
uCloudlink Japanがメディア向け説明会を開催し、ライフシリーズの新製品「PetPhone(ペットフォン)」を発表しました。
同社はこれまで、クラウドSIMを活用したモバイルWi-Fiルーターをはじめ、eSIMやSIMカード、衛星通信などの通信技術を手がけていましたが、今回発表されたPetPhoneは、これらの技術を応用したペット向けのデバイスです。
ペット向け初のスマートフォン「PetPhone」
PetPhoneは、犬や猫向けに設計された初のスマートフォンです。
もちろん、タッチパネルを搭載してペット自身が操作するわけではありません。首輪などに取り付けて使用し、ペットと家族の距離を縮めることを目的としたデバイスです。
開発のきっかけは、常時通信が可能なSIMやクラウドSIMといった同社の強みを、トラッカーに活かせないかという着想でした。このアイデアを発展させ、ペット用のデバイスとして開発されたのがPetPhoneです。
初期モデルは位置情報の追跡に特化したシンプルなモデルでしたが、ユーザーからの要望を受け、ペットと飼い主が声でつながる「双方向コミュニケーション」機能を加え、ペット向けスマートフォンにふさわしい機能を備えたデバイスとなっています。

高精度な位置情報の特定と双方向コミュニケーション
PetPhoneの大きな特徴のひとつが、正確な位置情報の把握です。
6つの測位技術を組み合わせたハイブリッド測位によって、屋外・屋内問わず高精度な位置特定を実現しています。
- GPS
- A-GPS
- LBS:携帯電話の基地局を利用
- Wi-Fi
- Bluetooth
- Active Radar
AirTagなど、一般的な人向けトラッカーは、Bluetoothで周囲のデバイスと通信して位置情報を特定しますが、PetPhoneは基地局や衛星通信を活用することで、周囲に人がいない環境でもピンポイントで位置を把握できるのが大きな違いです。
地図上でペットの現在地を確認できるほか、音を鳴らして場所を特定することも可能。さらに、あらかじめ設定したエリアをペットが離れると、アプリを通じてアラームで通知する「電子フェンス」機能も搭載しています。
もう1つの特徴である双方向の音声コミュニケーションでは、離れた場所からペットに声をかけたり、あらかじめ録音した音声を再生することで、ペットの不安を和らげることができます。
さらに、ペットが興奮して吠えるなど、平常ではない様子をAIが検知すると飼い主に通知が届き、すぐに音声で応答することも可能です。
AIによる活動量管理とSNS機能も
PetPhoneには、ペットの活動量や睡眠の質を測定できるモーションセンサーも内蔵されています。
測定されたデータはAIで分析され、異常を検知した場合にはリアルタイムで飼い主に通知されます。
また、ペットの日々の様子をシェアできるSNS機能も搭載。ユーザー同士がペットの行動や生活を共有しながら交流することができます。
将来的には、AIによってペットの空腹や喉の渇きといった感情を検知し、アプリを通じて飼い主に伝える機能の開発も検討されています。
日本での具体的な発売時期・価格は未定
PetPhoneは日本向けの発売が整った状態ですが、現時点では具体的な発売時期や価格は未定となっています。
製品はピンクとグリーンの2色展開。デザインには猫の顔や犬の肉球があしらわれていて、アプリから光らせることで暗闇でも場所を特定することができます。
重さはわずか36gと卵1個より軽く、IP67等級の防水にも対応。バッテリーを搭載し、フル充電すれば最大5日間連続で使用できます。


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