iPhone 14など、ホームボタンが廃止されたiPhoneでは、操作方法が大幅に変更されました。設定についてもホームボタンを搭載したiPhone SEとは大きく異なっています。
この記事では、常時表示ディスプレイをオフにして電池持ちを改善したり、文字入力の快適さを劇的に改善したり、ギガ(データ通信量)を節約したり、背面タップでお気に入りのアプリを起動する方法など、「iPhone 14」 「iPhone 14 Plus」 「iPhone 14 Pro」 「iPhone 14 Pro Max」 を購入したら設定しておきたいおすすめの項目22個を紹介します。
目次
- iPhoneの電池持ちを改善する
- 電池残量をパーセント(%)表示する
- 画面がオフになるまでの時間(画面ロック)を長くする
- 壁紙・待ち受けを変更する
- 片手モード「簡易アクセス」をオンにする
- 顔認証「Face ID」を設定する
- 画面ロックを解除するまで通知の内容を表示しない
- 黄色く見える画面を直す
- 文字入力を超快適にカスタムする
- 写真・動画のiCloud自動同期をオフにする
- 背面タップでショートカットを呼び出す
- Wi-Fiを完全オフにできるショートカットを追加する
iPhoneの電池持ちを改善する
設定を見直したり、ショートカットアプリを使ってiPhoneの電池持ちを大幅に改善することができます。
大量に電池を消費する5Gの節約モードをオンにする
iPhone 13は、5Gに対応したことでWi-Fiに繋がなくても数百Mbps〜数Gbpsの超高速通信が可能です。
ただし、5Gでの通信はみるみるうちに電池が減っていくほど、電池を大量に消費することから超高速通信が必要のない時は、5Gに繋がる場所であっても消費電力の小さい4Gで通信する5Gオプションが利用できます。オプションは全部で3種類です。
設定項目 | 内容 |
---|---|
5Gオート | スマートデータモードをオンにして、5Gの速度にしても大きな効果がない場合は、4Gに自動的に切り替わるため電池を節約できます |
5Gオン | 5Gネットワークのエリア内にいる場合は常に5Gを使用します。電池持ちが悪くなる場合があります |
4G | 5Gのエリア内であっても4Gしか使いません |
- 5Gの節約モード
- iPhoneの設定画面を表示
- 「モバイル通信」に進む
- 「通信のオプション」をタップするか、“SIM”から変更するプランを選択
- 「音声通話とデータ」に進む
- 「5Gオート」を選択すると、電池持ちが大幅に短くならない場合のみ5Gを使用できます
低電力モードを自動でオンにする
iPhoneのバッテリーが少なくなったら、低電力モードをオンにすることで消費電力を抑えることができます。
バッテリーの残量が20%以下になると、低電力モードをオンにするか聞かれますが、30%などもう少し残量がある時もしくは15%など少ない時に利用したい場合はショートカットを使って自動化すると便利です。
なお、低電力モードがオンになると、右上に表示される低電力モードが黄色になり、メールの受信やアプリのバックグラウンド通信、自動ダウンロード、一部のビジュアルエフェクト、自動ロック、iCloud写真が一時的に停止され、動画のストリーミングを除いて5Gが利用できなくなります。
充電の80%制限をオフにする
iPhoneでは、バッテリーができるだけ劣化しないよう保護する「バッテリー充電の最適化」機能が利用できます。
少し前のスマートフォンのバッテリーは、常に100%の状態を目指して充電されますが、100%の状態が続くとバッテリーへの負荷が大きく、劣化が進んで充電できる最大容量が減って電池持ちが悪くなります。
そこで追加されたのが「バッテリー充電の最適化」です。この機能をオンにすると、ユーザーがどのようにiPhoneを使っているのか、充電しているのかを毎日学習して、寝ている間は劣化の少ない80%の状態を維持し、起床する時間に合わせて100%の状態になるようスマートに充電します。
ただ、昼勤と夜勤を規則的ではない形で働いている人や行動パターンが大きく変わる旅行時などでは、最適化がオンになっていると困ることもあります。必要ない場合は設定から機能をオフにしましょう。
- 充電の最適化のオン・オフ
- iPhoneの設定画面を表示
- 「バッテリー」に進む
- 「バッテリーの状態」に進む
- 「バッテリー充電の最適化」をオン・オフする
画面の明るさをショートカットで自動変更する
iPhoneで最も電池を消費するのがディスプレイです。明るさを暗めに変更することで電池持ちを節約できます。
ただ、電池持ちを節約するために、画面の明るさを変更したいのであれば、ショートカットを使って画面の明るさを自動で変更するのがオススメです。
バッテリー残量に合わせて画面の明るさを20%に落としたり、日が沈んで画面を明るくする必要がない時に画面の明るさを自動で落とすことができます。
バッテリー残量に合わせて自動で明るさを落とす
- STEP 1
ショートカットアプリを起動
ショートカットアプリを起動しましょう。購入直後はユーティリティフォルダに入っています
- STEP 2
オートメーションの作成
- STEP 3
バッテリー残量を追加
- STEP 4
自動オンのタイミングを決める
- STEP 5
画面の明るさ設定を選択
- STEP 6
明るさレベルを設定する
- STEP 7
ショートカットの作成完了
- DONE
時刻に合わせて自動で明るさを落とす
- STEP 1
ショートカットアプリを起動
ショートカットアプリを起動しましょう。購入直後はユーティリティフォルダに入っています
- STEP 2
オートメーションの作成
- STEP 3
時刻を追加
- STEP 4
明るさを変更する時刻を変更
- STEP 5
画面の明るさ設定を選択
- STEP 6
明るさレベルを設定する
- STEP 7
ショートカットの作成完了
- DONE
明るさの自動調節をオフにする
電池持ちを改善するために、画面を暗くしても自動調節機能がオンになっていると、周囲の明るさに応じて自動で明るさが変わるため、、電池持ちを節約したいのであれば自動調節をオフにしましょう
- 画面の明るさの自動調整
- iPhoneの設定画面を表示
- 「アクセシビリティ」に進む
- 「画面表示とテキストサイズ」を選択
- 画面を一番下までスクロールして「明るさの自動調節」のスイッチをオン・オフする
常時表示ディスプレイをオフにする
「iPhone 14 Pro」 「iPhone 14 Pro Max」 の2機種は、画面をオフにすることなく常に表示し続ける「常時表示ディスプレイ」に対応しています。
4時間30分の待機時間で通知などを含めて10%程度の消費電力ですが、電池持ちを最大にしたいなら設定画面からオフにしましょう。
- 常時表示ディスプレイをオフにする
- iPhoneの設定画面を表示
- 「画面表示と明るさ」に進む
- 「常にオン」のスイッチをオフにする
電池残量をパーセント(%)表示する
ホームボタンを搭載していないiPhoneでは、iOS 15までバッテリー残量をパーセント(%)表示することは不可能でした。
パーセント表示のバッテリー残量を確認するために、コントロールセンターを表示したり、ホーム画面にウィジェットを追加するなど代わりの方法は用意されていましたが、あまり良い方法ではなかったです。
Appleはようやくユーザーの声を受け止めたのか、ついにiOS 16でバッテリー残量のパーセント表示が復活しました。変更の手順は以下のとおりです。
- 電池残量を%表示にする
- iPhoneの設定画面を起動
- 「バッテリー」に進む
- 「バッテリー残量(%)」のスイッチをオンにすると画面の右上にパーセント形式のバッテリー残量が表示されます
画面がオフになるまでの時間(画面ロック)を長くする
購入直後のiPhoneは、画面を操作していない状態が30秒続くと自動ロックされて画面がオフになります。30秒はさすがに短いので設定から変更しておきましょう。
- 画面ロックの時間変更
- iPhoneの設定画面を起動
- 「自動ロック」に進む
- 画面が自動でロックされるまでの時間を変更します。おすすめは2分です
壁紙・待ち受けを変更する
iPhoneを買い替えてデータを移行した場合、壁紙も移行されますが、初めてiPhoneを購入した場合は初期状態の壁紙が設定されています。以下の手順を参考に変更しましょう。
- STEP 1
設定画面を起動
iPhoneの設定画面を表示して「壁紙」に進みます
- STEP 2
カスタマイズに進む
- STEP 3
壁紙の選択
- STEP 4
スタイルのカラーを変更
- STEP 5
カラー変更終了
- STEP 6
ぼかしの適用
- DONE
片手モード「簡易アクセス」をオンにする
ホームボタンのないiPhoneのディスプレイは、縦に長くなったことで画面の上部に表示されるボタンやアイコンに指が届きづらくなっています。
そんな問題を解消する機能が「簡易アクセス」です。簡易アクセスをオンにした後、画面下に表示されるバー(ホームインジケーター)を下にスワイプすると、画面が下にスライドすることで通常では届かないボタンやアイコンにも指が届くようになります。
利用できない場合は、以下の手順を参考に設定を変更する必要があります。なお、簡易アクセスはiPhone 6|6 Plus以降のモデルで利用できます。
- 片手モードの設定
- iPhoneの設定画面を起動
- 「アクセシビリティ」に進む
- 「タッチ」に進みます
- 「簡易アクセス」のスイッチをオンにしましょう
顔認証「Face ID」を設定する
ホーム画面の廃止と共に、指紋認証Touch IDが廃止されて顔認証Face IDに変更されました。
iPhoneのカメラと特殊なセンサーが顔の凹凸を含めた表情を認識して本人と判定した場合に、画面ロックの解除やApple Payでの決済、有料アプリの購入、アプリロックの解除など、様々な場面でFace IDが利用できます。
Face IDは、加齢や化粧、髭など表情の変化も学習し、マフラーやピアス、帽子、メガネ、サングラスといったアクセサリを身につけていても正確に顔を認証できます。
Apple Watchと連動させることで顔認証なしで画面ロックを解除できるほか、iOS 15.4では、ついにマスクを着けたままでも顔認証を使って画面ロックを解除したり、Apple Payでタッチ決済できるようになります。
Face IDを初期化する
すでに顔認証を利用していて、最近精度が悪くなったと感じるのであれば、初期化してから顔の登録をやり直すのがおすすめです。
- 顔認証Face IDをリセットする
- iPhoneの設定画面を起動
- 「Face IDとパスコード」に進む
- パスコードを入力
- 「Face IDをリセット」をタップすると、即リセットされます
Face IDをセットアップする
- STEP 1
設定画面を起動
iPhoneの設定画面を表示して「Face IDとパスコード」に進みます
- STEP 2
パスコードを入力
- STEP 3
Face IDをセットアップする
- STEP 4
顔を登録する
- DONE
もう一つの顔を追加する
化粧前後やメガネの装着前後など、容姿が変化することで顔認証の精度が悪いと感じる場合は、もう一つの顔を追加することで精度を改善することができます。
- STEP 1
設定画面を起動
iPhoneの設定画面を表示して「Face IDとパスコード」に進みます
- STEP 2
パスコードを入力
- STEP 3
もう一つの容姿をセットアップ
- STEP 4
もう1つの顔を登録する
- DONE
画面ロックを解除するまで通知の内容を表示しない
ロック画面に表示される通知は、常に内容を表示したり、ロックを解除した時のみ通知の内容を表示したり、一切表示しないことも可能です。
画面ロックを解除する前に通知の内容を表示したくない、すぐに通知の内容を変更したいなど必要に応じて設定を変更しましょう。
- ロック画面の通知表示を変更
- iPhoneの設定画面を起動
- 「通知」に進む
- 「プレビュー表示」を選択
- 「常に」を選択すると、常に通知の内容が表示されます
- 「ロックされていない時」を選択すると、パスコードや顔認証でロックを解除した時に通知が表示されます
- 「しない」を選択すると、ロック画面に通知は一切表示されません
黄色く見える画面を直す
iPhoneのディスプレイには、周囲の光に合わせて画面のホワイトバランスを調整する「True Tone」機能が搭載されています。True Toneをオンにすると、暖色系の照明下では青っぽく、寒色系の照明下では黄色っぽく補正して、どの環境でも同じ見え方を再現する機能です。
ほとんどの環境下において黄色に補正されるため、ディスプレイが黄色っぽく見える人も多いようです。どうしても解消したい場合はTrue Tone機能をオフにしましょう。
- STEP 1
設定画面を起動
iPhoneの設定画面を表示して「画面表示と明るさ」に進みます。
- STEP 2
True Toneを変更する
- STEP 3
コントロールセンターから操作する
- DONE
文字入力を超快適にカスタムする
スペースを半角で入力する
購入直後のiPhoneはスペースを半角で入力することができません。英語を入力時は半角スペースを、日本語の入力時は全角スペースが入力される「スマート全角スペース」機能によるものですが、まったくスマートじゃないのでオフにしましょう。
- スマート全角スペースをオフにする
- iPhoneの設定画面を起動
- 「一般」に進む
- 「キーボード」に進む
- 「スマート全角スペース」をオフにすると、日本語でもアルファベットでも半角スペースが入力できます
アルファベット入力時に1文字目を小文字にする
何も設定していない状態のiPhoneにて、アルファベットで文字を入力すると、自動で1文字目が大文字入力されますが、不要な場合は設定からオフにできます。
- 自動大文字入力をオフにする
- iPhoneの設定画面を起動
- 「一般」に進む
- 「キーボード」に進む
- 「自動大文字入力」をオフにすると、アルファベット入力時の1文字目が小文字で入力されます
文字入力時に振動させる
iOS 16では、キーボードで文字入力時にiPhoneを振動させることができます。
iOS 15以前は音のフィードバックのみでしたが、マナーモードをオンにすると音が鳴りません。振動はマナーモードをオンにした状態でも打鍵感を得られることから好評の機能です。
- 自動大文字入力をオフにする
- iPhoneの設定画面を起動
- 「一般」に進む
- 「キーボード」に進む
- 「自動大文字入力」をオフにすると、アルファベット入力時の1文字目が小文字で入力されます
片手用キーボードをオンにする
iPhone 13 Pro Maxなど、画面が大きくなったiPhoneでは文字入力時に画面端のキーに指が届きにくいため、片手で入力できない場合は片手用キーボードを利用しましょう。
- STEP 1
キーボードの地球儀を長押し
文字入力時に表示されるキーボードの左下の地球儀を長押しします
- STEP 2
片手用キーボードを選択
- STEP 3
片手用キーボードの設定完了
- DONE
写真・動画のiCloud自動同期をオン・オフにする
iPhoneで撮影した写真や動画はiCloudに自動アップロードされ、モバイルデータ通信による自動アップロードできるオプションが用意されています。
アップデートによって機能がリリースされた直後は、オプションが初期状態でオンになっていたことから、知らないうちにギガを大量に消費して速度制限がかかってしまう可能性があります。
一度、機能がオンになっているか確認して、必要であれば機能をオフにしましょう。逆に使い放題プランを利用している場合は、機能をオンにするのもアリです。
- iCloudのデータ通信同期をオフにする
- iPhoneの設定画面を起動
- 「写真」に進む
- 「モバイルデータ通信」を選択
- 「モバイルデータ通信」のスイッチをオフにする
背面タップでショートカットを呼び出す
iOS 14で追加された新機能「背面タップ」を利用すると、iPhoneの背面をタップするだけで、よく使うお気に入りのアプリを起動したり、片手操作でスクリーンショットを保存するなど、便利なショートカットを利用できるようになりました。
設定しておくと非常に便利なので、以下の記事を参考に設定しておきましょう。
Wi-Fiを完全オフにできるショートカットを追加する
iOS 11以降では、コントロールセンターからWi-Fiをオフにしても完全オフになることはなく「未接続」になるよう変更されました。
Wi-Fiを一切利用しないオフと違って、未接続の場合は場所を移動したり、時間が経過すると再びWi-Fiがオンになってしまいます。
Wi-Fiを完全にオフにするには、設定画面から設定の変更が必要ですが非常に手間。ショートカットを利用してWi-Fiを一発で完全オフにするよう設定しましょう。設定方法は以下の記事で解説しています。