auの通信障害は「歴史上一番大きな障害」に。補償は今後検討へ

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Yusuke Sakakura公開日:2022/07/03 15:34

auの通信障害は「歴史上一番大きな障害」に。補償は今後検討へ

7月3日、KDDIが緊急記者会見を開催し、2日から今も続く大規模な通信障害で音声・データ通信サービスが利用しづらい状況について「社会インフラを支え、安定したサービスを提供しなければならない立場である通信事業者として深く反省しております。お客さまには多大なご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。」と謝罪しました。

通信障害の影響は最大3,915万回線

通信障害の影響エリアは全国で、影響を受けた回線数は合計最大3,915万回線。内訳はスマートフォン・携帯電話が最大3,580万回線、MVNOが最大140万回線、IoTが最大150万回線、ホームプラス電話が最大45万回線です。

これらの回線数はあくまでも最大数で、実際に障害の影響を受けた回線数については今後精査した上で報告すると説明しています。

また、宅配便の配送状況の更新不可など物流関連、つながるクルマ向けのサービス一部利用不可など自動車関連、観測点の一部でデータ収集できなくなる気象関連、一部ATMが利用できなくなる銀行関連、一部空港でのスタッフ用無線機が使用できなくなる交通関連といった生活インフラにつながる法人向けサービスにも影響があったとのこと。

歴史上一番大きな障害のきっかけは定期メンテ中の設備障害

高橋社長が「我々の歴史上一番大きな障害」と表現した30時間で3000万人を超えるユーザーに影響を与えた通信障害のきっかけは、定期メンテナンスの実施中に発生した設備障害でした。

KDDIは設備障害によって引き起こされた輻輳による通信障害から復旧を目指すべく、事故対策本部を立ち上げて復旧作業を進めた結果、西日本エリアでは3日午前11時に復旧作業が終了。なお、東日本エリアでも復旧作業に手間取っていることから、3日17時30分に復旧作業が終了する予定です。

通信障害が起きるまで
  • 定期メンテナンスで設備交換中に設備障害(新しいルーターに何らかの不具合)が発生
  • 音声通信(VoLTE)が約15分間途絶える
  • 交換した設備を戻した(切り戻し)ことで復旧したものの、アクセス集中によって再接続要求が多発して輻輳(通信回線にアクセスが集中して混み合うこと)が発生
  • アクセス集中に伴い、加入者データベースに登録した位置情報をVoLTE交換機に登録できず、データベースの不一致が起きる
  • アクセス集中を緩和するために負荷低減の制御を実施したことで、音声およびデータ通信が利用しづらい状況に
主な復旧作業
  • アクセス集中を軽減するために、VoLTE交換機の負荷低減を実施
  • VoLTE交換機の負荷低減だけでは収まらず、加入者データベースの負荷低減を実施
  • 障害の原因であった加入者データベースのデータ不一致を修正

復旧作業終了も完全復旧の時間は未定

KDDIは、ニュースリリースでも西日本エリアで復旧作業が完了したとアナウンスすると同時に、本格再開時期はネットワーク試験の検証の上で決定すると案内されています。

ネットワーク試験の検証がいつ終わるのかーーつまりいつ完全復旧するのか聞かれると「一部でアンテナピクト(電波レベル)は正常でデータ通信も使えるけど、通話ができないという現象が出ている。通話規制をかけていた事による影響なのか、それ以外の影響なのか、いくつか残っている問題に対処した上で、最終的な再開を宣言したい」と回答し、明確に何時ごろに再開するとは言えないと説明しました。

会見の時点では、西日本での輻輳規制は解いていないとのことで、これもデータ通信はできても音声通話ができない事象につながっているものと思われます。

通信障害の周知が徹底されていない

KDDIは2日午前2時52分から公式サイトに障害情報を掲載し、1時間ごとに情報を更新していますが、障害を知らないユーザーがauショップに来店するなど、会見では障害周知の甘さを指摘される場面もありました。

これに対して高橋社長は「スマートフォンや携帯電話では、データ通信ができない、およびデータ通信できるように見えてない(詳細は後述)ケースがあるが、(別回線の)PCであれはご覧いただくことができるのではないかと掲載している」と「お年寄りの方に対して十分でなかったという指摘は真摯に受け止めたいと思っているが、シニアの方なので方法は難しい。メディアでもかなり障害のことを取り上げていただいたので、あえてそこまではやらなかった」説明しました。

通信障害に対する補償について

携帯総合研究所の記事には「povoの24時間データ使い放題を2日になった直後に開始。それ以降全く利用できず。金返せ!」とのコメントが投稿されるなど、通信障害に対する補償についても気になるところ。

KDDIはカスタマーサービスにもたくさんの意見が寄せられているとした上で「現段階では一律に補償させていただくことに関して回答を持ち合わせていない。障害の内容を見た上で補償について検討していく」と回答しました。

iPhoneではデータ通信のみ可能。Androidは両方使用不可

通信障害は端末によって動きが違っているとの報告が多数あった件について、iPhoneは音声通話が利用できない場合、アンテナピクト(電波レベル)も立たない一方で、データ通信は可能なため、LINEやLINE電話(データ通信を使ったネット電話)が使用できると説明。

Androidについては機種によって異なるものの、基本的には輻輳を起こして音声通話が利用できない場合、データ通信も利用できなくなる仕様になっていると説明しました。なお、一部メーカーのAndroidでは、データが使える場合もあるとのこと。

通信障害の問い合わせ件数は、CSに4.9万件、Twitterに41万のツイート

通信障害の問い合わせについては、カスタマーセンターに4.9万人のユーザーから入電があり「非常に大きな数と認識している。反省している」とのこと。

Twitterについてもリツイートを含めて、約41万の通信障害に関するツイートが投稿されていると報告しました。

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