本日、auから2014年春モデルとして発表された「Xperia Z Ultra SOL24」ですが、発表前のわずかな期間ながら製品版とは少し仕様の異なるテスト機を使う機会をいただいたので感想をレポートしたいと思います!
6.4インチのドデカいディスプレイを搭載した「Xperia Z Ultra SOL24」
使用感をレポートする前にざっとスペックをおさらいしておきましょう。「Xperia Z Ultra SOL24」の最大の特徴はなんといっても6.4インチの大画面ディスプレイを搭載していること。
現在のスマートフォンの主流は4インチ後半〜5インチで、タブレットは7インチ〜10インチ前後が主流となっており、Xperia Z Ultra SOL24は2つの中間に位置する「ファブレット」というデバイスになりますが、auではスマートフォンとして売り出しています。
6.4インチのディスプレイは、ただデカいだけではなく、解像度は1920×1080ピクセルのフルHD、画質を示す画素密度は342ppiで、iPhoneやiPadに搭載されているRetinaディスプレイを上回っており、大きなディスプレイでキレイな映像を確認することができます。
また、ソニーの液晶テレビのブランド「BRAVIA(ブラビア)」に採用されているトリルミナスディスプレイとX-Realityをモバイル向けに開発した技術が「Xperia Z Ultra SOL24」に詰め込まれていて、明るく鮮やかな色彩を再現するだけでなく、ボケた画像をクッキリした画像に再現されています。
ボディのサイズは179×92×6.5mmで、Xperia Z1よりも2mmも薄くなっています。これだけ薄いにも関わらず、バッテリーの容量はZ1と同じく3000mAhとなっています。Xperia Z Ultra SOL24は防水・防塵に対応しているため、中を空けることはできませんが、ソニーモバイルの担当者にお話しを聞いたところ、ボディの中にはうすーく、面積の広いバッテリーが入っているとのことでした。
大きなディスプレイを搭載したXperia Z Ultra SOL24の気になる重さは214g。7インチタブレットのNexus 7(2013)が290g〜299gなので、ディスプレイのサイズにそこまでの差は無いのにXperia Z Ultra SOL24はかなり軽量だなという印象です。
カメラは800万画素のCMOSカメラを搭載しています。800万画素と聞くと「最近のスマートフォンにしては低いスペックだなぁ」と思ってしまいますよね。確かにXperia ZやZ1といったフラグシップのスマートフォンよりも画素数が低くなっていますが、引き伸ばして写真を印刷しない限り、キレイな写真が撮影できるとのことでした。
サクサク使えるかどうかに大きく関わってくるCPUはXperia Z1と同じSnapdragon 800 MSM8974(2.2GHzのクアッドコア)を搭載しています。RAMについてもXperia Z1と同じ2GBとなっています。
意味のある”6.4″インチのディスプレイを搭載した「Xperia Z Ultra SOL24」
Xperia Z Ultra SOL24の最大の特徴であり、魅力でもある6.4インチのディスプレイですが、どうしてここまで大きく、そして6+0.44インチという中途半端とも言えるディスプレイを搭載したのかずっと疑問に思っていました。そのワケについてソニーモバイルの担当者にお話しをうかがったところ、「現在、タブレットの主流になりつつありますが、7インチでは片手でボディをしっかり固定できないため操作性が悪くなります。Xperia Z Ultra SOL24の6.4インチも十分大きいと言えますが、ボディをしっかり片手で持てるため、許容できるサイズになっています」「また、Xperia Z Ultra SOL24はタブレットではないので音声通話機能にも対応しています。通話をするには片手でしっかり固定できることが大事」とのことでした。
確かに片手でしっかり固定できるサイズになっています
6.4インチのディスプレイを搭載したXperia Z Ultra SOL24の横幅は92mmとなっていますが、これはパスポートや日ごろ手にしている手帳と同じぐらいのサイズなのでバッグにも入れやすいとのことでした。スマートフォンをバッグに入れて持ち歩く女性にとっては嬉しいポイントではないでしょうか。
グローバルモデルに無い要素が詰まった「Xperia Z Ultra SOL24」
Xperia Z Ultraは昨年6月に発表され、既に海外で発売されたモデルになっています。先行発売されたグローバルモデルと今回、auから発表されたXperia Z Ultra SOL24にはスペックや機能、デザインに違いがいくつもあります。デザイン面では、先行発売されたグローバルモデルのXperia Z Ultraの背面にはSONYロゴがプリントされていますが、auから発売されるXperia Z Ultra SOL24には「Xperia」のロゴがプリントされています。Xperiaのブランドが根強い日本ならではと言ったところですね。
機能面では、ワンセグやフルセグ、赤外線通信、おサイフケータイといった日本独自の機能にも対応しています。
ワンセグとフルセグはイヤホン形式のアンテナを使って視聴することができます。
赤外線のポートはカメラ横に、おサイフケータイはカメラの下に配置されています。
スペック面では、画像やアプリなどを保存できる容量がグローバルモデルの倍となる32GBになっています。
デカいディスプレイを搭載しているXperia Z Ultra SOL24だからこそカメラを使ったり、画像や動画を保存することも多くなるので、保存容量が倍になったのはとても嬉しいですね。
パッケージの内容にも違いがあり、イヤホンの代わりに専用のドックスタンドが付属されています。
このドックスタンド、34.99ユーロ(1月14日時点で約4900円)で販売されていて結構高いのですが、ただの充電台ではなく、Xperia Z Ultra SOL24をのせると特定のアプリを起動したり、テレビを起動したりと、色々なアクションを設定することができます。
ネガティブなポイントとしては日本独自の機能を搭載したことで重さが2gほど重くなっていることと、スタミナモードが搭載されていないことです。デカいディスプレイを搭載していて消費電力が高いだけにスタミナモードが搭載されないのは残念ですが、重さについては体感差は感じられないレベルかと思います。
グローバルモデルと比較すると、一部のネガティブポイントはあるものの、総合的にみれば、auから発売されるXperia Z Ultra SOL24が上回っており、グローバルモデルをそのまま出すのではなく、しっかりとローカライズされているため、安心して使うことができるかと思います。
Xperia Z Ultra SOL24は極上のリーダーデバイスだ!
端末を受け取ってから記事を書くまでが約1週間と短い期間だったため、使いこなすところまではいけていませんが、その短い期間でも6.4インチというティスプレイのサイズに確かな魅力を感じることができました。まずは、最も利用する機会の多かったブラウジングですが、高い解像度と大きなディスプレイのおかげでファーストビューでかなりの情報量を大きな文字で確認することができます。
※iPhone 5sと情報量の違いを比較。ファーストビューで300文字以上も多く確認できる
普段、スマートフォンで10スクロールぐらいしても終わらないような記事に出会ったら、即ブラウザを閉じてしまうワタクシですが、Xperia Z Ultraならスイスイーっと読めてしまいます。
文字の多い電子書籍もXperia Z Ultra SOL24だと捗ります。やっぱりスマートフォンだと文字が小さくて目が疲れるし、タブレットは重くて手が疲れるのですが、Xperia Z Ultra SOL24は手帳とほぼ同じ大きさも、文庫本1冊という重さも電子書籍を読む端末としてちょうどいいところでおさまっているのが良いですね。
次に利用する機会が多かったのが動画の視聴。最近は暇つぶしにYouTubeを視たりしているんですが、Xperia Z Ultra SOL24の大画面だとめちゃくちゃ見やすいのです。
専用のドックスタンドを使ってテレビを視たりするのも良いんですよ。
ワンセグとフルセグについては、比較的電波の弱いワンセグであればアンテナを使用しなくても宅内でも快適に見ることができますが、フルセグについてはアンテナを使用しないと視聴することができませんでした。
この寒い時期にはお風呂に浸かりながらテレビを楽しみたいということで、電波の入りにくいお風呂に持ち込んで使ってみましたが、アンテナをつけていてもたまに途切れることはあるもののテレビを楽しむことができます。
お風呂に10インチ台のタブレットを持ち込むのは結構大変ですし、手が疲れてしまいますが、6.4インチのXperia Z Ultra SOL24であれば気軽に持ち込めますし、手も疲れないので良いですね。
ただ、残念だったのが音周り。スピーカーに見える上下のスピーカーはマイクで、スピーカーは端末の底面に1つのみ搭載されています。
縦向きで使う場合はモノラルでも良いんですが、横にすると片方からしか音が聞こえないので違和感があるんですよね・・・。音質については飛び抜けて良くも、悪くもなくといった感じでしょうか。
そして、みなさんも利用頻度が高いであろうゲーム。最近は人気の将棋アプリ「将棋ウォーズ」にハマっているのですが、、タブレットだと重くて手が疲れるし、スマートフォンだと画面小さくて目が疲れますが、Xperia Z Ultra SOL24なら片手でがっしりホールドできるのでとても良いんですよ。フィールドを駆け回れるドラクエ8なんかもこれでやってみたいですね。
こちらも利用頻度が高いであろうカメラですが、細かいことは置いといてとりあえず作例を見てみてください。
どうでしょうか、800万画素とは言え、ブログに貼れるこれぐらいのサイズならばキレイに撮れているかと思います。
カメラ周りの細かいところに目を向けてみると、Xperia Z Ultra SOL24にはカメラボタンがありませんが、アプリの設定からボリュームキーをカメラボタンとして割り当てることができます。
ただ、ボディのサイズが大きく、カメラボタンだとどうしても手ブレが起きてしまうので困っていたところ、こちらも設定から選べる「タッチ撮影」を使うことでディスプレイをタップした瞬間にオートフォーカスがかかって撮影できるので手ブレが起きにくくなります。ちなみに、Xperia Z Ultra SOL24のオートフォーカスはめちゃくちゃ早いです。
カメラには複数のモードが搭載されていて、普通に写真を撮りたい場合はプレミアムおまかせオートを選び、もう少しこだわって撮りたいという場合はISOや解像度、ホワイトバランス、撮影シーンなど様々な設定を行えるマニュアルを選ぶという感じになります。
僕はカメラで写真を撮るのにあまり時間をかけたくないのでプレミアムおまかせオートでバシャバシャ撮っていますが、写真にこだわりたい人にとってマニュアルモードが用意されているのは嬉しいですね。
Xperia Z Ultra SOL24の購入を検討されているみなさんが気になる点として「Xperia Z Ultra SOL24を片手で扱えるか」というのがあると思いますが、1週間使ってみてかなり無理矢理じゃないと難しいと感じました。開き直って両手で使った方が快適に使えると思います。
また、片手で扱うのが難しいため、スマートフォンと同じように利用するのはオススメできません。「それじゃタブレットのように使うのか?」と言われるとそうでもなくて、スマートフォンでもタブレットでも不便に感じていた場面で使うのが良いと思います。そんな場面でXperia Z Ultra SOL24はバッチリハマってくれます。
例えば、YouTubeで5分〜30分ぐらいの短い動画を視るときやちょっと読書しようって時には、スマートフォンじゃ小さいし、ちょっとした用途で使う時にタブレットには手が伸びにくいんです。
そして、ブラウジング。長文のエントリーを読む時などはタブレットだと重いので持つことを放棄したくなりますが、文庫本1冊程度のXperia Ultra Zの重さなら手は疲れませんし、前述したとおり6.4インチのディスプレイで快適にブラウジングできます。
Xperia Z Ultra SOL24を1週間使ってきて、自宅でちょっと動画を視たい時、本を読みたい時、ブラウジングしたい時、そんな場面ではついつい手が伸びてしまいます。片手で扱えないため文字入力には難がありますが、リーダーとしては極上のデバイスだと感じております。
動画や読書など自宅で腰を据えて使うのはもちろん、タブレットよりも小回りがきくサイズとなっているため、旅行先などでマップを使ったり、ブラウザで調べ物をするのにも向いているので、外出先でアクティブに使えるデバイスが欲しいという方にオススメしたいと思います。
短時間でもスマートフォンやタブレットでは見えてこなかった利用シーンが見れるので、ぜひショップなどで手にとってみてはどうでしょうか。
コメントを残す