ソニーのフラグシップスマートフォン“Xperia 1”シリーズの2023年最新モデル「Xperia 1 V」(エクスペリアワンマークファイブ)が発表されました。
ソニーストアでは5月23日10時から予約受付を開始し、7月中旬以降に発売。ドコモオンラインショップ、auオンラインショップ、ソフトバンクオンラインショップは予約受付を開始しており、auは6月16日から発売します。
すでに購入を検討していてXperia 1 Vがどれぐらい進化したのか知りたい人も多いはず。そのために、この記事ではXperia 1 VとXperia 1 IVの違いをまとめて比較しています。ぜひ購入の参考にしてください。
Xperia 1 VとXperia 1 IVの違いを比較
Xperia 1 V | Xperia 1 IV | |
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デザイン | ||
カラー | ブラックプラチナシルバーカーキグリーン | ブラックアイスホワイトパープル |
材質 | きめ細かなテクスチャーを施したフロスト強化ガラス | フラットなフロスト強化ガラス |
価格と容量 |
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大きさ | 165x 71 x 8.3 mm | 165 x 71 x 8.2 mm |
重さ | 187 g | 185~7 g |
ディスプレイ |
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メインカメラ |
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フロントカメラ |
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写真機能 |
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動画機能 |
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チップ | Snapdragon 8 Gen 2 | Snapdragon 8 Gen 1 |
メモリ |
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電池持ち |
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ワイヤレス充電 |
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5G | ミリ波・Sub6 | ミリ波・Sub6 |
SIM |
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Wi-Fi |
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Bluetooth | 5.3 | 5.2 |
FeliCa | ○ | ○ |
防水・防じん | IP68 | IP68 |
USB Type-C | 3.2 | 3.2 |
生体認証 |
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価格を比較
Xperia 1 Vはソニーストアで購入できるモデルとドコモ、au、ソフトバンクから購入できるモデルがあります。
ソニーストアで販売される512GB/16GBモデルの販売価格は194,700円。キャリアが販売する256GB/12GBモデルの販売価格はauが210,240円と発表済み。どちらも最大1TBのmicroSDに対応します。
auオンラインショップで購入する場合、新規契約・のりかえでは22,000円の割引が適用され、機種変更でも「5G機種変更おトク割」によって7月31日までは16,500円が割り引かれます。
スマホトクするプログラムを利用すると83,280円の支払いが不要になるため、実質負担金は機種変更の場合は110,460円、新規契約、のりかえの場合は104,960円です。
スマホトクするプログラムは24回の分割で対象機種を購入し、13〜25ヶ月目までに端末を返却すると、残価として設定された最終回分の支払いが不要になる端末購入サポートプログラムです。
なお、auオンラインショップで購入すると最大20,000円相当のソニーポイントがもらえるキャンペーンが実施中。ソフトバンクでは、強力な送風によって端末を全方向から冷却して熱を冷やすことでパフォーマンスの低下を防止するゲーミングデバイス「Xperia Streaming」が無料でついていきます。
ドコモではソニー製イヤホンのLinkBuds、LinkBuds S、公式ケースStyle Cover with Stand for Xperia 1 Vを購入して応募すると最大7,000円がキャッシュバックされます。さらに、早期購入して8月7日までに応募完了した場合は追加で5,000円がキャッシュバックされます。

デザインを比較
どちらもフラットな同じデザインをベースにしています。重さや大きさもほぼ同じ。
ツルツルしたガラスを採用するなどフルフラットなXperia 1 IVに対して、機能性触覚デザインを採用したXperia 1 Vは独自開発のきめ細やかなテクスチャーを施したフロスト強化ガラスを採用しています。
独自のテクスチャーによるザラザラとした質感によってグリップ力が向上。フレームにもローレット加工が施されるなど、滑りにくく持ちやすいため、カメラでの撮影時や長時間ゲーム、動画視聴時も快適に使用できます。
カラーはブラック、プラチナシルバー、カーキグリーンの3色。カーキグリーンはソニーストアモデルのみ取り扱いがあり、auではプラチナシルバーをオンラインショップ限定で販売します。
カメラを比較
最も大きく進化したのはカメラです。
Xperia 1 Vの広角レンズには、世界初の2層トランジスタ画素積層型イメージセンサーを搭載し、Xperia 1 IVに比べて1.7倍も大きくなったイメージセンサーを搭載することで光の取り込み量が増え、ノイズを効果的に抑えるなど低照度性能が約2倍に向上しています。
画素数は12.2MPから48MPの約4倍にアップ。4つの画素を1つに束ねることで光の取り込み量を増やしノイズを低減、オートフォーカス性能も強化されたことで、低照度における耐ノイズ性能とダイナミックレンジはフルサイズのセンサーを搭載したデジカメ並みの撮影が可能です。
また、センサーサイズの大型化やAIの強化によって高精度なオートフォーカスとホワイトバランス調整を実現したことで3D iToFセンサーが廃止に。もちろんセンサーがなくても十分な精度が保てるようになったからこそ廃止になりました。AF/AE追随高速連写は最高20コマ/秒から最高30コマ/秒に向上しています。
動画では、センサーのアスペクト比が4:3から横に少し広い4.3:3に変更されていて、動画における使用領域が20%向上。
新機能では、瞳AFが邪魔になってしまう商品紹介などの動画を撮る際に、瞳AFをキャンセルして商品にピントを合わせる便利な「商品レビュー」モードを搭載し、カラーグレーディングしなくても肌の質感を綺麗に描写する「S-Cinetone for mobile」や撮影後の処理ではなく撮影時に色味を変えられるプリセット「Creative Look」、ピントが合った箇所に色をつけるピーキング表示、Sonyのαカメラと接続してXperia 1 Vのディスプレイをファインダーにしつつ撮影データをXperia 1 Vに保存する連携機能にも対応。
なお、Photography ProとVideography Proといったカメラアプリが待望の縦画面表示に対応しています。
Snapdragon 8 Gen 2
Xperia 1 Vには、Xperia史上最速CPUを謳う「Snapdragon 8 Gen 2」が搭載されています。
性能よりも気になるのは発熱です。
前作のXperia 1 IVは発熱が酷くカメラが頻繁に強制終了していましたが、Xperia 1 Vではカメラ動作時の消費電力を約20%改善し、熱拡散シートの体積を約60%拡大したことで消費電力の改善と放熱性の向上に成功。
ソニーは高いパフォーマンス性能と持続性を両立して、発熱を抑制しながら長時間の撮影などを可能にすると説明しています。
実際に複数の海外メディアが先行レビューにて発熱の大幅な改善を報告していて期待して良さそうです。
電池持ちの違いを比較
バッテリー容量はどちらも5000mAhです。Xperia 1 Vでは、CPUの電力効率が40%も改善されていることから消費電力と電池持ちはXperia 1 Vが優れているはず。
そもそもXperia 1 IVも電池持ちが大きく向上していたのでXperia 1 Vにも期待できるでしょう。
バッテリーの充電は30W急速充電対応ACアダプター使用すると30分で50%までの充電が可能な有線充電とワイヤレス充電に対応。
背面にフルワイヤレスイヤホンなどQi対応の製品を乗せてバッテリーをシェアできるおすそわけ充電にも対応しています。
まとめ:最大の問題だった発熱が解消か
Xperia 1 IVはカメラ専用機と同じ構造を採用することで3.5倍〜5.9倍までを綺麗にズームできる望遠レンズに魅力を感じた一方で、発熱が酷く夏場はまともにカメラを使用できない状態でした。
消費電力が改善されたチップセットと60%も拡大した熱拡散シートによって長時間の撮影が可能になるなど、発熱問題が解消された可能性が高く、その上で新しいカメラセンサーを採用して大幅に画質が向上し、カメラ機能も充実化するなど、カメラ体験も向上しています。
悩ましいのはキャリア版の256GB/12GBモデルを購入するか、ソニーストアで512GB/16GBモデルを購入するかでしょう。
ソニーストア版はメモリとストレージの容量が大きい一方で、5Gのミリ波には非対応。キャリア版に比べると発売日も遅いです。一方、キャリア版では端末を返却するかわりに負担が大きく軽減される端末購入サポートや下取りプログラムを利用して購入できます。
Xperia 1 IIIを利用している人はもちろん、下取り等を利用するのであれば、発熱に問題のあったXperia 1 IVの下取り額が下落する前に早々に手放してXperia 1 Vに買い替えるのもアリではないでしょうか。
