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アップルが今秋に発表する見込みの「iPhone 7」では、イヤホン端子が廃止されるとの見方が強く、Bluetoothで接続するワイヤレスイヤホンが付属すると報じられています。
ワイヤレスイヤホンは、紐が絡まらないことから、運動中はもちろん、満員電車などの通勤・通学時でも便利なわけですが、問題となるのは電池持ちと充電です。
アップルが特許を取得した新型イヤホンはそういった問題を開発するイヤホンになるかもしれません。
アップル、無線と有線で利用できるイヤホンの特許を取得
アップルが特許を取得したのは「Detachable wireless listening device」との名称が付いた、着脱式のリスニングデバイスとなっています。
このデバイスが可能にするのは、無線と有線の両方で音楽を楽しめるというもの。どちらも専用のコードをiPodなどのデバイスに接続し、有線で音楽を聴く場合は、イヤホンと専用のコードを磁石で接続することで音楽を聴くことが可能。
ワイヤレスで利用する場合は、デバイスに接続した専用コードがBluetoothアダプタの役割をすることで、Bluetoothに非対応のデバイスでもワイヤレスで音楽を聴くことができます。
特許内の画像で使用されているのは、第6世代iPod nanoで、Bluetoothには対応していませんでした。この特許が、第6世代iPod nanoの発売年である2010年に申請されていることから、アップルがiPod nano向けに開発した特許技術ではないかと予想されます。
iPhone 7への同梱はあり得ない
CNNや一部のメディアでは、この特許技術を採用したデバイスが、イヤホン端子が噂される「iPhone 7」に同梱されるとの見方を示していますが、その可能性は限りなく低いように思えます。
ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルが1日、新型イヤホン「EarPod」の特許を取得した。スマートフォン「iPhone」の次期モデルには、このイヤホンが付属する可能性もある。
引用元:CNN.co.jp : アップル、新型無線イヤホンの特許取得 次期iPhoneに付属か
この特許技術は、専用のコードを廃止が噂されているイヤホン端子に接続する必要があるだけでなく、ほとんどのデバイスがBluetoothに対応している今の時代には煩わしい技術です。ワイヤレスイヤホンやLightning端子のEarPodsを同梱する方が自然で、便利でしょう。
ワイヤレスイヤホンがiPhoneで充電できれば、革新的なイヤホンになり得る
ただ、無線でも有線でも音楽を楽しめるというコンセプトは非常に面白く、関心は高いように思えます。運動時は無線で、高音質で音楽を楽しみたいときは有線で、というニーズはあると思います。
特許を取得した製品をそのまま出すということはあり得ません。6年前に申請した特許ということもあって、それなりの進化を伴ってリリースされるはずです。
個人的に期待したいのはワイヤレスイヤホンの充電。イヤホンのLightning端子をiPhoneに接続すると、ワイヤレスでの利用時に必要になるバッテリーが充電できると、ワイヤレスイヤホンのバッテリー周りのデメリットを解消することができます。
アップルは、Macで無線マウス「Magic Mouse」の充電を可能にしており、iPad Proでは無線ペンデバイス「Apple Pencil」の充電を可能にしていることから、iPhoneでワイヤレスイヤホンの充電をサポートする可能性は充分ある気がします。
iPhone 7で、イヤホン端子を廃止するのは、単なる薄型化のためではなく、無線と有線で利用できるハイブリッドイヤホンを普及するためかもしれません。
ただ、無線と有線のハイブリッドである以上、特許のような分離型になる可能性があります。それはそれで煩わしく革新的とは言えませんが、次期iPhoneではワイヤレス充電に対応するとの噂もあります。イヤホンもワイヤレス充電に対応すれば、革新的と言えそうですが、イヤホンほどのサイズでそれを実現するのは困難かもしれません。
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