動画を見る時間が急増するであろう2018年1月1日からAmazonの「Fire TV」でYouTubeの視聴をできなくするとGoogleが発表した。
これはAmazonがGoogle HomeやChromecastといったGoogleの製品を意図的に販売せず、締め出したことに対する報復行為だ。日本ではAmazonのAIスマートスピーカー「Echo」の販売を開始すると共にLINEの「Clova WAVE」の販売を停止して話題になっていた。
Chromecastの販売停止、プライムビデオの視聴制限に対する報復
これまでAmazonは「Fire TV」や「Echo」など自社製品の販売を開始すると同時にGoogleやAppleの製品の販売を停止してきた。Google Home、Chromecast、Apple TVなどが該当する。
例えば、Googleが2014年5月にChromecastの国内販売をスタートさせた直後はAmazon.co.jpでも購入することができたが、Amazonが9月に競合製品となる「Amazon Fire TV」の販売を国内でもスタートさせると、ChromecastとApple TVの販売を停止させた。直近ではAIスマートスピーカー「Echo」の国内販売をスタートさせると、LINEの「Clova WAVE」の販売も即座に停止。こういった行為が独占禁止法に抵触するのではないかと報道されて話題になった。
Amazonの競合製品に対する締め出しはこれだけではない。人気の動画見放題サービス「プライムビデオ」もChromecastでは視聴することができない。Apple TVでもAmazonビデオの視聴ができなかったが、今年6月のWWDC17で2017年内に視聴可能になると案内した。一方でChromecastのAmazonビデオ対応については動きがない。
そして、ついにGoogleは2018年1月1日からFire TVでYouTubeが視聴できないように制限をかけると発表した。ユーザーには迷惑な話しだが、これまでの経緯を考えればGoogleの報復行為は妥当なものでこれまでよく耐えたとも言える。
既にFire TVでYouTubeを起動すると利用停止を知らせるメッセージが表示されており、YouTubeのサポートページに記述された対応端末からFire TVの名前が削除されている。
Googleの発表に対してAmazonは「Googleがオープンなウェブサイトへのアクセスを選択的にブロックする前例を作ることに失望している。できるかぎり早期に問題を解消したい」とコメントしているが、Googleにすればどの口が言うんだといったところだろうか。問題は長引きそうだ。
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