Anker 727 Charging Stationレビュー:惜しい電源タップ。スマホサイズで100W出力USB-C・6台同時充電
ACコンセント・最大100W出力 USB-Cポート・USB-Aポートの合計6つの差し込み口をスマホサイズに収めたマルチ電源タップ「Anker 727 Charging Station」が8月29日に発売されます。
高い人気を誇る電源タップ「Anker PowerPort Strip PD」シリーズの後継機と言えるモデルで、“同時”急速充電を実現するAnker最高峰の新しい充電技術「GaNPrime」により大幅にパワーアップしました。
価格も大幅にアップした1万円超えるプライム価格の電源タップをレビューします。
Anker Japan
スマホサイズで狭い場所でも、持ち運びでも
Anker 727 Charging Stationの特徴の1つが場所を選ばず設置できるコンパクトなサイズです。大きさはiPhone 13 Pro Maxとほぼ同じでポケットにも入ります。
USB端子付きの電源タップはサイズが大きいため、設置スペースに困ることもありますが、Anker 727 Charging Stationなら棚の下やデスク裏など限られたスペースに設置するのも余裕です。
- Anker 727 Charging Station
- 約 161 x 79 x 18 mm / 400g
- iPhone 13 Pro Max
- 160.8 x 78.1 x 7.65 mm / 238g
愛用していた人気のAnker PowerPort Strip PD 6は本体サイズが大きく、ACコンセントの設置方向が垂直になっているため、電源タップ本体よりも広いスペースを確保するか、大型の電源アダプタの場合は他のACコンセントを塞ぐようにプラグを接続する必要がありました。
Anker 727 Charging StationのACコンセントは本体から飛び出さない向きでACコンセントが設置されているため、デスク裏やデスクの上などスペースが限られた場所でも余裕を持って使用できます。
横並びに設置された2つのACコンセントは約0.8mmしか離れてないため、電源アダプタやプラグが干渉しないか気になる人も多いはず。
BelkinのMagSafe 3-in-1ワイヤレス充電器やMacBook Proの電源アダプタなど、細長の形状は干渉を気にせず利用できましたが、Echo Dot(第3世代)やGoogle Homeなど横幅の広い大きな電源アダプタでは隣のACコンセントを塞ぎます。
ACコンセントの定格容量は1000Wでドライヤーや電気鍋、高出力の電源ユニットを利用した自作PCなど高出力な家電では利用できません。
全4つのUSBポートはAnker最高峰の充電技術「GaNPrime」に対応。USB-Cポート単体利用時の出力は、Anker PowerPort Strip PD 6の最大30Wから3倍以上の最大100Wまでパワーアップしています。
iPhoneやAndroidスマートフォン、iPadなどのタブレットはもちろん、巨大な充電器を使わずともUSB-CポートでMacBook Pro(14インチ、2021年)もフルスピード充電が可能です。
複数ポート利用時の出力は複雑です。
組み合わせに応じてUSB-Cポートの出力が65W/45W/30Wと低下。複数ポート利用時はUSB-C2ポートが最大30W固定になるため、ノートPCなど高出力が必要なデバイスを充電する場合はノートPCアイコンがプリントされているUSB-C1に接続する必要があります。
デスク裏など見えない場所に電源タップを設置する場合は、接続するケーブルの色を変えたりラベルを付けた方が良さそうです。
- USB単ポート使用時
- USB-C 1/2:最大100W
- USB-A:最大12W
- USB複数ポート同時利用時
- USB-C1 + C2:65W + 30W
- USB-C1 + USB-A:45W + 15W
- USB-C2 + USB-A:30W + 15W
- USB-C1 + USB-C2 + USB-A:45W + 30W + 15W
ACコンセントより下の大きなスペースはいかにもワイヤレス充電が利用できそうですが、内蔵されているのはリング形状のライトで電源タップをコンセントに接続すると白色で点灯し、USB-Cポートの出力が90Wを超えると青色に変化します。100W出力が可能なデバイスの充電時でも出力制限によって90Wに届かない場合は青色点灯しません。
コンパクトボディながら最大100W出力のUSB-Cポートを備え、最大6つのデバイスを同時充電できますが、発熱など安全面が気になるところ。
Anker 727 Charging Stationは、温度管理と出力制限によって接続機器を安全に保護する最新版の「アクティブシールド2.0」に対応することで、従来の2倍となる1秒あたり35回の温度計測を実施。本体の熱が規定の温度に達すると、電流・電圧の負荷を調整して過度な温度上昇を未然に防ぎます。
サーモグラフィカメラで電源タップの表面温度を測定したところ、すべてのポートを利用して複数のデバイスを同時充電しても50℃までは上がらないことを確認しています。国際安全規格IEC62368-1に準拠しているとのことで、危険性はなく安全に使えるでしょう。
まとめ:痛いアース非対応
It's GOOOOD!!
- MacBook Pro(14インチ、2021年)もフルスピード充電可能な最大100W出力対応のUSB-C
- 最大6台のデバイスを同時充電
- 設置に困らないスマホサイズ
- ポケットにも入るわずか厚さ2cmを実現
TOUGH...
- 高額な価格
- 1.5mのやや短いケーブル
- アース非対応
Ankerの最新電源タップは、単体使用時にMacBook Pro(14インチ、2021年)をもフルスピードで充電できるUSB-Cポートを2つ、ワイヤレスイヤホンやハンディクリーナーの充電に役立つUSB-Aポートを2つ、ACコンセント2つの合計6ポートをスマートフォンとほぼ同じ大きさのボディに収めた魅力的な製品です。
デスクやテレビ周りが充電器やケーブルで散らかっていてスッキリ整理したい人やデスク裏に最適なコンパクトかつ高出力の電源タップを探している人におすすめ。電源ケーブルは取り外して小さく収納できるため、出張や旅行など持ち運びにも使えます。
唯一、残念なのはアースが利用できないこと。海外版の同じ製品はアースを利用できますが、なぜか日本版はアース非対応になっています。PC本体や外部ディスプレイなどデスク周りの製品はアースを必要とすることも多いので、環境によっては1万円を超えるこの電源タップ1本で完結しないのが痛いところ。
また、厚さ2cmを実現するためにプラグを挿すとコンセントが浮き上がるギミックが採用されていますが、MacBook Proの電源アダプタなど縦長の場合は、設置面積が狭くなって接続が不安定になるのも少し気になります。
「Anker 727 Charging Station」の販売価格は12,990円。その他のAnkerの電源タップは5,000円未満なので躊躇する価格です。それでも100W出力のUSB-Cポートを含む合計6つの充電口をコンパクトボディに収めた電源タップは魅力的ですがどうでしょうか。コメントにて感想を教えてください。質問も受け付けています。
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