Google Pixelのバッテリー状態がわかる新機能はPixel 8など旧機種には提供されず
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

スマートフォンのアップデート保証期間が大幅に延びたことで、バッテリーを交換しながら同じ端末を長く使い続ける人が増えています。
こうした流れの中で、バッテリーの劣化状況を確認できる機能はとても重要ですが、現在のAndridには、標準搭載されておらず、各メーカーが独自に実装しているのが現状です。
最大7年間のアップデート保証を行っているGoogle Pixelシリーズでも、これまでこの機能は利用できませんでした。
ただし、Googleは少なくとも1年以上前から、バッテリーの健康状態を確認できる機能の開発を進めており、Android 14のベータ版でその存在が確認され、Android 16のベータ3で正式に利用可能となりました。
利用できるのはPixel 8aとPixel 9シリーズのみ
現在配信中のAndroid 16ベータ版では、設定画面からバッテリー>バッテリーの状態に進むことで、バッテリーの健康状態を示す緑のチェックマークなどのアイコンや、新品と比較した充電可能率を確認することができます。
さらに、バッテリーに関する記事やヒントへのリンクも表示され、充電の上限を設定して劣化を抑える「充電の最適化」もこの画面に統合されました。



筆者はPixel 9でこの機能を確認したものの、ベータ版での提供のため、正式にどの機種に対応するかは案内されていませんでした。
しかしGoogleは、Google Issue Tracker上で、バッテリーの状態表示機能はPixel 8aおよびPixel 9シリーズでサポートされていると明言。製品の制限により古いPixelデバイスでは提供されないと説明しています。
バッテリーの劣化が気になるのは、むしろ古い機種を使い続けているユーザーのはず。しかし、Googleはそうしたユーザーにはこの機能を提供しない方針を示しました。
ステータス: 修正予定なし (実現不可能)ご報告ありがとうございます。バッテリー残量表示機能は、現在 Pixel 8a および Pixel 9 製品 (9 Pro Fold を含む) のベータ 3 でサポートされています。製品の制限により、この機能は市場に出回っている古い Pixel デバイスでは利用できません。
このGoogleのコメントに対しては、機能制限の理由に納得できない利用者から、強い不満や怒りの声が上がっています。
ちなみに、Appleは2017年に配信したiOS 11.3にて同様の機能を追加し、当時すでに3年前に発売されていたiPhone 6も対象としていました。
Appleがこの機能を導入した背景には、バッテリーの劣化によって意図的にパフォーマンスを制限していたにもかかわらず、それを事前に通知していなかった問題があり、訴訟の末に多額の和解金を支払う結果となりました。
経緯は異なるものの、Appleは比較的古い機種にも機能を提供しましたが、Googleは現時点で古いPixelには提供しない姿勢を明らかにしています。
コメントを残す