トレンドマイクロは、グーグルが提供するモバイル向けOS、Androidを標的とした不正アプリが累計1,000万個に到達したとの調査結果を公開しました。
累計数はたった1年で2.5倍になり、増加数は前年比で2.2倍になっています。
Androidの不正アプリが、累計1,000万個に到達。8割がアドウェア
トレンドマイクロの調査結果によると、Androidの不正アプリは、2010年8月に最初の不正アプリを検出して以来、5年足らずで累計1059万6000個に到達。
2014年までは、累計425万9000個でしたが、2015年の1年間で爆発的に増え、増加数だけで633万7000個となり、2014年までに検出された不正アプリを超える結果になったようです。
日本国内における「不正アプリ」の内訳としては、悪質とされる情報搾取・ネット詐欺・脆弱性悪用がそれぞれ10%未満で、80%以上がアドウェアとのこと。
アドウェアは、アフィリエイトなどの広告リンクを経由させることで収益を得るような不正アプリで、利用者に対して直接的な攻撃を与えるものではありません。
root権限を取得し、ユーザーが削除できない悪質なアドウェアも出現
ただ、直近では、TwitterやFacebookなどを装った悪質なアドウェアも確認されています。なりすましのアドウェアは、root権限を取得して自身をシステムアプリとしてインストールすることで、ユーザーの手で削除不可能にするという高い悪質性を持っています。
また、このアドウェアはオリジナルアプリと同等の機能を持ちあわせているため、通常どおり使用が可能。広告が表示されるほか、root権限を取得することで、デバイス上の秘匿データにアクセスすることも可能な悪質性を持っています。
不正アプリ 累計1,000万個に対して、Google Playストアの登録アプリは約200万個
トレンドマイクロは、不正なアプリが累計1,000万個に到達、2015年だけで約630万個が増加したと報告していますが、Google Playストア上で公開されているアプリは約230万1895個とされています。(米App Annieより)
トレンドマイクロが発表した不正アプリの内訳は公開されていないようですが、Google Playストアで公開されていない、いわゆる野良アプリがほとんどを占めているはずです。
不正アプリに遭遇しないためには、Google Playストアなどセキュティ対策が講じられている信頼できるアプリストア以外からはアプリをダウンロードしないようにしましょう。
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