Android 10でファイル共有機能「Android Beam」が削除されて以来、Androidには標準のファイル共有機能は備わっていない。
SamsungやHUAWEIは独自機能を提供しており、XiaomiやOPPOなどはファイル共有に関するアライアンスを発足したが、結局はバラバラでAppleの「AirDrop」のようには洗練されていない。
こういった状況を改善すべくGoogleがAndroid標準の新しいファイル共有機能「Nearby Share」を開発していることが昨年から報じられているが、最新情報によればAndroidだけでなくMacやWindows、ChromeOSに対応するようだ。
高速なファイル共有機能「Nearby Share」
Androidの新しいファイル共有機能「Nearby Share」はWi-Fiを利用することで高速でファイルを共有機能できることがわかっている。
Android 10で削除されたファイル共有機能「Android Beam」は、NFC/Bluetoothを利用していたため転送速度が非常に遅くストレスを感じていたが、最大の弱点が克服されるようだ。
また、Androidだけでなく他のOS/デバイスでもファイル共有が可能になるという。
その証拠は今年4月に発見された。ChromeUnboxedによると、“Nearby Sharing機能を有効にします。すでにAndroidにはネイティブで実装されている”と説明書きのあるフラグがChromium Gerritに追加されたという。今月19日にはChrome OSの設定にも追加されたようだ。
Nearby Sharing shows up in #chromebook settings pic.twitter.com/Z2V5UrgPT4
— Dinsan (@_dinsan) June 19, 2020
XDA-DevelopersはLinuxやmacOS、Windows版のChromeブラウザにNearby Sharingのフラグを追加するコミットを発見した。コミットはまだマージされていないが「Nearby Share」をAndroidだけでなく別のOSやデバイスにも提供したいというGoogleの考えを確認するには十分だ。
なお、「Nearby Share」はGoogle Play開発者サービスを通じて提供されるため、HUAWEIなどGoogle Mobile Service(GMS)非対応のスマートフォンやタブレットでは利用できないと見られる。