ドコモが「モバイル空間統計」といった統計情報を自治体や学術機関、企業向けに提供することを発表しました。
モバイル空間統計に含まれるデータは個人を特定できない住所や性別、年齢とされており、一部で伝えられているような電話番号は含まれていません。
ドコモが提供するデータはプライバシー保護された情報
ドコモのプレスリリースでは「モバイル空間統計」は位置情報、年齢、性別、住所に秘匿処理などを行ったプライバシー保護に配慮した統計情報とされており、電話番号という記載は一切ありません。「モバイル空間統計」は、携帯電話サービスをお客様に提供する過程で必要となる運用データの一部(携帯電話の位置データおよびお客様の年齢、性別、住所)に非識別化処理、集計処理、秘匿処理をドコモ内部で実行し作成する、お客様のプライバシー保護に配慮した統計情報です。場所や時間による人口の変動を推計することができます。
引用元:ドコモからのお知らせ : モバイル空間統計の実用化および携帯電話ネットワークの運用データ利用について | お知らせ | NTTドコモ
で、どこで「電話番号も収集される」という情報が混じったのかというと読売新聞の記事のようです。
基地局が収集するデータには、位置情報だけでなく契約者の携帯電話番号や生年月日などの個人情報も含まれる。解析するデータには性別、年齢、大まかな住所は含まれるが、その他の情報は加工して個人が特定できないようにする。
情報元:ドコモ、ビッグデータ販売へ…基地局機能活用 : ニュース : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
そして、2chまとめサイト大手のハムスター速報にも掲載される事態に
6 :ハムスター名無し2013年09月09日 12:10 ID:eNoPT6jJ0
電話番号っていう時点でクソなのに、生年月日、性別、年齢、おおまかな住所までわかったら個人特定余裕だろ、狂ってるんじゃねぇのか
引用元:NTTドコモが契約者の携帯電話番号・年齢・大まかな住所・生年月日等のデータを企業向けに有料販売開始←ドコモ「個人情報販売やめてほしかったら連絡しろよ^^」:ハムスター速報
前述したとおり、ドコモが提供するデータは位置情報、年齢、性別、住所に秘匿処理などを行いプライバシー保護に配慮したもの。念のためドコモにも確認したところ電話番号は含まれないとの回答を得ました。
誤解を与えたのは読売新聞の記事にある「基地局が収集するデータには、位置情報だけでなく契約者の携帯電話番号や生年月日などの個人情報も含まれる。」この記載かと思いますが、モバイル空間統計に含まれる情報と基地局が収集するデータはイコールではありません。
なので、これを機に知らない人から電話がかかってくるとか知らないところで自分の電話番号が使われてるといったことはないのでご安心を。
モバイル空間統計の使われ方と利用停止手続きの方法
モバイル空間統計の使われ道ですがドコモでは自治体であればまちづくり、防災計画、企業であれば出店計画の際に役に立つとしています。ちょっと前にJR東日本がSuicaの履歴情報を企業に提供していましたが、使われ方はそれとほぼほぼ同じかと思います。
個人的にはこういった情報が役にたって自分が住みやすくなるのであればぜひ利用してほしいと思っていますが、どれだけプライバシーが考慮されていても不安に感じる人もいるかと思います。
▼モバイル空間統計で行われるプライバシー保護(非識別化処理、集計処理、秘匿処理)についてはドコモが公開しているこちらのページがわかりやすいかと思います。
・モバイル空間統計の作成手順 | 企業情報 | NTTドコモ
ドコモがモバイル空間統計を実用化させるのは2013年10月1日からで現在は周知期間となっており、以下から利用停止手続きを取ることができます。
ドコモの携帯電話からの場合:(局番なし)151(無料)
※一般電話などからはご利用できません。
一般電話などからの場合:0120-800-000
※一部のIP電話からは接続できない場合があります。
プライバシーを十分に保護して1ヶ月の周知期間も設けたのはいいけど、ただでさえ繋がりにくいサポートセンターと同じ窓口にするのはちょっとなぁという気はします。
コメントを残す