Series 4以降のモデルで心電図(ECG)機能に対応しているApple Watch。しかし、日本で心電図機能を提供するには医療機器としての認可が必要になる。
Apple Watchは日本国内で認可を受けていないことから心電図機能を利用できなかったが、Macお宝鑑定団Blogの調べで2020年6月1日に認可を受けていたことが明らかになった。
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構が2020年6月1日に更新した認定・登録外国製造業者リストにAppleが追加されている。
医療機器販売業の許可も必要に
Apple Watchの心電図機能は側面にあるデジタルクラウンに指をのせて心電図を計測できるというもの。Series 4で追加されたときには大きな注目を集めたが、現在はアメリカ、カナダ、香港などで利用できるものの日本では利用できない。
心電図機能を有する製品には医療機器としての認証が必要なことや審査や承認には膨大な時間・費用がかかることを理由に日本で心電図機能が利用できるまでには長い時間がかかるとされていたが、ようやく一歩を踏み出したようだ。
ただし、Appleが医療機器の外国製造業認可を受けただけでは心電図機能を日本で提供することはできないようだ。
医療機器認証番号の取得や心電図機能を有する製品を販売するために医療機器販売業の許可が必要。さらに、販売店には薬剤師などの配置も必要になるという。
Apple Watch が医療機器として認証をうけるかどうかと、販売は全く異なる話です。まず、医療機器の販売をするには、医療機器の製造品質・管理品質を担保する必要があるため、医療機器になった Apple Watch の販売代理店網それぞれに、薬剤師や医療機器販売業者等の営業所管理者を配置・採用する必要があります。下記のような講習を受講して取得する有期資格です。
今回、認可を受けたことで心電図機能の解放が近づいたことは間違いないが、心電図機能が利用できるのは販売業の許可とApple Storeに薬剤師や医療機器営業管理者に該当する資格を持ったスタッフを常駐できるようになってからと考えられる。
なお、Appleは今年秋に発売するApple Watch Series 6で、心電図機能と同様に承認が必要になるパルスオキシメトリセンサーを搭載してパニック発作を検出可能になると噂されている。
もしかすると、心電図機能だけでなくさまざまなメンタルヘルス機能が日本国内でも利用できるかもしれない。