Appleが今年秋に配信するiOS 18、iPadOS 18、macOS SequoiaにはChatGPTを組み込まれる予定です。
例えば、材料をもとに料理のレシピを聞いたり、写真や画像を表示しながら「この部屋に合うインテリアは?」とSiriに聞くと、ChatGPTが回答したり、簡単なアイデアから文章や画像を生成してもらうこともできます。
AppleはChatGPTだけでなく、将来的にほかのAIモデルのサポートも追加する予定と宣言していましたが、早ければ秋にはGoogleのGeminiが追加されるかもしれません。
GeminiやClaudeも統合される?
Appleの未発表情報について最も信頼できるMark Gurmanは、早ければ今秋にもGoogleの高性能AIモデルGeminiがAppleデバイスに統合されると報告されています。
ChatGPTの統合発表前からGoogleとの契約は噂されていたものの、WWDCでは発表されませんでした。
しかし、Appleは将来的にほかのAIモデルのサポートを追加していくと宣言しており、WWDCの直後にもGeminiの追加を示唆していました。
追加候補にはClaude 3.5 Sonnetを提供するAnthropic(アンソロピック)も含まれているそうです。一方でMetaのLlamaは却下されたと伝えたとのこと。
おそらく将来的には、検索エンジンのようにユーザーが好きなAIモデルを選べるようになるのでしょう。
なお、ChatGPTの統合はApple Intelligenceに含まれるようです。Apple Intelligenceの日本語対応は来年以降になることから、ChatGPTにしろGeminiにしろ日本語で利用できるのは2025年以降になりそうです。
Apple Intelligenceの収益化
現時点でAppleとOpenAIは互いに金銭を支払っていないようです。
OpenAIは、ChatGPTをAppleデバイスに統合する労力をかけながらタダで使わせることになるわけですが、全世界で数億台が動作するAppleデバイスに導入されるメリットが上回ると判断したのでしょう。
Appleはデフォルトの検索エンジンにするためにGoogleから大金を得ているように、将来的にデフォルトのAIモデルにすることでOpenAIから大金を得ることも考えられます。
ただ現時点でApple IntelligenceやChatGPTなどAIに沸いているのは、一部のユーザーだけで、AppleがOpenAIから大金を引っ張ってこれるような状況になるまでには、まだ時間がかかりそう。
では、AIをどのように収益化するのか。
Mark Gurmanによれば、AppleはパートナーのAI企業からサブスクリプション収益の一部を徴収することになるそうです。
また「Apple Intelligence+」のような形でサブスク限定の機能を導入する可能性があるとのこと。
これはプライベートリレーやメールを非公開、カスタムメールドメインなど、一部の機能を有料提供する「iCloud+」と同じ発想です。
Apple Musicなども含めたより高額なサブスクのApple Oneに含めることで収益性を高めることもできそうです。