したとしている。
画面録画・WPA3・5Gなどの対応も明らかに
9to5GoogleもAOSP版の「Android 10」から様々な新機能の存在を明らかにしている。
1つは待望の画面録画機能だ。Googleは昨年リリースいた「Android 9 Pie」でスクリーンショット機能を電源ボタンの長押しからショートカット起動できるように改善したが、今年は画面録画の機能を標準でサポートするという。これまではサードパーティのアプリをインストールするかPCに接続してコマンドを叩く必要があったが次期バージョンでは面倒がすべて改善される。
このほかにも電源ボタンの長押しから緊急通報が可能になること(現在はロック画面から)、センサープライバシーモード(各種センサーをまとめてオフにできる?)、デモモードの時間からAndroid Qのバージョン番号が「10」になること、より安全性の高いWi-Fiのセキュリティ規格「WPA3」のサポート、5G/5G+接続時に表示されるアイコンの存在が明らかにされている。
例年どおりであれば3月に「Android 10」のデベロッパープレビューが公開され、新機能の一部またはそれ以上が明らかにされる。5月に開催されるデベロッパー向けのイベント「Google I/O 2019」で詳細が明らかにされ、夏から秋にかけて正式公開となるはずだ。
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