
4月16日に発売されるGoogleの最新スマートフォン「Google Pixel 9a」は、これまでのGoogle Pixelシリーズとは一線を画す、新たなデザインを採用しています。
筆者もリークを初めて目にしたときは、そのあまりの変化に「さすがにフェイクでは?」と疑いましたが、正式発表されると、ほぼそのままの姿で登場しました。
これまでのAシリーズは、上位モデルのデザインを踏襲する形でしたが、Pixel 9aは明確に方向転換。なぜそのような決定をしたのか、Googleのデザインチームが背景を明かしています。
カメラの出っ張り廃止、利便性も向上
GoogleはPixel 9aについて、ファミリーながら兄弟というよりも従兄弟のような存在と語っています。
確かにカメラバーが取り払われたものの、Pixelの象徴であるカプセル形状のカメラは継承されていて、Pixelらしさはしっかりと残っています。

デザインにはシンプルさと使いやすさを重視したミニマリズムが取り入れられているとのこと。
これは、カメラバーの廃止により、出っ張りを最小限に抑えて背面はほぼフラットになったことで、ポケットへの出し入れがしやすくなり、テーブルに置いた状態でもガタつかずに操作できることを意味しています。
同価格帯で最高のカメラ体験
カメラの形状については、さまざまな案が検討され、耐久性も考慮したうえで現在のデザインに決定。研究段階では、カメラバーを残す案や、iPhoneのように左上に四角形のユニットを配置する案もあったようです。

カメラの出っ張りがなくなったことで、画質が落ちたのではないかと心配する声もあるかもしれません。
しかし、Googleはカメラのクオリティは維持されており、この価格帯では最高のカメラ体験を提供すると説明しています。
スペックだけを見ると、広角カメラの画素数は64メガピクセルから48メガピクセルになり、センサーサイズも小型化していますが、Google Pixelはソフトウェア補正によるが画質の高さで評価されてきました、Pixel 9aも期待していいはずです。
厚さを変えずにシリーズ最大のバッテリー容量を搭載できたワケ
カメラデザインの刷新は、単に見た目の話ではなく、Googleは実用上でも狙いがあったそうです。それがバッテリーの大容量化です。
バッテリー容量を増やすために、本体の厚みを増やす機種は多くありますが、Googleはそこを妥協せず、厚さを維持したまま大容量化を目指したといいます。
その鍵となったのが、薄型のプラスチック有機ELディスプレイ(pOLED)です。これにより、内部スペースを確保することでき、カメラ位置を本体側に下げて出っ張りを抑えられたとしています。
ちなみに、Pixel 9aのディスプレイは、Aシリーズ史上最も明るい最大2,700ニトを実現。電力効率も向上しており、リフレッシュレートは120Hzの可変式でスクロールもなめらかです。
ただ、Googleはディスプレイをより良くしようと意図したわけではなく、バッテリー増量のために採用したpOLEDの副産物だったようです。
新色Iris、やはりあのカラーのオマージュだった
Pixel 9aは、カラーバリエーションも大きな魅力です。特に新色のIrisはひときわ目を引きます。
Irisは、かつてPixel 3aで人気だったPurple-ishへのオマージュであり、色味を現代的にアップデートしたもの。光の当たり方によって、青にも紫にも見える、繊細で印象的な色合いです。

さらに、公式ケースにも工夫が施されており、カメラやフラッシュ部分を避けるように大きくカットされているため、ケースを装着したままでも背面カラーがのぞく仕様で、ケースとの色の組み合わせを楽しめる、遊び心のあるデザインに仕上がっています。
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