米Google Playで競合アプリストアを配信へ。GoogleとEpicが命令変更の申し立てを取り下げ

Yusuke Sakakura

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2026/07/16 10:36
米Google Playで競合アプリストアを配信へ。GoogleとEpicが命令変更の申し立てを取り下げ
Google Playストアでは、7月22日から競合アプリストアの配信が可能になります。これは、Epic Gamesが独自の課金システムを導入した「フォートナイト」を巡る法廷闘争の結果です。2024年10月には、GoogleによるAndroidアプリ市場の独占状態を是正するための恒久的な差し止め命令が出され、Google Playに掲載されているアプリの情報が競合ストアでも利用可能になります。競合ストアは、年間5,000ドルのアクセス料を支払う必要があり、米国のみが対象です。この新制度により、Google Playのアプリを競合ストアを通じて探してインストールできる仕組みが整いますが、アプリ本体の独自配布は行われず、ダウンロードはGoogle Playを通じて行われます。詳しくは、記事本文をご覧ください。

Epic Gamesが独自の課金システムを導入した「フォートナイト」をGoogle Play ストアから削除されたことをきっかけに始まった、Googleとの長期にわたる法廷闘争。

Epicの勝訴を経て、両社は昨年11月に和解案を発表。その後、内容を更新しながら裁判所に差し止め命令の変更を共同で求めていましたが、今回、その申し立てを取り下げました。

これにより、Googleが回避しようとしていた当初の差し止め命令が適用され、米国では7月22日から、Google Play ストアを通じて競合するアプリストアを配信できるようになります。

Google Playで競合ストアを直接配信

Epic Games Storeなどの競合ストアを、Google Play経由でもインストールできるようになります。

2024年10月、James Donato判事は、GoogleによるAndroidアプリ市場の違法な独占状態を是正するため、Google Playを通じた競合アプリストアの配信を禁止できないとする恒久的差し止め命令を出しました。

さらに、Google Playに掲載されているアプリのカタログを競合ストアにも開放することが盛り込まれるなど、Googleにとって厳しい内容でした。

Googleはその後、命令の変更を求めて争いを続けてきましたが、Googleの広報担当者Dan Jackson氏は、手続きを長引かせてエコシステムに不確実性を与えるのではなく、申し立てを取り下げることでEpicと合意したと説明しています。

和解案との違い

和解案は競合ストアの導入を簡易化するもので、Google Play内で直接配信する仕組みではありませんでした。

GoogleとEpicが、世界各地で続いていた法的紛争の解決に向けた和解案を発表したのは昨年11月です。

その柱となったのが、一定の安全基準を満たしたアプリストアを「Registered App Stores」として認定する仕組み。競合ストアをGoogle Playで直接配信する代わりに、ウェブサイトなどからサイドロードする際のインストール手順を簡素化する内容でした。

一方、Donato判事は、元の恒久的差し止め命令をRegistered App Storesに置き換えることに慎重な姿勢を崩しませんでした。

両社は7月16日に再び法廷で主張する予定でしたが、命令の変更を求める申し立てを取り下げています。

これにより、米国ではGoogle Playで競合ストアを配信し、米国外では認定ストアをサイドロードする仕組みが採用されます。

一方、日本や韓国を含む米国外では、2026年後半からRegistered App Storesが順次導入される予定です。

日本でもスマホ新法によって、GoogleやAppleが競合アプリストア経由でのアプリ提供を妨げることは禁止されています。ただし、競合ストアそのものをGoogle PlayやApp Storeで配信できるようにする義務までは課されていません。

Google Playのアプリ情報も競合ストアに開放

開発者が掲載を拒否しなかったGoogle Playアプリの情報が、競合ストアでも利用できるようになります。

7月22日以降、米国向けに提供されているアプリやゲームの掲載情報は、米国内のサードパーティ製Androidアプリストアでも利用できるようになります。

対象となるのは、Google Playに登録されている以下の情報です。

  • アプリやゲームの名称
  • アイコン
  • 説明文
  • スクリーンショット
  • 動画

開発者は、すべての競合ストアへの掲載を許可するか、掲載先を個別に管理するか、すべての競合ストアへの掲載を拒否するかを選択できます。何も選択しなかった場合は、7月22日から掲載情報が競合ストアへ提供されます。

競合ストア側は、これらの情報を使ってGoogle Playで配信中のアプリを提供できます。ただし、アプリ本体を独自に再配布するわけではありません。

実際のダウンロードはGoogle Playを通じて行われ、Google Play ストアから直接入手する場合と同じ条件が適用されます。Google Playのサービス手数料も引き続き発生します。

完全に独立したアプリ配信ではなく、競合ストアを新たな入口として、Google Playのアプリを探してインストールできる仕組みです。

競合ストアには年間5,000ドルのアクセス料

Google Playのアプリカタログを利用するには、審査を受けたうえで年間5,000ドルを支払う必要があります。

競合ストアは「Play Catalog Access Program」への登録が必要です。セキュリティおよびポリシーの審査費用として、初回登録時に5,000ドル、アクセスを継続する場合は年間5,000ドルがかかります。

対象は米国のみで、参加するアプリストアには主に以下の条件が課されます。

  • 明確かつ差別的でない信頼性・安全性ポリシーを設ける
  • 条件を満たすすべての開発者に開放する
  • アプリカタログを利用して米国外にアプリを配信しない
  • 30日間における全世界のインストール試行のうち、マルウェアを含む割合を1%以下に抑える

Epic Gamesは、昨年11月の和解案が発表される前の2025年7月、Android版Epic Games StoreをGoogle Playで配信する方針を明らかにしていました。7月22日の制度開始と同時に配信されるかは明らかになっていません。

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