ウェアラブルデバイス向けのOS「Android Wear」のiOS対応をグーグルが計画しているとフランスのメディアによって今月伝えられましたが、どうやらただの噂ではなく、現実のものになるようです。
Android Wear 4.4にて、iOSに関連するソースコードを発見したとの報告
現在、Android Wearの対応デバイスはAndroidのみとなっていますが、@MohammadAG氏は、自らが開発したアプリケーションをAndroid Wearデバイスの「Moto 360」にインストールしただけで、脱獄していないiPhoneで受信したメッセージの通知内容を「Moto 360」に転送、表示することに成功しました。
そんな、@MohammadAG氏が自身のTwitterにて、「Android Wear 4.4内にiOSに関連するソースコードを発見した」と報告しています。
#AndroidWear 4.4W (didn't check 5.0) contains iOS related code(!), class name AncsHandler. I guess that confirms they're working on it.
— MohammadAG (@MohammadAG) 2015, 3月 18
iOSに関連するソースコードのクラス名は「AncsHandler」であると報告していますが、先頭4文字の「ANCS」は、「Apple Notification Center Service」の略称かと思われます。
Apple Notification Center Serviceは、iOSとペアリングされたBluetoothデバイスにiOSの各種通知を表示させるために提供されているAPIです。
@MohammadAG氏がiPhoneから「Moto 360」に通知を転送した際もこのANCSを使ったと報告していることから、グーグルがAndroid WearをiPhoneやiPadなどiOSデバイスに対応させるために取り組んでいることは間違いないようです。
ただ、現時点ではAndroid Wear内にソースコードが見つかったというだけで、正式に提供されるかはわかりませんが、フランスのメディア「01net」は独自の情報筋から得た情報として、グーグルは今年5月28日から開催する「Google I/O 2015」でAndroid WearのiOS対応を発表すると報じました。
iOS対応のAndroid Wearでできることは通知の受け取りだけではない?
アップルは、4月から「Apple Watch」を発売すると発表していますが、デザイン面や価格面においてイマイチな反応が目立ちます。
一方、Android Wearは安価ながら、デザイン性に優れたモデルもいくつか発売されており、スマートウォッチでは先行することとなったグーグルが「Apple Watch」に対抗するべく、Android WearのiOS対応を行ってもなんら不思議ではありません。
ただ、ANCSで実現可能なのは、通知内容をBluetoothデバイスに転送することであるため、Android WearのiOS対応と言っても機能面では、「Apple Watch」に到底かなわないだろうと思っていましたが、@MohammadAG氏はiPhoneにかかってきた着信をAndroid Wearで応答することにも成功したと報告しており、ANCS以外のAPIを使うことで、iOS × Android Wearでも通知以外の複数の機能が利用できるのかもしれません。
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