政府のデジタル市場競争会議がAppleが提供するiOSとApp Store、Googleが提供するAndroidとGoogle Playを主なターゲットにした規制方針を示す最終報告書を公開しました。
最終報告書には、iPhoneやiPadにおいて、App Store以外からのアプリダウンロードを義務付けるサイドローディングも含まれています。
サイドローディングの義務化については、悪意のあるアプリが個人情報の詰まったスマートフォンにダウンロードするリスクを生み出すサイドローディングを義務付けることに関して専門家だけではなくユーザーからも多くの懸念の声があがっていました。
こういった声を受けて最終報告書では、ウェブサイトからアプリを直接ダウンロードする行為については義務付けの対象外とし、セキュリティとプライバシーの確保が図られているアプリストアの参入を認めることを求める、に留めます。
もう1つの焦点は他社の決済・課金システム解放の義務付けです。
現在、AppleとGoogleは開発者に決済システムを含めたアプリストアの利用を提供することで最大3割の手数料ーーいわゆるApple税、Google税を徴収していますが、同会議の調査によれば、両社の利益率が大きいことに加えて手数料の根拠が不明との理由で、開発者の7割が手数料が高いまたはどちらかと言えば高いと回答し、約6割がサードパーティの決済手段を求めていると報告しています。
そこで、政府は自社の決済・課金システムの利用を義務付けることを禁止する方針です。
なお、オランダや韓国といった先行事例があったものの、Appleが27%または26%の手数料を課したことによって解放は無駄に終わっていましたが、「利用条件等(手数料含む)を公正、合理的かつ非差別的なものとすること」まで義務付けて実効性を高める方針です。
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