Googleが11月1日からAndroid向けのCredential Managerの提供を開始します。
現在、Androidで利用できるパスワード管理機能では、ユーザー名とパスワードを保存し、便利な自動入力機能に対応していますが、Credential Managerは従来のパスワードログインに加えて、パスキーやID連携にも対応します。
パスキーを導入したアプリはログインにかかる時間が半分に
アプリやサービスにログインするための方法として最も使用されているパスワードは覚えることが面倒で不正アクセス等の要因となることから、将来的にはスマートフォンの顔認証や指紋認証等によって各サービスにログインできるパスキーに置き換わる見込みです。
公開鍵暗号方式を採用したパスキーはパスワードよりも強固で、キーボード操作を必要とせずパスワード管理アプリ・SMS・メールに届く認証番号をコピペする必要もないなど利便性も優れており、Googleによればパスキーを導入するとログインにかかる時間を半減できるそうです。
なお、残念ながらパスキーに対応するサービスはまだ多くありません。Amazonでさえも先日対応したばかりで主流のログイン方法になるまではまだ時間がかかります。
パスワードログインの負担を軽減するためにGoogle/Appleアカウントを用いたID連携を用意するアプリやサービスもあります。
便利な一方で特にX(旧Twitter)のように複数アカウントで利用するサービスについては、どの方法で登録したのか、どの方法でログインすべきかわからないことがあります。
異なる方法でログインした結果、全部同じアカウントでログインされてしまい、目的のアカウントにログインできなかったということもありますが、Credential Managerは1つのサービスに対して複数のアカウントが登録されている場合、アカウント名とログイン方法を紐付けて提案することでログイン方法を迷わなくても済むようになります。
また、同じアカウントに対してパスキーとパスワードでログインできる場合、最も安全でカンタンなパスキーによるログインを優先して提案するため、迷うことなくログインできます。
APIのためアプリやサービス側がCredential Managerを導入する必要がありますが、サービス開始時点ではUberやWhatsappなどのアプリが対応しています。開発者は1つのAPIで複数のログイン方法に対応できることからコストを削減できるメリットがあります。
もし、Credential ManagerがAndroidでしか利用できないのであれば、MacもiPhoneもiPadも使っている筆者はCredential Managerを使おうとは思いませんが、Googleによるとサードパーティの管理アプリにも対応しているため、1PasswordやEnpassで管理しているパスキーによるログインも可能とのこと。
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