Ankerが2025年春夏の新製品を発表。巻取り式ケーブルが新トレンド?超極薄MagSafeバッテリー登場、カフェもオープン
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

アンカー・ジャパンがプレスイベント「Anker Power Conference 2025 Spring」を開催しました。
イベントでは、最新の業績報告に加え、カフェ事業への新規参入や、春以降に発売予定のモバイルバッテリーやUSB急速充電器などの新製品が多数発表されました。
売上高は720億円を突破、わずか2年で2倍以上の成長。急成長の理由とは?
2013年に創業したアンカー・ジャパン。当初はAmazonのみで販売されていましたが、最近では家電量販店やコンビニ、さらにはドラッグストアへと販路を拡大。今では街中でも見かける身近なブランドになっています。
製品のラインナップも大きく広がり、モバイルバッテリーやUSB急速充電器といった定番のアイテムに加えて、イヤホンやプロジェクター、ポータブル電源、ロボット掃除機まで展開。猿渡CEOいわくほぼすべてのカテゴリーで急速な成長を遂げたとのこと。

こうした拡大を背景に、2024年の売上高は728億円に到達。2022年の350億円から2年間で2倍以上に成長し、前年の494億円と比較しても約1.5倍という驚異的な成長を記録しています。
Anker Japanの売り上げ推移
2022年350億円2023年494億円2024年728億円 pic.twitter.com/4UNBjWBroV
— Yusuke Sakakura🍎携帯総合研究所 (@xeno_twit) May 22, 2025
デバイスも体力も充電できる「Anker Store & Cafe」オープン。Ankerがカフェを始めた理由とは?

2018年には直営のAnker Storeが誕生。今年はアウトレットモールや空港などに7店舗が新たに加わり、全国で35店舗にまで拡大しています。
こうした販売経路の広がりによって、Anker製品はより多くの人に届くようになりました。同社はさらに一歩踏み込み、実際の暮らしの中で安心・快適なスマートな生活を体感できるための新たなチャレンジが始まります。
その新たな試みが、同社初のカフェ業態「Anker Store & Cafe」のオープンです。
猿渡CEOは「カフェほどスマホやPCの充電ニーズが高い場所はない」と語る一方で、「満足に充電できるカフェは意外と少ない」とし、アンカーカフェでは、すべての席にQi2対応のワイヤレス充電器を内蔵。ACコンセントやLightningケーブル、USB-Cケーブルも備え付けられており、あらゆるデバイスに対応します。
さらに、静かな環境で会議が行えるミーティングルームも4部屋設置。公式アプリから予約が可能で、出先での打ち合わせやリモート会議にも対応します。
「チャージ」をコンセプトに掲げ、体のエネルギーを満たすフードやドリンクメニューも豊富に用意されています。
例えば、Ankerがスパイスを独自に調合し、エネルギーをしっかりチャージできるカレーや、これまで限定ギフトだったクラフトビール「Anker 休息充電エール」もレギュラーメニューとして楽しめます。
第1号店は東京・汐留。5月24日(土)にオープン予定です。
2025年春のAnker新製品
今回のイベントでは、充電製品やスマートトラッカーを中心に数多くの新製品が披露されました。中でも特に注目を集めていたアイテムの中から、筆者が気になった製品をピックアップしてご紹介します。
検索ハブに対応した紛失防止トラッカー「Eufy SmartTrack」シリーズ

財布やカギなど、大切な持ち物はどこかへ行ってしまいがち。そういった紛失を防ぐのが紛失防止トラッカー「Eufy SmartTrack」シリーズです。
最新モデルでは、これまでEufyアプリでしか確認できなかった位置情報をGoogleの「検索ハブ」からも探せるように進化しました。
これにより、Bluetooth圏内での確認はもちろん、Bluetooth圏外でもトラッカーの近くをAndroidデバイスを持った人が通れば、検索ハブネットワークを経由して場所を確認できます。
例えば、通勤中に鍵を落としてそのまま会社に到着。帰宅時に紛失に気付いたとしても、誰かのAndroidデバイスがカギの側を通れば、場所がわかります。
また、Eufyアプリ上では、紛失防止トラッカーからスマホを鳴らしたり、置き忘れを防止するアラート機能にも対応しています。
- 検索ハブに対応。Bluetooth圏外でも現在位置の特定が可能に
- 検索ハブのデバイス共有機能によって、2つのアカウントから位置情報を確認
- 財布に便利なカードタイプと鍵やカバンに取り付けできるコインタイプの2種類


超極薄!!MagGoモバイルバッテリー

約8.6mmのAnker史上最薄のモバイルバッテリーが登場します。
近年、iPhone向けのモバイルバッテリーでは、MagSafeを活用したマグネット吸着式が人気を集めていますが、その一方で充電中にスマホが操作しにくい厚みの課題がありました。
この課題を解決したのが2025年夏頃に発売予定の「Anker Nano Power Bank 5000mAh MagGo Slim」です。超極薄設計により、充電中でもスマホ操作が快適。それでいて、5000mAhの容量でスマホを約1回分充電できます。
ワイヤレス充電は最新のQi2に対応し、最大15W出力をサポート。
さらに、USB-Cポートも1つ搭載し、有線では最大20W出力に対応しています。ワイヤレス+有線の2台同時充電も可能で、機能性と薄さを高い次元で両立した1台となっています。
- ワイヤレス最大5W+USB-C最大12Wの同時充電に対応
- ブラック、ホワイト、ミントブルー、ゴールドの4色展開
- 販売予定価格:6,990円
クレカサイズ&手のひらサイズ、大容量+巻取り式USB-Cケーブル内蔵のモバイルバッテリー

充電ケーブルを内蔵したモバイルバッテリーは今や外出時の定番アイテム。なかでも最近は、持ち運びやすさを考慮して“巻取り式”タイプに注目が集まっています。
2025年夏頃に発売予定の「Anker PowerBank (10000mAh, 45W, 巻取り式USB-Cケーブル)」は、巻取り式のUSB-Cケーブルがモバイルバッテリーと一体型になった最新モデル。
使わないときはケーブルを本体にスッキリ収納できるため、カバンのなかでもかさばらずに持ち運びが可能。日常使いはもちろん、旅行や出張にもぴったりです。
さらに、ハンドストラップ付きで、片手でながら充電がしやすい設計。バッテリー残量や充電サイクルをひと目で確認できるディスプレイも備えています。
- 合計最大24Wの同時充電に対応
- 巻取り式USB-Cケーブルのほかに、USB-C1つ、USB-A1つを搭載
- 販売予定価格:6,990円
🗣️Anker Nano Power Bank 10000mAh 45W 巻取り式 USB-Cケーブル
45W&巻取り式USBケーブル&10000mAhバッテリー内蔵で手のひらサイズ、クレカサイズのモバイルバッテリー🫲 pic.twitter.com/hJK3BB16s5
— Yusuke Sakakura🍎携帯総合研究所 (@xeno_twit) May 22, 2025
充電器のトレンドも巻取り式ケーブル内蔵に!?

モバイルバッテリーにおいては数年前からケーブル内蔵式がトレンドになっていますが、Ankerは急速充電器に巻取り式のケーブルを内蔵した最新モデルを発売します。
2025年夏頃に発売される「Anker Nano Charger (35W, 巻取り式 USB-Cケーブル)」は、最大35W出力でスマホの急速充電器に対応。持ち運びに便利な巻取り式USB-Cケーブルとの一体型で持ち運びに最適です。
ケーブルの長さは約70cm。気になる耐久性ですが、約20,000回の巻き取りに耐えるなど、一般的なAnkerの充電ケーブルと変わらない高耐久仕様になっています。
- 名刺入れよりも小さいコンパクトサイズ、重さ110gの軽量仕様
- 17.5W+17.5Wの同時充電にも対応
- 販売予定価格:4,990円
🗣️Anker Nano Charger 35W 巻取り式USB-Cケーブル
名刺ケースよりも小さい35Wの急速充電器。モバイルバッテリーだけじゃなく充電器もケーブル付きがトレンドになってくるのかな pic.twitter.com/rROIHFrLhG
— Yusuke Sakakura🍎携帯総合研究所 (@xeno_twit) May 22, 2025
世界最小クラスの3ポート・高出力充電器



軽量コンパクトを特徴にしたUSB急速充電器「Anker Nano Charger」シリーズからスマートフォンやタブレットはもちろん、ノートPCまで充電可能な最新モデルが登場します。
2025年夏頃に発売予定の「Anker Nano Charger (70W, 3 Ports)」は、MacBook Airの高速充電も可能なApple純正の70W USB-C電源アダプタと同出力のUSB-C端子を2つ搭載。3台同時充電も可能にするUSB-A端子を1つ搭載しながらコンパクトで軽量さが特徴です。
折りたたみ式のプラグを採用しているため、旅行や出張時にも最適な充電器です。
- 折りたたみプラグ採用の70W高出力充電器
- ブラック、ホワイト、ブルー、ピンクの4色展開
- 販売予定価格:6,990円
そのほかの新製品も多数登場
ほかにもベストセラーモデルSoundcore Liberty 4の次世代モデル「Soundcore Liberty 5」や、スマートフォンを約40%充電可能な3000mAhのバッテリーを搭載したワイヤレスイヤホン、Anker初のThunderbolt 5対応のドッキングステーションなど注目の新製品が多数登場します。
- Anker初のThunderbolt 5対応「Anker Prime ドッキングステーション (14-in-1, 8K, Thunderbolt 5)」
- 約10cm四方のコンパクトな6ポート充電器「Anker Nano Charger (130W, 6 Ports)」
- マグネット充電・USB-Cケーブル・モバイルバッテリーが1つになった「Anker Zolo Power Bank (10000mAh, MagGo, Built-In USB-Cケーブル)」
- 2本のUSB-Cケーブル内蔵ののモバイルバッテリー「Anker Zolo Power Bank (10000mAh, 35W, Built-In Dual USB-C ケーブル)」
- ノイキャン精度が大幅進化。LDAC・Dolby Audio対応のワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty 5」
- モバイルバッテリー機能付きワイヤレスイヤホン「Soundcore P41i」
- 映像美と音響を追求したホームシアター「Nebula X1」
- 新ケーブル製品「Anker Zolo USB-C & USB-Cケーブル 240W」なども登場
Amazon専売から都心にカフェ開店まで。想像を超えた展開に驚き
今回のイベントで印象的だったのは、やはりカフェ事業への参入です。
かつてはAmazonでしか買えないブランドだったAnkerが、まさか都心にカフェをオープンするとは――当時を知る身としては、感慨深いものがあります。ユーザーにとっても意外だったと思いますが、もしかするとアンカー・ジャパン自身も当時は想像していなかったのではないでしょうか。
ガジェットメーカーとして一つの完成形に到達した感のあるAnkerが、これからどのようなブランドへと進化していくのか。今後の動向にも注目していきたいところです。
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