Google Pixelスマートフォンは、初代モデルから背面に指紋認証センサーを搭載していましたが、1年だけ顔認証に移行。その後、1年だけ背面に戻して、3年前から画面に指を乗せるだけで動作する、いわゆるディスプレイ指紋認証を採用しています。
ディスプレイ指紋認証に移行したことで、スマホを机から持ち上げることなく操作できるようになった一方で「精度が悪い」「速度が遅い」「一貫性がない」など不満の声が聞かれるようになりました。
Googleは改善アップデートを繰り返し、顔認証にも対応したことによって、昔ほど不満の声は聞かれなくなったものの、改善を求めることは根強く、過去のトラウマからディスプレイ指紋認証を拒絶する意見も携帯総合研究所のコメント欄でそれなりに確認されます。
毎年改善が期待されるなか、Android Authorityが詳しい情報筋から得た話として、Googleが来月発表するPixel 9シリーズには、高い精度を誇る新しい指紋認証センサーが搭載されると伝えています。
精度良し、速度良しの超音波式に変更のウワサ
画面に指を乗せるだけで動作するディスプレイ指紋認証には、2種類の方式が存在しています。
これまでGoogleが採用していたのは光学式です。
光学式は指をセンサーに置くと強い光を照射して画像として記録し、指紋の凹凸による光や影の変化をもとに本人か他人かを照合します。
もう1つの超音波式は、センサーに置かれた指に超音波を照射して反射した超音波の強さや角度を記録し、本人か他人かを照合します。
光学式はコストに優れていますが、指の汚れや水分に弱い特性があります。一方、超音波式は指の汚れや水分の影響を受けることが少なく、精度が高く、速度が速いとされています。
ただし、コストが高いため、超音波式の指紋認証センサーを採用する機種は限られています。
古くからフラグシップモデルに超音波式の指紋認証センサーを採用してきたのがSamsungですが、GoogleもPixel 9シリーズに超音波式の指紋認証センサーを採用するようです。
採用されるセンサーは、Galaxy S24 Ultraと同じQualcommの3D Sonic Gen2(QFS4008)になるとのこと。
ただ、おそらく折りたたみスマホのPixel Fold 2/Pixel 9 Pro Foldは、コストの関係から前モデルと同じ側面配置の静電容量式のセンサーを搭載するかもしれません。
側面配置の指紋認証は、特に左手でスマホを操作する筆者のような人にとってはセンサーまで指が届きにくいことから、ディスプレイ指紋認証よりも最悪ですが、Google Pixelは顔認証にも対応しているため、指紋認証が使えなくてもストレスになることはそれほどありません。
Pixel 8シリーズでは、チップと機械学習の進化によって最高クラスの顔認証に対応にしたこともあって、画面ロックの解除だけでなく、銀行アプリやパスワード管理アプリ、決済時にも利用できる特に優れた顔認証に対応しているため、マスクをしていて指が汚れていない限りは問題ないでしょう。
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